到達目標
本講義の到達目標は,有機合成化学の分野で使われる専門用語や知識を修得することのみが目標ではなく,それらを使って学術的,産業的あるいは社会的な意味で議論や会話ができるようになること,さらに,現状の理解と問題点について議論できる力を身につけることも目標である。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 |
到達目標1 | 電子的効果,立体的効果により,構造と反応性の関係が予測できる。 | 電子的効果,立体的効果により,構造と反応性の関係が7割程度予測できる。 | 電子的効果,立体的効果により,構造と反応性の関係が5割程度予測できる。 |
到達目標2 | 反応機構に基づき,生成物が予測できる。 | 反応機構に基づき,生成物が7割程度予測できる。 | 反応機構に基づき,生成物が5割程度予測できる。 |
到達目標3 | 目的化合物に対して,合成計画をたてることができる。 | 目的化合物に対して,7割程度合成計画をたてることができる。 | 目的化合物に対して,5割程度合成計画をたてることができる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科で学んだ有機化学を復習しながら,有機合成化学の基本的な考え方や手法を学修する。医薬品や材料などを合成するためには,多くの合成反応を組み合わせて合成経路を考える必要がある。そのことからも本講義では,立体効果,電子効果を重点的を置き,基礎的な合成反応から最新の合成反応まで学修し,実際にターゲット化合物に対して合理的な合成反応経路を組み立てられるように知識と問題解決へのデザイン能力を身につける。
授業の進め方・方法:
講義とディスカッション形式で行う。講義毎に課題を与え,その課題をもとにディスカッションを行う。
注意点:
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
有機合成化学とは |
有機反応の分類を説明出来る。
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2週 |
有機合成反応の考え方1 |
原子,分子軌道,共鳴,酸・塩基を説明出来る。
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3週 |
有機合成反応の考え方2 |
有機反応と電子効果(I効果)について説明出来る。
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4週 |
有機合成反応の考え方3 |
有機反応と電子効果(R効果)について説明出来る。
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5週 |
有機合成反応の考え方4 |
有機反応と立体効果について説明出来る。
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6週 |
炭化水素の合成と反応1 |
水素添加反応,Clemensen還元,Wolf-Kishner還元を説明出来る。
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7週 |
炭化水素の合成と反応2 |
Wittig反応,Diels-Alder反応を説明出来る。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
アルコールの合成と反応1 |
アルコールの多くの分子変換反応を説明出来る。
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10週 |
アルコールの合成と反応2 |
アルコールの多くの分子変換反応を説明出来る。
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11週 |
エーテルとエポキシドの合成と反応 |
エーテル,エポキシド類の合成法や,Williamsonエーテル合成,エポキシドの開環反応を説明出来る。
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12週 |
カルボニル化合物の合成と反応1 |
カルボニル化合物の合成法や,Grignard反応,Michael付加反応,Aldol反応を説明出来る。
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13週 |
カルボニル化合物の合成と反応2 |
Baeyer-Viliger酸化,マロン酸エステル合成を説明出来る。
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14週 |
アミン及びその誘導体の合成と反応 |
Mannich反応,アミドのHofmann転位を説明出来る。
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15週 |
芳香族化合物の合成と反応 |
置換基の配向性から芳香族類の合成戦略を立てることができる。
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16週 |
期末試験返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 0 | 0 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 10 | 20 |
専門的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 40 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |