化学工学基礎

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学工学基礎
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科共通(平成30年度以前入学生) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 標準化学工学
担当教員 鄭 涛

到達目標

1.化学装置、化学機械の基礎について理解できる。
2.物質およびエネルギーの収支、流れ、操作について理解し、基礎的な計算ができる。
3.流体の物質収支、エネルギー収支を理解し、エネルギー損失および動力の計算ができる。
4.反応工学の基礎として、反応速度を理解し、基礎的な計算ができる。
5.連続、回分反応装置について理解し、反応器の設計に関する計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学装置、化学機械について理解できる。化学装置、化学機械の基礎について理解できる。化学装置、化学機械の基礎について理解できない。
評価項目2物質およびエネルギーの収支、流れ、操作について理解し、計算ができる。物質およびエネルギーの収支、流れ、操作について理解し、基礎的な計算ができる。物質およびエネルギーの収支、流れ、操作について理解できない。基礎的な計算ができない。
評価項目3.流体の物質収支、エネルギー収支を理解し、エネルギー損失および動力の計算ができる。.流体の物質収支、エネルギー収支を理解し、エネルギー損失および動力の基礎的な計算ができる。.流体の物質収支、エネルギー収支を理解できない。エネルギー損失および動力の計算ができない。
評価項目4.反応工学の基礎として、反応速度を理解し、計算ができる。.反応工学の基礎として、反応速度を理解し、基礎的な計算ができる。.反応工学の基礎として、反応速度を理解し、基礎的な計算ができない。
評価項目5連続、回分反応装置について理解し、反応器の設計に関する計算ができる。連続、回分反応装置について理解し、反応器の設計に関する基礎的な計算ができる。連続、回分反応装置について理解できない。反応器の設計に関する計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
私たちの身の周りの化学製品の多くは、実験室での研究が出発点になっているが、それらの製品を安全に経済的に生産するには、大規模な生産設備が必要である。そのために必要な工学が化学工学である。本授業は化学工学の基礎について紹介する。
授業の進め方・方法:
化学工学の基礎として、まず、化学プロセスを構成する各種の装置、設備の概要を理解させる。次に、化学工学の基本となる物質収支とエネルギー収支の考え方と計算法を、単位の換算を含めて、例題によって解説する。次に、流体の流れと熱の移動についての基礎と計算方法を述べる。最後は反応工学の基礎となる反応速度、反応率などを紹介し、化学プロセスを構成する各種の化学装置の概要と設計方程式について述べる。
注意点:
基礎式の導入、数式の展開、式の意味と使い方を重点において、演習問題を丁寧に解く。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学工学はどういう学問なのか、化学工学に含まれる分野と取り扱う問題について説明し、化学装置、化学機械の基礎を紹介する。 化学工学の分野と重要性について理解する。
2週 化学工学の単位、具体的な問題に基づいて、物質収支の考え方と計算方法を紹介する。 単位換算ができる。物質収支を理解し、簡単な物理的操作の物質収支の計算ができる。
3週 化学プロセスにおける物質収支の種類と計算方法を紹介する。 化学プロセスにおける物質収支を理解し、計算ができる。
4週 エネルギー保存の法則を紹介し、エネルギー収支の計算方法を紹介する。 反応を伴わない場合のエネルギー収支の計算ができる。
5週 物質収支とエネルギー収支のまとめ。
6週 流体の性質、分類、粘度を紹介する。 流体の性質、分類、粘度を理解する。
7週 流れの状態(層流、乱流)を紹介し、流速分布を教える。 層流と乱流について理解し、流速分布についての計算ができる。
8週 摩擦などによる流れのエネルギー損失の計算方法を紹介する。 摩擦などによる流れのエネルギー損失の計算ができる。
2ndQ
9週 伝熱の三種類を紹介し、伝導伝熱に関する計算を教える。 伝熱の方式を理解し、伝導伝熱に関する計算ができる。
10週 流体と伝熱のまとめ。
11週 反応工学の概要を紹介し、反応の分類法と反応速度の定義を紹介する。 反応工学の概要を理解し、反応速度の基本形を理解する。
12週 反応の物質量と反応率を紹介し、反応の量論関係につてい教える。 反応の物質量と反応率を理解し、反応率の計算ができる。
13週 反応器と反応操作の分類と反応物質に流れを紹介する。 反応器と反応操作の分類と反応物質に流れを理解する。
14週 反応時間、反応率、反応器体積の間の関係を紹介し、反応器の設計方程式を教える。 反応速度の解析と反応器の設計ができる。
15週 復習、演習とまとめ。 復習、演習とまとめ。
16週 試験 試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストレポート・課題発表その他合計
総合評価割合8002000100
基礎的能力400100050
専門的能力300100040
分野横断的能力10000010