概要:
計算機やディジタル回路技術分野の基礎知識となる,基数変換,補数表示,ブール代数,カルノー図などを理解し利用することができる。
授業の進め方・方法:
教科書に沿った講義に加え,プリント配布により重要事項の説明・演習を実施する。数学的な内容に限らず,応用を意識した内容も紹介していく。演習によってはアクティブラーニングを取り入れ,グループワークによる学びあいや相互採点を実施する。
注意点:
情報数学基礎では,特に2進数の補数に関する理論や計算法をよく知ること,論理思考能力を高めること,および論理関数の変形や簡単化ができることを目指すことから,特にこれらに関する部分は演習を多くし,補足的なプリント配布も行います。本科目を受けて3年次の「論理回路」に進みますので,その場しのぎの勉強ではなく,着実に力が身に付くような勉強を心掛けてください。
オフィスアワーは授業中に別途指示しますが,メールでも随時質問を受け付けます。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1.情報分野における基礎知識 (1) 全体の授業計画とガイダンス (2) 計算機技術が社会に与える影響
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2週 |
2.数系理論 (1) 基数変換、2進数による数値表現 |
基数変換ができる。
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3週 |
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任意の基数で表現された数値の加減算ができる。
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4週 |
(2) 小数の取り扱い |
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5週 |
(3) 補数を用いた計算 |
オーバーフローの判断を含めた,2の補数の加減算ができる。
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6週 |
(4) 計算演習 |
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7週 |
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
3.後期中間試験の返却・解説 4.論理数学の基礎 (1) 論理命題の真理値表表現 |
与えられた前提条件のもとで,命題論理を真理値表で記述し,論理問題を解くことができる。
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10週 |
(2) 論理パズルを対象にした推論演習 |
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11週 |
5.論理演算 (1) ベン図による集合表現 (2) ブール代数の基本則とそれを使った演算 |
論理関数の表す集合領域をベン図で表せる。 論理関数をブール代数の基本則を用いて変形でき,与えられた証明問題を解くことができる。
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12週 |
(3) 論理関数の真理値表表現、加法標準形 |
論理関数の真理値表を記述することができる。
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13週 |
(4) 論理演算演習 |
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14週 |
6.論理関数の簡単化 (1) カルノー図による簡単化 (2) ドントケア項の取り扱い |
カルノー図を用いて,論理関数を簡単化することができる。
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15週 |
(3) その他の簡単化手法 (4) 情報数学総合演習 |
カルノー図以外の簡単化手法について,名称と内容の概要を説明することができる。
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16週 |
7.試験返却と解説,補足 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 2 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 2 | |
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 2 | |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 2 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 2 | |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 2 | |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 2 | |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 2 | |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 2 | |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 2 | |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 2 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 2 | |
情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 2 | |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 2 | |
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 2 | |
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。 | 2 | |