現代物理学

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 現代物理学
科目番号 0021 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 2
開設学科 専攻科共通(平成30年度以前入学生) 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 一般相対論入門(日本評論社)
担当教員 松尾 俊寛

到達目標

一般相対性理論の基礎を学習し、時空を力学量として扱うための数学的手法を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1一般相対性原理を説明でき、その表現に必要な数学を扱える一般相対性原理を説明できる一般相対性原理を説明できない
評価項目2重力場の方程式を変分原理で定式化できる重力場の方程式を説明できる重力場の方程式を説明できない
評価項目3シュワルツシルド解によってブラックホールを説明できるシュワルツシルド解の導出の概略を説明できるシュワルツシルド解を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
アインシュタインが一般相対性理論を完成させてから100年がたった。当初は宇宙スケールの物理学を対象とする高度に数学的な理論と見なされていたが、科学技術の発展に従って、身近なスケールの物理にも十分関係する理論となった。たとえばGPSは一般相対性理論の効果を考慮に入れなければ使い物にならない。次の技術の発展にどのように寄与するのかわからないが、現代物理学の基礎として一般相対性理論の素養を身につけた技術者を養成したい。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って内容を説明する形で進めます。実際の問題に取り組むための演習も行います。
注意点:
充分な自学自習の時間を求めます。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ニュートン力学から特殊相対論へ ガリレイの相対性原理
ローレンツ変換
ミンコフスキー時空
2週 ニュートン力学から特殊相対論へ スカラー、ベクトル、テンソル
物理法則の共変形式
3週 一般相対性原理とその数学的表現 一般座標変換
平行移動と共変微分
4週 一般相対性原理とその数学的表現 リーマン接続とクリストッフェル記号
曲率テンソル
5週 一般相対性原理とその数学的表現 曲率テンソル
6週 測地線方程式 重力場のもとでの粒子の運動方程式
ニュートン理論との対応
7週 重力場の方程式 マッハの原理
エネルギー運動量テンソル
8週 中間試験
4thQ
9週 重力場の方程式 アインシュタイン方程式
ニュートン理論との対応
10週 重力場の方程式 変分原理による定式化
時空の対称性と保存則
11週 シュワルツシルド時空 球対称重力場の計量
12週 シュワルツシルド時空 シュワルツシルド解の導出
13週 シュワルツシルド時空 シュワルツシルドブラックホール
14週 相対論的宇宙モデル ロバートソン=ウォーカー計量
15週 相対論的宇宙モデル フリードマン方程式
16週 期末試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート課題小テスト合計
総合評価割合503020100
基礎的能力20101040
専門的能力30201060
分野横断的能力0000