レーザ工学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 レーザ工学
科目番号 220317 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械電子工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:中野人志「工科系学生のための 光・レーザ工学入門」コロナ社,ISBN:978-4-339-00889-0参考書:谷腰欣司「レーザー技術入門講座」電波新聞社,中井 貞雄「新世代工学シリーズ レーザー工学」オーム社,的場 修「OHM大学テキスト 光エレクトロニクス」オーム社,新井武二「絵とき「レーザ加工」基礎のきそ」日刊工業新聞社
担当教員 津守 伸宏

到達目標

1.光の基本的な性質及び光源の特性について説明することができる。
2.レーザ光の基本的な物理的性質,発振原理及び評価方法について説明することができる。
3.レーザ装置の特徴や構成について説明することができる。
4.レーザ光の基本的な制御技術,操作技術について説明することができる。
5.レーザ加工技術について説明することができる。
6.レーザを用いた測定技術や通信技術について説明することができる。
7.参考資料を読み,技術者として持つべき倫理観の必要性について考え,自分の考えを説明することがでできる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1. 光の基本的性質と光源光の基本的な性質及び光源の特性について定量的に説明することができる。光の基本的な性質及び光源の特性について定性的に説明することができる。光の基本的な性質及び光源の特性について説明することができない。
評価項目2. レーザ光の性質と原理,特性評価レーザ光の基本的な物理的性質,発振原理及び評価方法について定量的に説明することができる。レーザ光の基本的な物理的性質,発振原理及び評価方法について定性的に説明することができる。レーザ光の基本的な物理的性質,発振原理及び評価方法について説明することができない。
評価項目3. レーザ装置と制御実際のレーザ装置の特徴や構成について説明し,目的に合わせて適切なレーザ装置を選択することができる。実際のレーザ装置の特徴や構成について説明することができる。実際のレーザ装置の特徴や構成について説明することができない。
評価項目4. レーザ光の制御・操作技術レーザ光の基本的な制御・操作技術について説明することができ,目的に合わせて発振条件や光学機器を選択することができる。 レーザ光の基本的な制御・操作技術について説明することができる。レーザ光の基本的な操作技術について説明することができない。
評価項目5. レーザの応用技術(レーザ加工)レーザ加工技術について,原理や装置の構成,使用上の注意点,要求性能を説明することができる。レーザ加工技術の概要を説明することができる。レーザ加工技術について説明することができない。
評価項目6. レーザの応用技術(測定・通信)レーザを用いた測定技術や通信技術について,原理や装置の構成を説明することができる。レーザを用いた測定技術や通信技術の概要を説明することができる。レーザを用いた測定技術や通信技術について説明することができない。
評価項目7. 技術者倫理レーザ光の危険性についての参考資料を読み,技術者として持つべき倫理観の必要性について考え,自分の考えを説明し,他者の意見と比較して議論できる。レーザ光の危険性についての参考資料を読み,技術者として持つべき倫理観の必要性について考え,自分の考えを説明できる。技術者として持つべき倫理観の必要性について考え,自分の考えを説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-(2) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-(2) 説明 閉じる
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学習教育目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・レーザ光の原理や性質についての物理学的・工学的な観点からの知識を学習する。
・レーザを応用する際の適切な道具と手段を選択するための知識を学習する。
授業の進め方・方法:
・教科書に沿った講義を行う。
・スライドを使用し,穴うめ形式の資料を配布する。
・光,レーザの原理とともに,レーザをいかに道具として上手く扱うか,ということに主眼を置いて進める。
・レーザの応用に関しては,教科書の内容よりも広い範囲を扱う。
・学習内容に関して,自宅学習時間に相当する課題レポートを指示する。
注意点:
・学修単位であるので,授業時間以外に1週に4時間の自主学習が必要である。
・レポート30%,試験70%として,学習到達目標を満たしているかどうかを判定する。
・技術者倫理についてはレポートのみで評価する。
・半導体工学及び電磁気学を履修しておくことが望ましい。
・基礎物理学Ⅱと共通する内容を一部含む。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 講義概要・シラバス説明
レーザ技術概要
波動としての光の性質
レーザ技術の概要を知っている。
2週 波動としての光の性質 波動としての性質を中心に,光の基本的な性質について説明することができる。
3週 光の粒子としての性質
光と電子の相互作用
光の粒子としての性質と光と電子の相互作用を中心に,光の基本的な性質について説明することができる。
4週 光源(熱放射,電子の準位間遷移による光放射)
レーザの基本的性質
レーザを含む各種光源の特徴について説明することができる。
レーザの基本的性質について説明することができる。
5週 レーザの発振原理 レーザの発振原理について説明できる。
6週 レーザの構成
レーザ光の特性評価
レーザ光の構成や特性を評価する手段について説明できる。
7週 レーザ光の危険性
技術者倫理
レーザ光の危険性についての参考資料を読み,技術者として持つべき倫理観について考え,説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験返却・解説
実際のレーザ装置
実際のレーザ装置の構成と特徴について説明することができる。
10週 レーザ光制御・操作技術 レーザの基本的な操作技術について説明することができる。
11週 熱源としてのレーザ光
レーザ加工
レーザの熱源として応用例の一部について説明することができる。
12週 レーザ加工 レーザの熱源として応用例について説明することができる。
13週 レーザを用いた測定・センシング レーザを用いた測定技術について説明することができる。
14週 レーザの光通信への利用
レーザを用いた通信技術について説明することができる。
15週 その他のレーザ応用例
演習
その他のレーザ応用例について説明することができる。
16週 期末試験返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理波動波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3後1,後2
自然光と偏光の違いについて説明できる。3後1,後2
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3後1,後2
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3後1,後2

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
評価項目1.光の基本的性質と光源17623
評価項目2.レーザ光の性質と原理,特性評価18624
評価項目3.レーザ装置9312
評価項目4.レーザ光の制御・操作技術9312
評価項目5.レーザの応用技術(レーザ加工)9413
評価項目6.レーザの応用技術(測定・通信)8412
評価項目7.技術者倫理044