本科目は,科学技術の基礎知識と応用力を高める上で重要な専門基礎科目である。電気・電子・情報系の専門科目の習得に不可欠な高等数学としての解析力を養う。特に,工学解析として必要なベクトル解析と複素関数について学び,単に数式の扱いだけではなく,物理現象との対応,数式の表す意味について理解することを目標とする。
概要:
本科目は,科学技術の基礎知識と応用力を高める上で重要な専門基礎科目である。電気・電子・情報系の専門科目の習得に不可欠な高等数学としての解析力を養う。特に,工学解析として必要なベクトル解析と複素関数について学び,単に数式の扱いだけではなく,物理現象との対応,数式の表す意味について理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って解説し,例題や問の一部を解く。
学生は講義当日までに事前学習の動画を視聴し,講義はその動画の続きから実施する。
毎回の講義で事前学習の動画及び講義の内容から出題される小テスト(5~8点程度)を実施する。
講義後に公開される小テストの解説動画を視聴する。
章末の練習問題を自学自習として解く。
注意点:
毎回の講義で実施する小テストの結果を成績評価とする。
従って,中間や期末等の定期試験は実施しない。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス,ベクトルの外積 |
内積と外積の違いを説明でき,それらの演算ができる。
|
2週 |
ベクトル関数,単位接線ベクトル、曲線の長さ |
関数とベクトル関数の違いを説明できる。 曲線の単位接線ベクトルや曲線の長さを計算できる。
|
3週 |
曲面,曲面の面積 |
曲面の法線ベクトルや面積を計算できる。
|
4週 |
勾配,発散 |
スカラー場の勾配やベクトル場の発散を計算でき,物理的な意味を説明できる。
|
5週 |
発散,回転 |
ベクトル場の発散や回転を計算でき,物理的な意味を説明できる。
|
6週 |
スカラーの線積分,演習 |
スカラー場について,曲線に沿った線積分を計算できる。
|
7週 |
ベクトル場の線積分,演習
|
ベクトル場について,曲線に沿った線積分を計算できる。
|
8週 |
スカラーの面積分 |
スカラー場について,曲面に沿った面積分を計算できる。
|
4thQ |
9週 |
ベクトルの面積分 |
ベクトル場について,曲面に沿った面積分を計算できる。
|
10週 |
ガウスの発散定理 |
与えられた問題に対してガウスの発散定理を適用し解を求めることができる。
|
11週 |
複素数 |
基本的な複素数の性質を説明でき,計算できる。
|
12週 |
複素関数(概要,複素指数関数,複素三角関数) |
複素数におけるz平面とw平面の関係を理解し,基本的な計算ができる。
|
13週 |
正則関数,コーシーリーマンの関係式 |
複素関数のコーシーリーマンの関係式を調べ,正則か否か解析できる。
|
14週 |
逆関数,複素関数のヤコビアン |
複素対数関数の性質を説明でき,計算できる。複素関数の写像としてのヤコビアンを計算できる。
|
15週 |
複素積分,コーシーの積分定理 |
コーシーの積分定理などを用いて複素関数の積分ができる。
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | |
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | |
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 3 | |
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | |
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。 | 3 | |
一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | |
2点間の距離を求めることができる。 | 3 | |
内分点の座標を求めることができる。 | 3 | |
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。 | 3 | |
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。 | 3 | |
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。 | 3 | |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 4 | |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 4 | |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 4 | |
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。 | 4 | |
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。 | 4 | |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 4 | |