化学工学基礎

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 化学工学基礎
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 化学コース 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ベーシック化学工学(化学同人)橋本健治著/参考書は講義中に適宜連絡する
担当教員 奥本 良博

到達目標

1.化学プロセスにおける物質収支を正しく理解し、求められている量が正しく計算できる。
2.化学プロセスにおけるエネルギー収支を正しく理解し、求められている量が正しく計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)
到達目標1化学プロセスにおける物質収支を正しく理解し、求められている量が正しく計算できる。化学プロセスにおける物質収支を正しく理解し、必要な計算式を示せる。化学プロセスにおける物質収支を正しく理解している。
到達目標2化学プロセスにおけるエネルギー収支を正しく理解し、求められている量が正しく計算できる。化学プロセスにおけるエネルギー収支を正しく理解し、必要な計算式を示せる。化学プロセスにおけるエネルギー収支を正しく理解している。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学は化学コースにおける主要科目群の柱の一つであり、化学物質を製造するプロセスと設備に関する学問です。化学分野における機械工学とも呼ばれることもあり、化学プラントを動かすための知識を学びます。2年生の化学工学基礎では、プラントで製造される物質の量を推定するための知識と化学反応に必要な投入エネルギーを推定するための知識について学びます。大学では1か月程度でさらっと流される単元ですが、本講義ではじっくりと時間をかけて、内容を理解して計算できる力を養成します。
授業の進め方・方法:
「原理の説明→その理解のための例の提示と演習」の繰り返しです。講義の最後に宿題を与えますが、やるかやらないかは受講者に任せますが、宿題をすることが復習と予習につながります。講義には電卓を忘れないように持ってきてください。【授業時間30時間】
注意点:
不明な点は授業中に質問してください。
テスト問題作成後は質問は一切受け付けませんので、日頃から予習・復習に努めてください。
レポート・課題の丸写し(本質的なクローン)については徹底的に調査し、見せた者、写した者双方の評価をゼロにします。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・化学工学とは 化学工学を学ぶ意義について理解できる。
2週 国際単位系と単位換算 単位換算の計算方法とその意味が理解できる。
3週 物質収支とは 化学プロセスにおける物質収支の重要性が理解できる。
4週 物質収支の基礎式 物質収支の基礎式の導入ができる。
5週 物理的操作における物質収支 化学反応を含まない単位操作におけるプロセスの物質収支が理解できる。
6週 反応操作での物質収支 化学反応を含むプロセスの物質収支が理解できる。
7週 様々なプロセスにおける物質収支 物質収支に関する計算問題に対して、物質収支の基礎式を適用し計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 物質収支の復習 物質収支に関する計算問題に対して、物質収支の基礎式を適用し計算できる。
10週 蒸発缶の構造 カランドリア内の液と蒸気の流れ、蒸発缶全体での物質収支が理解できる。
11週 熱の基礎知識1 物質の顕熱、潜熱、比熱容量が理解でき、計算ができる。
12週 熱の基礎知識2 熱量とエンタルピーが理解でき、計算ができる。
13週 熱媒としての水蒸気 飽和水蒸気表を読んで水蒸気の持つエンタルピーが理解できる。
14週 水溶液の熱的性質 水溶液の蒸気圧曲線もしくはデューリング曲線から沸点上昇度が求められる。
15週 蒸発缶のエネルギー収支 蒸発缶のエネルギー収支が理解でき、加熱用水蒸気の必要量が計算できる。
16週 期末試験・試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4後2
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4後3,後4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4後5,後6,後7
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4後1

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合70201000100
基礎的能力000000
専門的能力70201000100
分野横断的能力000000