電子回路

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子回路
科目番号 0165 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械電子工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 小澤孝夫著,電気回路を理解する[第2版],森北出版, ISBN 978-4-627-71212-6 ,山崎亨, 情報工学のための電子回路, 森北出版, ISBN 4-627-80200-5
担当教員 津守 伸宏

到達目標

・与えられた2端子対回路のZ,Y,H,F行列を計算できる。
・簡単なCR回路,LR回路の電流・電圧の過渡応答を計算できる。
・OPアンプやAD変換器,DA変換器の回路を作図できる。
・技術者倫理について,自分の考えを作文することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
2端子対回路標準的なLRC回路についてZ行列,Y行列,H行列,F行列の計算ができる。簡単なLRC回路についてZ行列,Y行列,H行列,F行列の計算方法を理解している。簡単な回路であってもZ行列,Y行列,H行列,F行列の計算方法を理解していない。
過渡応答解析CR回路及びLR回路の過渡応答を計算できる。 時定数について説明できる。CR回路及びLR回路の過渡応答の概要を説明できる。CR回路及びLR回路の過渡応答について概要を掴んでいない。
ダイオード及びトランジスタダイオード及びトランジスタの特徴を説明することができ,等価回路を設計することができる。ダイオード及びトランジスタの特徴と等価回路の概要を知っている。ダイオード及びトランジスタの特徴と等価回路について概要を掴んでいない。
増幅回路バイポーラトランジスタを用いた増幅回路について,等価回路を用いて解析,簡単な設計をする事ができる。バイポーラトランジスタを用いた増幅回路の基礎と等価回路について知っている。バイポーラトランジスタを用いた増幅回路の基礎と等価回路について概要を掴んでいない。
OPアンプOPアンプの特性とOPアンプを使った回路を説明でき,簡単な設計をする事ができる。OPアンプの特性とOPアンプを使った回路を説明できる。OPアンプの特性とOPアンプを使った回路を説明できない。
基本論理回路複雑な論理回路の図記号,論理式,真理値表を書き,利用できる。簡単な論理回路の図記号,論理式,真理値表を書き,利用できる。簡単な論理回路の図記号,論理式,真理値表を書けない。
フリップフロップフリップフロップの動作と原理について説明することができ,タイムチャートを描ける。フリップフロップの動作を説明できる。フリップフロップの動作を説明できない。
AD/DA変換AD/DA変換器の原理を説明でき,特定の回路について簡単な設計をすることができる。AD/DA変換器の原理を説明できる。AD/DA変換器の原理を説明できない。
技術者倫理技術者倫理について一般論を理解し,自分の考えを正確に記述し伝えることができる。技術者倫理について考察し,一般論を記述することができる。技術者倫理について考察することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期中間試験までは,小澤孝夫著「電気回路を理解する」,その後は 山崎亨著「情報工学のための電子回路」にそって講義を行う。
試験期ごとに,レポート10%,試験90%として評価し,学習到達目標を達成できているかどうかを判断する。
ただし,技術者倫理に関してはレポートのみで評価する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って,板書を中心に講義を行う。
必要に応じて参考資料を配布する。
試験期ごとに2回程度,宿題レポートを課す(成績に含める)。
注意点:
特になし

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義概要・シラバス説明
2端子対回路の基本
Y行列の解説
2端子対回路の解析に必要な基礎計算ができる。
Y行列の計算方法を知っている。
2週 Z行列の解説
Z行列とY行列についての演習
Z行列の計算方法を知っている。
Y行列が計算できる。
3週 Z行列とY行列についての演習
H行列の解説
Z行列が計算できる。
H行列の計算方法を知っている。
4週 H行列の解説
F行列の解説
H行列とF行列についての演習
H行列が計算できる。
F行列が計算できる。
5週 過渡応答(CR回路)
CR回路の過渡応答の概要を説明できる。
6週 CR回路の過渡応答における時定数
過渡応答(LR回路)
CR回路の過渡応答における時定数を説明できる。
LR回路の過渡応答の概要を説明できる。
7週 LR回路過渡応答における時定数
過渡応答についての演習
LR回路の過渡応答における時定数を説明できる。
CR回路及びLR回路の過渡応答を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却および解説
ダイオードの静特性
ダイオードの静特性についてグラフの読み取りができる。
10週 ダイオードの等価回路 ダイオードの等価回路を描ける
11週 トランジスタの種類
トランジスタの静特性
トランジスタの分類やバイポーラトランジスタの静特性について説明できる。
12週 トランジスタの等価回路 バイポーラトランジスタの等価回路について知っている。
13週 トランジスタ増幅回路の概要 バイポーラトランジスタを用いた増幅回路の役割を知っている。
14週 トランジスタ増幅回路の解析 バイポーラトランジスタを用いた増幅回路の解析方法を知っている。
15週 トランジスタ増幅回路の解析 バイポーラトランジスタを用いた増幅回路の解析を行うことができる。
16週 期末試験返却
後期
3rdQ
1週 技術者倫理 技術者倫理について,自分の考えを作文することができる。
2週 OPアンプの基礎
反転増幅回路
OPアンプの特性とOPアンプを使った反転増幅回路を説明できる。
3週 非反転増幅回路 非反転増幅回路を説明できる。
4週 加算器と減算器 加算器と減算器を説明できる。
5週 積分器 積分器を説明できる。
6週 微分器 微分器を説明できる。
7週 ボード線図 積分器,微分器のフィルタ特性を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却および解説
ブール代数
TTLゲート
ブール代数の計算ができる
代表的なTTLゲートについて説明できる。
10週 TTLゲート
論理式
真理値表
TTLゲートを複数用いた回路について論理式と真理値表を書ける。
11週 真理値表とカルノー図 カルノー図を扱うことができる。
12週 RSフリップフロップ
タイムチャート
フリップフロップの動作を説明できる。
13週 JKフリップフロップ
Dフリップフロップ
Tフリップフロップ
フリップフロップの動作を説明できる。
14週 AD変換器の原理

AD変換器の原理を説明できる。
15週 DA変換器の原理
DA変換器の原理を説明できる。
16週 試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合9010100
専門的能力90898
技術者倫理022