流体の力学

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 流体の力学
科目番号 5216M01 科目区分 AM / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械システムコース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 SI版 流体力学(基礎と演習)(パワー社)
担当教員 大北 裕司

到達目標

1.流体運動の基礎方程式を理解し、ポテンシャル流れの計算ができる。
2.直交座標系におけるナビエ・ストークス方程式からクエット流れの厳密解を求めることができる。
3.円筒座標系におけるナビエ・ストークス方程式からハーゲン・ポアズイユ流れの厳密解を求めることができる。
4.層流境界層と乱流境界層の違いについて説明できる。
5.層流境界層の基礎式を理解し、運動方程式の無次元について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベル標準的な到達レベル最低限の到達のレベル
到達目標1流体運動の基礎方程式を理解し、ポテンシャル流れの条件、および解法について説明できる。流体運動の基礎方程式を理解し、ポテンシャル流れの計算ができる。流体運動の基礎方程式を理解し、問題をを解くことができる。
到達目標2直交座標系のナビエ・ストークス方程式からクエット流れやそれ以外の流れの厳密解を求めることができる。直交座標系におけるナビエ・ストークス方程式からクエット流れの厳密解を求めることができる。直交座標系におけるナビエ・ストークス方程式からクエット流れの微分方程式をを導出できる。
到達目標3円筒座標系のナビエ・ストークス方程式からハーゲン・ポアズイユ流れや他の流れの厳密解を求めることができる。円筒座標系のナビエ・ストークス方程式からハーゲン・ポアズイユ流れの厳密解を求めることができる。円筒座標系のナビエ・ストークス方程式からハーゲン・ポアズイユ流れの美部分方程式を導出できる。
到達目標4層流境界層と乱流境界層の違いについて説明でき、実際の問題に適用できる。層流境界層と乱流境界層の違いについて説明できる。層流境界層と乱流境界層について説明できる。
到達目標5層流境界層の基礎式について理解し、運動方程式の無次元およびその導出について説明できる。層流境界層の基礎式について理解し、運動方程式の無次元について説明できる。層流境界層の基礎式について理解し問題を解くことができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では、流体運動の理論的な取り扱いについて学ぶことを主な内容とする。流体は、固体と違って、自由に変形することを大きな特徴としている。流体運動の取り扱いには、その流体の変形を詳しく記述することが重要であり、流体運動を理論的に表すための基礎となる。そのため、まずは完全流体での「流体運動の基礎方程式」を取り上げる。その後、粘性のある流体の運動方程式である「ナビエ・ストークス方程式」について説明し、種々の厳密解について理解することを目的とする。また、層流境界層と乱流境界層の違いについて理解し、層流境界層の基礎式について理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
講義形式を主体とし、適宜演習問題を解きながら授業を行う。
注意点:
主として二次元流れを理論的に解析する「流体の力学」と、主として一次元流れを経験的に取り扱う「水力学」や「水理学」との相違点に着目して欲しい。レポートの提出が遅れた場合,減点となるので注意して下さい。
参考書:道具としての流体力学(日本実業出版社) 平総書店

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 流体運動の基礎方程式 連続の式について説明できる。
2週 流体運動の基礎方程式 渦無しの条件について説明できる。
3週 流体運動の基礎方程式 非圧縮非粘性流体の運動方程式について説明できる。
4週 流体運動の基礎方程式 非圧縮非粘性流体に関するベルヌーイの定理を導出することができる。
5週 ナビエ・ストークス方程式(直交座標系) ナビエ・ストークス方程式からクエット流れの厳密解を求めることができる。
6週 ナビエ・ストークス方程式(直交座標系) クエット流れについて、種々の条件による速度分布を求めることができる。
7週 ナビエ・ストークス方程式(直交座標系) ナビエ・ストークス方程式からレイリー問題について微分方程式を誘導できる。
8週 ナビエ・ストークス方程式(直交座標系) ナビエ・ストークス方程式からレイリー問題の厳密解を求めることができる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 ナビエ・ストークス方程式(円筒座標系) ナビエ・ストークス方程式からハーゲン・ポアズイユ流れの厳密解を求めることができる。
11週 境界層 層流境界層と乱流境界層について説明できる。
12週 境界層 層流境界層の連続の式を導出することができる。
13週 境界層 層流境界層の運動方程式を導出することができる。
14週 境界層 ナビエ・ストークス方程式を無次元化しレイノルズ数を導出することができる。
15週 境界層 オーダー評価を用いて層流境界層の運動方程式を導出することができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストレポート・課題発表その他合計
総合評価割合7003000100
基礎的能力000000
専門的能力7003000100
分野横断的能力000000