材料工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 材料工学Ⅱ
科目番号 0140 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 宮川大海:「金属材料工学」,森北出版
担当教員 高橋 洋一,田中 康弘

到達目標

1.金属材料の基本的特性が理解できる。
2.機械設計に必要な材料選択および許容応力の決定に応用できる。
3.非鉄金属材料の特性が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
1.金属材料の基本的特性が理解できる。金属材料の加工や熱処理の方法と仕組みについて説明できる。金属材料の基本的な加工や熱処理の方法と仕組みについて説明できる。金属材料の基本的な加工や熱処理の方法と仕組みについて説明できない。
2.機械設計に必要な材料選択および許容応力の決定に応用できる。金属材料の微視的な変形機構を説明できる。金属材料の基本的な変形機構を説明できる。金属材料の基本的な変形機構を説明できない。
3.非鉄金属材料の特性が理解できる。非鉄金属材料の特徴と強化機構との関連について説明できる。基本的な非鉄金属材料の特徴と強化機構について説明できる。基本的な非鉄金属材料の特徴と強化機構について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
おもに金属および合金について、種類、製法、性質、用途、加工性、処理技術等の知識を習得し、機械の設計・製作に必要な材料の選択、取扱い能力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
項目ごとに材料および機械的性質の基本について解説し,必要に応じて演習問題を行う。特に「材料工学」では非常に多くの専門用語が出てくるので,その定義,意味,言葉だけでなく,図,写真,表どのプリント配布して説明する。
注意点:
授業には教科書を持参すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 加工や熱処理と金属の機械的性質
(1) 金属材料の強さと靭性
金属材料の強さと靱性を説明できる。
2週 (2) 加工硬化 加工硬化のメカニズムを説明できる。
3週 (3) 固溶強化 固溶強化のメカニズムを説明できる。
4週 (4) コットレル効果による強化 コットレル効果による強化機構を説明できる。
5週 (5) 析出硬化・時効硬化 析出硬化・時効硬化のメカニズムについて説明できる。
6週 (6) 結晶粒微細化による強靭化 結晶粒微細化による強靭化機構について説明できる。
7週 (7) マルテンサイト変態による強靭化 マルテンサイト変態による強靭化機構について説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 2. 非鉄金属材料
(1) 工業用純銅
工業用純銅の特性を説明できる。
10週 (2) 工業用純銅黄銅および特殊黄銅 工業用純銅黄銅および特殊黄銅の特性を説明できる。
11週 (3) 青銅および特殊青銅 青銅および特殊青銅の特性を説明できる。
12週 (4) 高減衰能および耐熱銅合金 高減衰能および耐熱銅合金の特性を説明できる。
13週 3. 軽金属材料(アルミニウム合金)
(1) 工業用アルミニウム合金
工業用アルミニウム合金の特性を説明できる。
14週 (2) 非熱処理型アルミニウム合金 非熱処理型アルミニウム合金の特性を説明できる。
15週 (3) 熱処理型アルミニウム合金 熱処理型アルミニウム合金の特性を説明できる。
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。4
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。4
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。4
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。4
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。4
塑性変形の起り方を説明できる。4
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。4

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合9010100
1.金属材料の基本的特性が理解できる。30434
2.機械設計に必要な材料選択および許容応力の決定に応用できる。30333
3.非鉄金属材料の特性が理解できる。30333