歴史Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 歴史Ⅱ
科目番号 0014 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:図説日本史(東京書籍)
担当教員 田口 淳,権藤 典明

到達目標

 原始・古代から明治中期にいたるわが国の歴史を、わが国をとりまく国際環境とも関連づけながら考察し、わが国の社会や経済の発達を歴史的な観点から理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 国際環境 各時代のわが国の歴史に影響を及ぼした対外関係について、必要な用語を用いて説明できる。 各時代のわが国の歴史に影響を及ぼした対外関係について、必要な用語とともに理解している。 各時代のわが国の歴史に影響を及ぼした対外関係について、必要な用語を含む理解が不足している。
評価項目2 政権の成立と変容 各時代の政権の成立とその特色、およびその変容について、必要な用語を用いて説明できる。 各時代の政権の成立とその特色、およびその変容について、必要な用語とともに理解している。 各時代の政権の成立とその特色、およびその変容について、必要な用語を含む理解が不足している。
評価項目3 庶民の生活 各時代の社会・経済制度の下での庶民の生活について、必要な用語を用いて説明できる。 各時代の社会・経済制度の下での庶民の生活について、必要な用語とともに理解している。 各時代の社会・経済制度の下での庶民の生活について、必要な用語を含む理解が不足している。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 原始・古代から明治中期にいたる通史を講義する。各時代のわが国をとりまく国際環境や、各時代の政権の成立や変容、および各時代の社会・経済の下での人々の生活に注意を向けることとする。
授業の進め方・方法:
 授業中に配布するプリントを用いて講義を行う。教材「図説日本史」所載の資料やプリント中の史料も活用して、各時代の歴史を考察してもらいたい。 
注意点:
 定期試験の成績が60点未満の学生には再試験を行う。評価割合の項目中の「態度」はノートを提出状況によって評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第1章 日本文化のあけぼの   
第1節 文化のはじまり    
A)旧石器文化  
B)縄文文化
 旧石器文化と縄文文化の遺跡や遺物をもとに、当時の人々の生活を理解できる
2週 第2節 農耕社会の成立     
A)弥生文化           
B)小国の成立と邪馬台国         
 弥生文化の人々の生活と、中国の歴史書に記された邪馬台国の成立過程を理解できる
3週 第3節 古墳文化とヤマト政権        
第2章 律令国家の形成       
第1節 律令国家への道      
A)ヤマト政権の発展
 古墳文化の人々の生活、ヤマト政権の成立と国家組織が整備されていく過程を理解できる
4週 B)大化の改新         
C)律令国家への道     
D)律令国家の成立(1)    
 律令国家の建設過程と、律令体制下の国家組織を理解できる
5週 D)律令国家の成立(2)     
第3章 平城京と平安京       
第1節 平城京の時代      
A)奈良の都     
B)土地政策の変化と農民の生活    
 律令体制下の農民の生活と奈良時代の政治の動き、および土地政策の変容を理解できる
6週 第2節 平安王朝の形成    
第3節 摂関政治         
A)藤原北家の台頭      
B)摂関政治
 平安初期の律令体制の改革と摂関政治の成立過程を理解できる
7週 第4節 武士の登場        
A)地方政治の混乱と荘園       
B)武士の登場と地方の反乱
 地方政治のゆきづまりと荘園制下の農民の生活、および武士の成長と地方における反乱を理解できる
8週  前期中間試験
2ndQ
9週 第4章 中世社会の成立      
第1節 院政と平氏の台頭      
A)院政の開始 
B)平氏政権
 院政期の政治と武士団の成長、および平氏政権の性格を理解できる
10週 第2節 鎌倉幕府          
A)鎌倉幕府の成立       
 鎌倉幕府の支配体制と、この時期の特質である公武二元支配を理解できる
11週 B)執権政治の展開      
第3節 蒙古襲来        
A)蒙古襲来 
B)幕府の衰退
 執権政治の展開と承久の乱の影響、および蒙古襲来後の執権政治の変質を理解できる
