概要:
電気回路Ⅰでは,微分積分や電気基礎等で学んだ基礎学理を基に,記号法を用いた正弦波定常解析を理論的に理解し,過渡現象解析に繋がる回路解析の基礎を習得する。さらに,各種基本法則や4端子行列を用いた回路解析を理解し,複雑な回路に対する基礎解析能力を身につける。また,3相交流についての知識を身に付け,交流機器の基礎原理を理解する。
授業の進め方・方法:
教科書の内容を中心とした講義と例題等の解説を行う。「演習ノート」を用意して教科書の章末問題等の演習を行うなど,自主的に予習・復習して理解度を高めること。
注意点:
・2回の試験結果(中間試験,期末試験)の平均点を評価とする。
・説明,証明問題では,数式等を用いて論理的に記述できているかどうかも含めて評価する。
・この科目は指定科目です。この科目の単位修得が進級要件となりますので必ず修得して下さい。
・本科目の単位は,高等専門学校設置基準第17条第4項により認定される。
・定期試験毎に「演習ノート」の提出を求め自学自習を確認する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 正弦波交流と回路素子の性質 |
正弦波交流回路と回路素子(R,L,C)の特性と線形化について理解する。
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2週 |
交流回路定常解解析と微分方程式 複素正弦波 インピーダンスとアドミタンス |
交流回路の定常解解析が微分方程式を導出し,解くことで得られることを理解する。 交流回路解析を複素ベクトルを用いて瞬時値を算出できることを理解する。
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3週 |
複素ベクトルと電圧・電流 交流電力と |
交流回路解析を複素ベクトルを用いて瞬時値を算出できることを理解する。 複素ベクトルと交流電力の有効電力,無効電力の関係を理解できる。
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4週 |
力率 RLC共振回路 |
複素ベクトルと交流電力の有効電力,無効電力の関係を理解して,力率等を用いて導出できる。 RLC共振回路における現象を理解して,回路解析を行うことができる。
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5週 |
RLC共振回路 相互誘導回路 |
RLC共振回路や相互誘導回路における現象を理解して,回路解析を行うことができる。
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6週 |
回路の双対性 ブリッジ回路,整合 |
枝電流,網目電流を用いた回路解析を状況により使いこなすことができる。回路の双対性を理解できる。
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7週 |
重ねの理 テブナン・ノートンの定理 |
重ねの理,テブナン・ノートンの定理を用いて回路解析ができる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
相反の定理 補償の定理 |
相反の定理や補償の定理などを導出でき,回路解析に応用できる。
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10週 |
2端子対回路とは インピーダンス行列とアドミタンス行列 |
2端子対回路の特徴を理解し,インピーダンス行列,アドミタンス行列を導出できる。
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11週 |
伝送行列 2端子対回路の接続 |
伝送行列を導出できる。 2端子対行列の接続方法を理解して各2端子対行列を導出できる。
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12週 |
3相交流 対称3相交流電圧源 線電圧,相電圧と線電流,相電流 |
3相交流について説明できる。 対称三相交流電源のベクトルなどを用いて表すことができ,各電圧・電流を導出できる。
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13週 |
3相負荷
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3相交流回路の回路解析ができる。
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14週 |
Δ-Y変換 |
3相負荷のΔ-Y変換ができ,3相交流回路の回路解析に応用できる。
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15週 |
3相交流回路の電力 |
様々な3相結線における3相電力を求めることができる。
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16週 |
期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
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2週 |
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3週 |
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4週 |
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5週 |
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6週 |
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7週 |
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8週 |
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 4 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 4 | |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 4 | |
理想変成器を説明できる。 | 4 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | |
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 4 | |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
計測 | 計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。 | 3 | |
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 3 | |
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。 | 3 | |
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。 | 3 | |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 3 | |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。 | 3 | |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 3 | |
電力量の測定原理を説明できる。 | 3 | |