統計解析

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 統計解析
科目番号 220313 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械電子工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (1)栗原伸一,入門統計学(第2版,オーム社, ISBN 978-4-274-22738-7 (2)石村貞夫,石村光資郎,入門はじめての多変量解析、東京図書、 ISBN 978-4489020001
担当教員 徳永 秀和

到達目標

(1)度数分布表,代表値(平均,バラツキなど),相関係数を求めることができる。
(2)確率変数の意味を説明でき,二項分布、正規分布、ポアソン分布の意味を説明でき、分布を利用した簡単な計算ができる。
(3)標本分布の意味を説明でき,関係する統計量を求めることができる。
(4)区間推定の意味を説明でき,母数の区間推定の計算ができる。
(5)検定の意味を説明でき,母平均の検定ができる。
(6)多変量解析(重回帰分析,主成分分析,因子分析,判別分析,クラスター分析,数量化Ⅰ類,数量化Ⅱ類,数量化Ⅲ類)の計算の仕組みと,解析結果の解釈について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1度数分布表と正確なヒストグラムを作成できる。平均,バラツキ,相関係数の計算を数種類できる。相関係数の特性を説明できる。ヒストグラムを書ける。平均,バラツキ,相関係数の計算を数種類できる。ヒストグラムを書けない。平均,バラツキ,相関係数の計算をほとんどできない。
評価項目2確率密度関数や正規分布表を利用して,少し複雑な問題が解ける。確率密度関数や正規分布表を利用して,簡単な問題が解ける。確率密度関数や正規分布表を利用して,簡単な問題が解けない。
評価項目3母集団と標本,不偏分散,自由度の関係を説明できる。標本分布のバラツキを説明できる。母集団と標本,不偏分散の関係を説明できる。母集団と標本,不偏分散の関係を説明できない。
評価項目45種類の区間推定ができる。カイ二乗分布,F分布のどちらかの計算式を書ける。3種類の区間推定ができる。カイ二乗分布,F分布のどちらかの計算式を書ける。3種類の区間推定ができない。カイ二乗分布,F分布のどちらも計算式を書けない。
評価項目5検定の手順を説明できる。2種類の過誤,検定力について説明できる。3種類の検定ができる。検定の手順を説明できる。1種類の過誤について説明できる。2種類の検定ができる。検定の手順を説明できない。過誤についてまったく説明できない。2種類の検定ができない。
評価項目6重回帰分析,主成分分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について詳しく説明できる。重回帰分析,主成分分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について概略を説明できる。重回帰分析,主成分分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について概略を説明できない。
評価項目7因子分析,判別分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について詳しく説明できる。因子分析,判別分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について概略を説明できる。因子分析,判別分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について概略を説明できない。
評価項目8クラスター分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について詳しく説明できる。クラスター分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について概略を説明できる。重回帰分析,主成分分析,因子分クラスター分析について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について概略を説明できない。
評価項目9数量化Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ類について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について詳しく説明できる。数量化Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ類について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について概略を説明できる。数量化Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ類について,計算の仕組みと,解析結果の解釈について概略を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-(2) 説明 閉じる
学習教育目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
統計学の基礎を理解する。統計的推定,統計的検定の考え方を理解し,簡単な計算ができる。
多変量解析(重回帰分析,主成分分析,因子分析,判別分析,クラスター分析,数量化Ⅰ類,数量化Ⅱ類,数量化Ⅲ類)の計算の仕組みと解析結果の解釈を講義と演習により修得する。

※実務経験との関連
この科目は企業で情報システム開発を担当していた教員が,その経験を活かし、統計学の基礎や計算方法について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を行う。数学的な厳密さより,統計量のもつ意味の説明と計算方法に重点をおく。
電卓とEXCELによる計算演習と,Pythonによるライブラリを利用した解析演習を行う。
注意点:
特になし

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
測定尺度、度数分布
度数分布表とヒストグラムについて説明でき,簡単なものを作成できる。
2週 平均、バラツキ、相関 平均、バラツキ、相関係数を求めることができる。
3週 二項分布 ベルヌ―イ試行と二項分布の特徴を説明でき,確率求めることができる。
4週 正規分布 正規分布の特徴を説明でき,確率求めることができる。
5週 ポアソン分布 ポアソン分布の特徴を説明でき,確率求めることができる。
6週 不偏推定量 母集団,標本と不偏推定量について説明できる。不偏分散を求めることができる。
7週 標本分布 標本のバラツキについて説明できる。標本誤差分散を求めることができる。
8週 演習問題 各分布を利用して簡単な問題が解ける。
2ndQ
9週 中間試験
10週 試験返却、解答
大数の法則、中心極限定理
大数の法則、中心極限定理が示すことの要点を説明できる。
11週 正規分布の区間推定 信頼区間推定の意味を説明でき,正規分布の区間推定を求めることができる。
12週 t分布の区間推定、母比率の区間推定 t分布の区間推定を求めることができる。母比率の区間推定を求めることができる。
13週 カイ2乗分布、母分散の区間推定、F分布 カイ2乗分布,F分布がデータからどのように計算され,どのような特徴を持つか説明できる。母分散の区間推定を求めることができる。
14週 検定の基本
母平均の検定
検定の基本手順と過誤を説明でき,正規分布による母平均の検定ができる。
15週 2群の平均の差の検定 正規分布とt分布による2群の平均の差の検定ができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 多変量解析の概要 多変量解析の全体像を説明できる
2週 重回帰分析 重回帰分析の計算の仕組みを説明できる。
3週 重回帰分析 重回帰分析をデータに適用し,解析結果を解釈できる。
4週 主成分分析 主成分分析の計算の仕組みを説明できる。
5週 主成分分析 主成分分析をデータに適用し,解析結果を解釈できる。
6週 因子分析 因子分析の計算の仕組みを説明できる。
7週 因子分析 因子分析をデータに適用し,解析結果を解釈できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却、解答
判別分析
判別分析の計算の仕組みを説明できる。
10週 判別分析 判別分析をデータに適用し,解析結果を解釈できる。
11週 クラスター分析 クラスター分析の計算の仕組みを説明できる。
12週 クラスター分析 クラスター分析をデータに適用し,解析結果を解釈できる。
13週 数量化Ⅰ類 数量化Ⅰ類の計算の仕組みを説明できる。
14週 数量化Ⅱ類 数量化Ⅱ類の計算の仕組みを説明できる。
15週 数量化Ⅲ類 数量化Ⅲ類の計算の仕組みを説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3前1,前2
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3前1,前2

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合80000200100
知識の基本的な理解80000200100