12週 C)産業の発達         
第5章 中世社会の展開        
第1節 室町幕府の成立         
A)鎌倉幕府の滅亡と建武の新政
 鎌倉期の農業・商業の発達と、建武新政の崩壊による公家勢力の後退を理解できる
13週 B)南北朝の動乱        
C)室町幕府の成立        
D)中国・朝鮮との関係
 南北朝期における守護大名・国人の台頭と室町幕府の性格、および勘合貿易を理解できる
14週 第2節 幕府の衰退と庶民の台頭     
A)幕府政治の混迷と惣村の形成      
B)応仁の乱と国一揆
 室町幕府と守護大名の抗争、惣村の形成と土一揆の発生および応仁の乱とその影響を理解できる
15週 第3節 戦国大名の登場      
A)戦国大名          
B)産業と都市の発達
 戦国大名による分国支配と、室町期の産業の発達と都市における自治活動を理解できる
16週  前期末試験
後期
3rdQ
1週 第6章 幕藩体制の成立        
第1節 織豊政権      
A)ヨーロッパ人の来航       
B)信長・秀吉の統一事業
 ヨーロッパ人の来航による南蛮貿易とキリスト教の伝来および信長・秀吉による全国統一の過程を理解できる
2週 C)豊臣政権の内外政策       
第2節 幕藩体制の成立      
A)江戸幕府の成立
 豊臣政権による兵農分離政策と対外政策、および江戸幕府の成立過程を理解できる
3週 B)幕藩体制          
C)鎖国とその後の対外関係
 幕藩体制下における大名統制と朝廷・寺社統制、および鎖国の成立過程とその影響を理解できる
4週 D)幕藩体制下の農工商民       
第3節 幕府政治の展開     
A)文治政治への転換       
B)産業と交通の発達 
 幕藩体制下の農民の生活、元禄時代と正徳の治、および江戸初期の産業の発達を理解できる
5週 第7章 幕藩体制の動揺    
第1節 幕政の改革       
A)享保の改革        
B)百姓一揆と打ちこわし         
C)田沼時代
 享保の改革による幕府財政の改革、農民の疲弊による百姓一揆、および田沼時代の重商主義を理解できる
6週 第2節 幕府の衰退と近代への道     
A)寛政の改革        
B)鎖国政策の動揺
 寛政の改革による農村復興と都市政策、および欧米列強の接近による対外危機の深まりを理解できる
7週 C)大御所時代と内外の危機       
D)天保の改革
 天保の飢饉とモリソン号事件、幕府と諸藩による天保の改革、およびこの期におけるマニュファクチュアの発達を理解できる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 第8章 開国と維新       
第1節 国際環境の変化と開国      
A)アヘン戦争と幕末の対外関係      
B)開国 
C)外国貿易の開始
 東アジアの国際環境の変化とこの時期の対外関係、および開国と貿易がもららした影響を理解できる
10週 第2節 幕末の動乱       
A)尊王攘夷運動と公武合体運動      
B)倒幕運動の展開
 尊攘派と公武合体派の抗争による諸事件、および大政奉還と王政復古にいたる過程を理解できる
11週 第3節 明治維新       
A)中央集権国家の成立        
B)身分制の廃止と経済制度の改革
 版籍奉還から廃藩置県にいたる過程、および秩禄処分・地租改正を理解できる
12週 C)明治初年の外交       
D)新政府への抵抗
 明治初年の近隣諸国との外交と国境の確定、および農民一揆の頻発と不平士族の反乱を理解できる
13週 第9章 近代国家の形成       
第1節 立憲政治をめざして       
A)自由民権運動の展開       
B)明治十四年の政変と政党
 民選議院設立の建白書にはじまる自由民権運動の展開と政変後の自由党・改進党の結成と解散にいたる過程を理解できる
14週 第2節 憲法制定と国会開設      
A)大日本帝国憲法の発布      
B)初期議会
 明治憲法の制定と憲法体制の整備、および初期議会における政府と民党の争点を理解できる
15週 第3節 条約改正       
A)条約改正交渉の展開
 国民的課題であった条約改正が実現するまでの過程を理解できる
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価ノート提出ポートフォリオその他合計
総合評価割合90001000100
基礎的能力90001000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000