物理学基礎Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 物理学基礎Ⅰ
科目番号 190401 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「物理基礎,物理」高木堅志郎・植松恒夫編 啓林館  問題集:「センサー総合物理」 啓林館
担当教員 澤田 功

到達目標

自然界の規則性を発見する道筋を学習し、論理的に物事を考える習慣を身につける

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
微積分で運動を理解する微積分で運動の基礎的計算を応用できる微積分で運動の基礎的計算ができる微積分で運動の基礎的計算ができない
分子運動論と熱力学の第一法則を理解する分子運動論と熱力学の第一法則の基礎的計算を応用できる分子運動論と熱力学の第一法則の基礎的計算ができる分子運動論と熱力学の第一法則の基礎的計算ができない
電磁気と直流回路を理解する電気と直流回路と磁気の基礎的計算を応用できる電気と直流回路と磁気の基礎的計算ができる電気と直流回路と磁気の基礎的計算ができない
剛体の運動を理解する剛体の力学の基礎的計算を応用できる剛体の力学の基礎的計算ができる剛体の力学の基礎的計算ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
複雑な自然現象から規則性を発見することに触れ、解析的な計算を通じて物理学の基礎を培う。
授業の進め方・方法:
力学現象に必要な微積分学の定着を図り、計算を通じしてニュートンの運動方程式を理解する。気体の分子運動論、熱力学の第一法則、電磁気学の基礎を取り扱い、実験を交えて授業をする。剛体の運動方程式を理解する。毎回課題を貸すことで、物理学の基礎理解を定着させる。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスと物理学における微分 微分による運動の記述を理解できる
2週 位置・速度・加速度と斜方投射 位置・速度・加速度の関連を計算できる
3週 単振動としての三角関数の微分 単振動を微分で理解できる
4週 円運動の微分
円運動を微分し、向心力を理解できる
5週 運動としての指数関数の微分 指数関数による運動例を計算できる
6週 物理学における積分 積分による運動の記述を理解できる
7週 定積分と物理量 定積分による物理量を計算できる
8週 微積分を用いた運動の実例と前期中間テスト 定積分による運動の実例を計算できる
2ndQ
9週 熱と物質の三態 熱による物質の三態変化を理解できる
10週 理想気体の状態方程式中の物理量 圧力・モル数・絶対温度が理解できる
11週 気体の分子運動論I 微視的な観点で気体分子の衝突を計算できる
12週 気体の分子運動論II
気体全体が与える力を導出できる
13週 気体の分子運動論III 理想気体の状態方程式を導出できる
14週 内部エネルギーと定圧変化 内部エネルギーと定圧変化を理解できる
15週 熱力学の第一法則 熱力学の第一法則の実例を計算できる
16週 前期末テスト 前期の学習内容を定着させる
後期
3rdQ
1週 物質の電気的構造と放射線 物質の構造を電気的に理解できる
2週 静電誘導 静電誘導の実験現象を理解できる
3週 場の概念と電場 場の概念による電場を理解できる
4週 静電遮蔽と誘電分極
静電遮蔽と誘電分極を理解できる
5週 クーロンの法則と力のつりあい クーロンの法則と力のつりあいの実例を計算できる
6週 電位と直流回路 電位を理解し、直流回路を計算できる
7週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則をもちいて直流回路を計算できる
8週 磁石と磁場と後期中間テスト 場の概念によって磁石を理解できる
4thQ
9週 物質の磁場応答による分類 磁場応答で物質の分類を理解できる
10週 図心と重心 図心と重心を理解できる
11週 重心の定積分表示 重心の定積分表示を計算できる
12週 軽い滑車の運動 軽い滑車の運動を計算できる
13週 慣性モーメントと重い滑車
慣性モーメントを理解できる
14週 回転運動の運動方程式I
重い滑車の運動を理解できる
15週 回転運動の運動方程式II 回転体の運動を理解できる
16週 後期末テスト 後期の学習内容を定着させる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。4
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。4
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。4
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。4
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.4
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力のモーメントを求めることができる。4
角運動量を求めることができる。4
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。4
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。4
重心に関する計算ができる。4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。4
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。4
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。4
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。4
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。4
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。4
気体の内部エネルギーについて説明できる。4
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。4
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。4
熱機関の熱効率に関する計算ができる。4
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4
電場・電位について説明できる。4
クーロンの法則が説明できる。4
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。4
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4
ジュール熱や電力を求めることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合85000150100
基礎的能力85000150100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000