文学特論Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 文学特論Ⅰ
科目番号 210002 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布
担当教員 門脇 大,野口 尚志

到達目標

1.論理的な文章の構成や展開を的確に捉えてその論旨をまとめ,それに対して自分の意見を述べることができる。
2.文学的な文章を読み,登場人物の行動や心理を表現に即して捉え,主題をまとめることができる。
3.作品の時代背景とともに文学表現を捉えることができる。
4.作品を通して社会や個人にかかわる問題意識を持ち、論述できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理的な文章の構成や展開を的確に捉えて論旨をまとめることができ,それに対して自分の意見を述べることができる。論理的な文章の構成や展開を的確に捉えてその論旨をまとめることができる。論理的な文章の構成や展開を的確に捉えることができない。
評価項目2文学的な文章を読み,登場人物の行動や心理を表現に即して捉えて主題をまとめ,読み味わうことができる。文学的な文章を読み,登場人物の行動や心理を表現に即して捉え,主題をまとめることができる。文学的な文章を読み,登場人物の行動や心理を表現に即して捉えることができず,主題をまとめることができない。
評価項目3作品と時代背景の関係を捉えたうえで、作品解釈をすることができる。作品と時代背景を関連づけて述べることができる。作品と時代背景を関連づけて述べることができない。
評価項目4作品を通して社会や個人にかかわる問題意識を持ち、明確に論述できる。作品を通して社会や個人にかかわる問題を提示することができる。作品を通して社会や個人にかかわる問題を提示することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
論理的な文章や,文学的な文章など種々の文章を読むことで,読解力を養い,また作者の独特な感性やものの見方を学ぶことで現在を生きる自分の生き方を見つめ直すことができよう。また,作品を通じて過去の時代に対する視点を持つことで,現代社会への視野も広がるはずである。それらを踏まえて以下のような到達目標を掲げる。
1.論理的な文章の構成や展開を的確に捉えてその論旨をまとめ,それに対して自分の意見を述べることができる。
2.文学的な文章を読み,登場人物の行動や心理を表現に即して捉え,主題をまとめることができる。
3.作品の時代背景とともに文学表現を捉えることができる。
4.作品を通して社会や個人にかかわる問題意識を持ち,論述できる。
授業の進め方・方法:
・講義形式を基本とするが,作品に関して意見を発表したり,討論を行ったりすることがある。
・作品以外にもさまざま文章を配布するので,次回の授業までに必ず読んでくること。
・本科目は学修単位科目であるため,講義以外に,レポート,ショートペーパーの提出を求めることがある。
注意点:
・本科目の単位は高等専門学校設置基準第17条4項により認定される。1単位当たり45時間の学修により単位認定を行う。
・オフィスアワーは月曜日放課後とする。
・最終成績は,提出物30%,試験70%として2回の試験の平均点を最終成績とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・ガイダンス
作品と時代背景
作品と時代背景の結びつきを理解する。
2週 明治初期の文学状況
  仮名垣魯文
・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
3週 近代小説の誕生
  坪内逍遥・二葉亭四迷
・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
4週 尾崎紅葉と硯友社・幸田露伴 ・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
5週 言文一致体の試み ・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
6週 森鷗外と樋口一葉 ・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
7週 自然主義
  国木田独歩・島崎藤村・田山花袋
・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 ・試験返却・解説
夏目漱石(1)
・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
10週 夏目漱石(2) ・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
11週 白樺派
  志賀直哉・武者小路実篤
・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
12週 芥川龍之介と菊池寛 ・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
13週 プロレタリア文学
  小林多喜二・葉山嘉樹・徳永直
・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
14週 新感覚派
  横光利一・川端康成
・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
15週 無頼派と戦後文学
  太宰治・坂口安吾・石川淳
・作品を読解する。
・提示されている問題について意見を述べることができる。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合7030100
評価項目1101525
評価項目2101525
評価項目325025
評価項目425025