到達目標
一般相対性理論の基礎を学習し、時空を力学量として扱うための数学的手法を身につける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 一般相対性原理を説明でき、その表現に必要な数学を扱える | 一般相対性原理を説明できる | 一般相対性原理を説明できない |
評価項目2 | 重力場の方程式を変分原理で定式化できる | 重力場の方程式を説明できる | 重力場の方程式を説明できない |
評価項目3 | シュワルツシルド解によってブラックホールを説明できる | シュワルツシルド解の導出の概略を説明できる | シュワルツシルド解を説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
アインシュタインが一般相対性理論を完成させてから100年がたった。当初は宇宙スケールの物理学を対象とする高度に数学的な理論と見なされていたが、科学技術の発展に従って、身近なスケールの物理にも十分関係する理論となった。たとえばGPSは一般相対性理論の効果を考慮に入れなければ使い物にならない。次の技術の発展にどのように寄与するのかわからないが、現代物理学の基礎として一般相対性理論の素養を身につけた技術者を養成したい。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って内容を説明する形で進めます。実際の問題に取り組むための演習も行います。
注意点:
充分な自学自習の時間を求めます。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ニュートン力学から特殊相対論へ |
ガリレイの相対性原理 ローレンツ変換 ミンコフスキー時空
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2週 |
ニュートン力学から特殊相対論へ |
スカラー、ベクトル、テンソル 物理法則の共変形式
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3週 |
一般相対性原理とその数学的表現 |
一般座標変換 平行移動と共変微分
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4週 |
一般相対性原理とその数学的表現 |
リーマン接続とクリストッフェル記号 曲率テンソル
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5週 |
一般相対性原理とその数学的表現 |
曲率テンソル
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6週 |
測地線方程式 |
重力場のもとでの粒子の運動方程式 ニュートン理論との対応
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7週 |
重力場の方程式 |
マッハの原理 エネルギー運動量テンソル
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
重力場の方程式 |
アインシュタイン方程式 ニュートン理論との対応
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10週 |
重力場の方程式 |
変分原理による定式化 時空の対称性と保存則
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11週 |
シュワルツシルド時空 |
球対称重力場の計量
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12週 |
シュワルツシルド時空 |
シュワルツシルド解の導出
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13週 |
シュワルツシルド時空 |
シュワルツシルドブラックホール
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14週 |
相対論的宇宙モデル |
ロバートソン=ウォーカー計量
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15週 |
相対論的宇宙モデル |
フリードマン方程式
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16週 |
期末試験返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート課題 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 30 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 10 | 10 | 40 |
専門的能力 | 30 | 20 | 10 | 60 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |