1.論理的な文章では,その構成や展開を的確に捉え,その論旨をまとめることができる。また文学的文章では,その展開に即して登場人物の人物像や心情等を捉え,その主題をまとめることができる。
2.日本語表現に関する基礎的注意事項を習得し,間違いのない日本語で表現することができる。
3.漢文について,その読み方の基礎を習得し,日本の言語文化との関わりを説明できる。
4.常用漢字の音訓を正しく使え,主な常用漢字が書ける。
概要:
論理的な文章,文学的な文章,漢文,などそれぞれにその読解のための方法は異なる。国語Ⅰでは,その基礎を身に付ける事を目的とし,以下のような目標を掲げる。
1.論理的な文章では,その構成や展開を的確に捉え,その論旨をまとめることができる。また文学的文章では,その展開に即して登場人物の人物像や心情等を捉え,その主題をまとめることができる。
2.日本語表現に関する基礎的注意事項を習得し,間違いのない日本語で表現することができる。
3.漢文について,その読み方の基礎を習得し,日本の言語文化との関わりを説明できる。
4.常用漢字の音訓を正しく使え,主な常用漢字が書ける。
授業の進め方・方法:
講義形式を基本とする。予習・復習に努めてほしい。原則として週に1回漢字小テストを実施する。適宜,読書の時間を設ける。意見を書いたり発表したりしてもらうこともある。
注意点:
1.各期の成績評価の内訳は,漢字小テストの成績を10%,提出物を15%,定期試験を75%とする。
2.学年総合成績は,授業のコマ数の関係で、前期中間成績、前期末成績、後期全体の成績、以上の3回分の平均とする。
3.単位追認試験,再試験は適切な時期に実施する。
4. オフィスアワーは月曜日放課後とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
全体ガイダンス 現代文: 随筆「『赤毛のアン』との出会い」 表現 :ア.仮名づかいを正しく |
・筆者のものの見方・考え方を読み取ることができる。 ・仮名遣いの基本を習得し,それらを適切に用いて文章が書ける。
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2週 |
現代文: 随筆「『赤毛のアン』との出会い」 表現 :イ.送り仮名の付け方 |
・筆者のものの見方・考え方を読み取り,この文章の主題をまとめることができる。 ・送り仮名の基本原則,例外事項を習得し,それらを用いて文章が書ける。
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3週 |
現代文: 小説「羅生門」 表現 :ウ.同音異義語に注意する・同訓異字の書き分け |
・「羅生門」を一読し,初発の感想を二百字程度にまとめることができる。また,第1段冒頭における主人公を取り巻く状況を捉え,その意味を読み取ることができる。 ・同音異義語に注意し,同訓異字を的確に書き分けることがてきる。
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4週 |
現代文: 小説「羅生門」 表現 :エ.類義語を使い分ける |
・第1段における主人公の心情を表現に即して捉え,まとめることができる。 ・類義語の意味の違いを考え,文脈に応じた語を使うことができる。
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5週 |
現代文: 小説「羅生門」 表現 :オ.慣用的な表現 |
・第2段において主人公の心情がどのように変化したかを表現に即して捉え,まとめることができる。 ・慣用的な表現(ことわざ,四字熟語,故事成語など)を知り,文章の中で適切に使うことができる。
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6週 |
現代文: 小説「羅生門」 表現 :カ.正しい敬語 |
・第3段において主人公の心情がどのように変化したかを,表現に即して捉えることができ,まとめることができる。 ・尊敬語,謙譲語,丁寧語の違いを理解し,適切に敬語を使って話ができる。
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7週 |
現代文: 小説「羅生門」 表現 :キ.文の乱れに注意する |
・第4段において主人公が今後どのように生きていくかを全段を踏まえて説明することができる。またこの小説のテーマをまとめることができる。 ・どういう場合に文の乱れが起きやすいかを理解し,読み手が理解できる文章を書くことができる。
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8週 |
現代文: 小説「羅生門」 表現 :ク.推敲する |
・この小説の出典ともなっている『今昔物語』との比較を通して,この小説のテーマを検証することができる。 ・ア~キで学習してきたことを活かして文章を推敲することができる。
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
前期中間試験(現代文)返却・解説 現代文: 評論「想像するちから」 前期中間試験(表現)返却・解説 表現 :ケ.文を短くする
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・「想像するちから」を一読し,この文章が何を問題としているかをまとめることができる。 ・文の長さについて考え,短い文の効用を知ることができる。
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11週 |
現代文:評論「想像するちから」 表現 :コ.的確に伝えるために |
・第1段~第2段で論理の構成や展開を捉え,筆者の主張をまとめることができる。 ・曖昧でわかりにくい表現の例をもとにして,的確な表現になるように工夫することができる。
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12週 |
現代文:評論「想像するちから」 表現 :サ.文体について意識する |
・第3段~第4段で論理の構成や展開を捉え,筆者の主張をまとめることができる。 ・話し言葉と書き言葉の違いを理解し、「ですます」体と「である」体が混在したりするようなことのない文章を書くことができる。
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13週 |
現代文:評論「想像するちから」 韻文 :俳句・短歌「折々のうた」 表現 :シ.文の役割を知る
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・「想像するちから」の論旨をまとめることができる。 ・各俳句,短歌の背景にあるものを理解し,その情景や心情を捉えることができる。 ・文章における文の役割を理解し,特に事実と意見を意識的にかき分けることができる。
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14週 |
韻文 :俳句・短歌「折々のうた」 表現 :ス.要約のコツ |
・各俳句,短歌の背景にあるものを理解し,その情景や心情を捉えることができる。 ・文章を要約するコツを身に付けることができる。
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15週 |
韻文 :俳句・短歌「作品」 表現 :ケ~スの復習 |
・各俳句,短歌の背景にあるものを理解し,その情景や心情を捉えることができる。 ・表現事項ケ~スに関して疑問点を解決する。
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16週 |
前期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
現代文:小説「ほねとたね」 |
・小説「ほねとたね」を一読して初発の感想を二百字程度にまとめることができる。また全体の構成を捉えることができる。
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2週 |
現代文:小説「ほねとたね」 |
・第1段冒頭の表現から,その文体の特色を見いだすことができる。また,2段~4段の中で,主人公とまわりの人物との関係を表現に即して説明することができる。
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3週 |
現代文:小説「ほねとたね」 |
・第5段~8段の中で,主人公と登場人物との関係を表現に即して説明することができる。
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4週 |
現代文:小説「ほねとたね」 現代文:評論「物語られた過去」 |
・主人公の心の変化を通して,この小説のテーマをまとめることができる。 ・「物語られた過去」を一読し,この文章が何を問題にしようとしているかをまとめることができる。
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5週 |
現代文:評論「物語られた過去」 |
・第1段~第2段で,筆者の主張を捉え,その要点をまとめることができる。
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6週 |
現代文:評論「物語られた過去」 |
・第3段~第4段で,筆者の主張を捉え,その要点をまとめることができる。
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7週 |
現代文:評論「物語られた過去」 |
・この文章の論理展開の仕方の特色を捉えることができる。また全体の論旨をまとめることができる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
後期中間試験返却・解説 現代文: 評論「水の東西」 |
・「水の東西」を読み,意味段落毎に小見出しをつけることができる。
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10週 |
現代文: 評論「水の東西」 |
・第1段,第2段で筆者の主張を表現に即して捉え,まとめることができる。
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11週 |
現代文: 評論「水の東西」 漢文 :漢文入門 訓読の基礎
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・この「水の東西」の論旨をまとめることができる。 ・漢文を訓読する上での約束事を理解して読むことができる。
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12週 |
漢文 :漢文入門 訓読の基礎 :名言 |
・漢文を訓読する上での約束事を理解して読むことができ,各名言の意味を捉えることができる。
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13週 |
漢文 :名言 :思想 論語 |
・漢文を訓読する上での約束事を理解して読むことができ,各名言の意味を捉えることができる。 ・『論語』の各節を書き下し文に直し,現代語訳することができる。
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14週 |
漢文 :思想 論語 |
・『論語』の各節を書き下し文に直し,現代語訳することができる。
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15週 |
漢文 :思想 論語 現代文:評論「知っていること知らないこと」 |
・『論語』の各節を書き下し文に直し,現代語訳することができる。また孔子の思想の一端を捉え,説明することができる。 ・「知っていること知らないこと」を読み,論旨をまとめることができる。
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16週 |
後期末試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 2 | |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 2 | |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 2 | |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 2 | |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 2 | |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 2 | |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 2 | |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 2 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 2 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 2 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 2 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 2 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 2 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 2 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 2 | |