機械数学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械数学
科目番号 0137 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 田代嘉宏著,ラプラス変換とフーリエ解析要論,森北出版
担当教員 橋本 良夫

到達目標

1.ラプラス変換の基本性質を活用して関数のラプラス変換と逆変換ができる。
2.ラプラス変換を利用して,定数係数線形常微分方程式の初期値問題と境界値問題の解を求めることができる。
3.周期関数のフーリエ級数を求めることができる。
4.ラプラス変換やフーリエ変換を用いて基本的な偏微分方程式の解を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラプラス変換の基本性質を活用して様々な関数のラプラス変換と逆変換ができる。ラプラス変換の基本性質を活用して簡単な関数のラプラス変換と逆変換ができる。ラプラス変換の基本性質を活用して簡単な関数のラプラス変換と逆変換ができない。
評価項目2ラプラス変換を利用して,定数係数線形常微分方程式の初期値問題と境界値問題の解を求めることができる。ラプラス変換を利用して,簡単な定数係数線形常微分方程式の初期値問題と境界値問題の解を求めることができる。ラプラス変換を利用して,簡単な定数係数線形常微分方程式の初期値問題と境界値問題の解を求めることができない。
評価項目3周期関数のフーリエ級数を求めることができる。簡単な周期関数のフーリエ級数を求めることができる。簡単な周期関数のフーリエ級数を求めることができない。
評価項目4ラプラス変換やフーリエ変換を用いて基本的な偏微分方程式の解を求めることができる。ラプラス変換やフーリエ変換を用いて簡単な偏微分方程式の解を求めることができる。ラプラス変換やフーリエ変換を用いて簡単な偏微分方程式の解を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ラプラス変換,フーリエ級数,フーリエ変換の基礎的事項を理解し,これらを用いた計算ができ,また,これらを用いて簡単な常微分方程式や偏微分方程式を解くことができる。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って進めながら,教科書に記載されていない必要事項を補足説明する。基本事項の解説,例題の解説の後,演習問題によって具体的な使い方を学習する。学習成果を定着させるため,授業時間内に,時々,小テストを行う。
注意点:
課題の提出が期限に遅れた場合には,評価点から20%を減点する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
ラプラス変換の歴史・定義
定積分の復習
基礎的な関数の定積分,特に部分積分を使った計算できる。
2週 簡単な関数のラプラス変換 簡単な関数のラプラス変換を計算することができる。
3週 ラプラス変換の基本法則(1) ラプラス変換の定義から基本法則を導き出すことができる。
4週 ラプラス変換の基本法則(2) ラプラス変換の定義から基本法則を導き出すことができる。
5週 ラプラス変換の基本法則(3) 基本法則をラプラス変換の計算に応用できるできる。
6週 ラプラス変換の基本法則(4)
基本法則をラプラス変換の計算に応用できるできる。
7週 周期関数のラプラス変換 移動法則を用いて周期関数のラプラス変換を計算することができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 逆ラプラス変換 基本的な関数の逆ラプラス変換を求めることができる。
10週 逆ラプラス変換のための部分分数分解 部分分数分解を用いて像関数を簡単な形に変形することができる。
11週 常微分方程式の初期値問題(1) ラプラス変換を用いて常微分方程式の初期値問題の解を求めることができる。
12週 常微分方程式の初期値問題(2) ラプラス変換を用いて常微分方程式の初期値問題の解を求めることができる。
13週 常微分方程式の境界値問題(1) ラプラス変換を用いて常微分方程式の境界値問題の解を求めることができる。
14週 常微分方程式の境界値問題(2) ラプラス変換を用いて常微分方程式の境界値問題の解を求めることができる。
15週 積分方程式の解法 ラプラス変換を用いてヴォルテラ型積分方程式の解を求めることができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 三角関数の直交性
周期2πののフーリエ級数の定義
三角関数の直交性を導くことができる。
2週 フーリエ級数の収束定理 収束定理を級数の計算などに応用できる。
3週 フーリエ正弦・余弦級数 フーリエ正弦級数,余弦級数を求めることができる。
4週 複素フーリエ級数(1) 複素フーリエ級数と実フーリエ級数の変換をすることができる。
5週 複素フーリエ級数(2) 簡単な関数の複素フーリエ級数を求めることができる。
6週 一般区間におけるフーリエ級数 一般区間におけるフーリエ級数を計算することができる。
7週 正規直交列とパーセバルの等式 正規直交列の性質を用いてパーセバルの等式を導出できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 フーリエ積分 簡単な関数のフーリエ積分を計算できる。
10週 フーリエ積分 簡単な関数のフーリエ積分を計算できる。
11週 フーリエ正弦・余弦変換 偶関数,奇間数のフーリエ余弦,正弦変換を求めることができる。
12週 フーリエ変換と逆変換 フーリエ変換の公式を用いて,簡単な関数のフーリエ逆変換を計算できる。
13週 フーリエ級数による偏微分方程式の解法(1) フーリエ級数を用いて偏微分方程式の境界値問題の解を求めることができる。
14週 フーリエ級数による偏微分方程式の解法(2) フーリエ級数を用いて偏微分方程式の境界値問題の解を求めることができる。
15週 フーリエ級数による偏微分方程式の解法(3) フーリエ級数を用いて偏微分方程式の境界値問題の解を求めることができる。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14

評価割合

試験演習・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力501060
専門的能力301040
分野横断的能力000