建設環境工学実験実習Ⅲ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建設環境工学実験実習Ⅲ
科目番号 190429 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 適宜プリント,テキストなどを準備する。
担当教員 多川 正,高橋 直己,柳川 竜一

到達目標

水理学:主として3・4年生で学習した基礎的事項に関する実験実習を実施する。与えられたテーマについて,実験・データ収集と整理・結果とまとめ,レポート作成といった一連の流れを習得する。
環境・衛生:温暖化の現況を分析し,かつ生物による水質浄化メカニズム,エネルギー回収などの基礎理論を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1層流と乱流について説明できる。層流と乱流について説明できない。
評価項目2開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について理解している。開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について説明できない。
評価項目3ベルヌーイの定理の応用(ベンチュリーメータなど) の計算ができる。ベルヌーイの定理の応用(ベンチュリーメータなど) の計算ができない。
評価項目4摩擦抵抗による損失水頭の実用公式について説明できる。摩擦抵抗による損失水頭の実用公式について説明できない。
評価項目5水質指標について測定原理を理解し、実験結果の検証ができる。水質指標を理解している。水質指標を説明できない。
評価項目6水域生態系と水質変換過程(自浄作用)を理解し、計算ができる。水域生態系と水質変換過程(自浄作用)を理解している。水域生態系と水質変換過程(自浄作用)を説明できない。
評価項目7地球温暖化を理解し、二酸化炭素、メタンが与える影響について説明できる。地球温暖化を理解している。地球温暖化を説明できない。
評価項目8浄水の単位操作(凝集・沈澱凝集等)を理解し、薬品使用量、廃棄物汚泥発生量の計算ができる。浄水の単位操作(凝集・沈澱凝集等)を理解している。浄水の単位操作(凝集・沈澱凝集等)を説明できない。
評価項目9廃棄物の減量化・再資源化を理解し、有機物汚染源からメタンガス回収量が化学量論的に計算ができる。廃棄物の減量化・再資源化を理解している。廃棄物の減量化・再資源化を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で水流動・水処理を担当していた教員が、その経験を活かし、水環境について実験形式で授業を行うものである。
水理学:主として3・4年生で学習した基礎的事項に関する実験実習を実施する。与えられたテーマについて,実験・データ収集と整理・結果とまとめ,レポート作成といった一連の流れを習得する。
環境・衛生:温暖化の現況を分析し,かつ生物による水質浄化メカニズム,エネルギー回収などの基礎理論を理解する。
授業の進め方・方法:
最初に実験内容全般について簡単に概要説明を行う。その後の実験については適宜助言するが,参考資料や教科書などをよく読み自分たちで積極的に取り組むようにする。得られた結果はそのつどレポートで提出させる。必要や事情に応じて,実験の他に演習問題やプレゼンテーションを課す。実験に取り組む真摯な姿勢やレポート提出期限の遵守を重視する。行事等により実験の日程を変更する場合には適宜連絡する。

(1)柳川・高橋・岡崎担当の水理実験および多川・中島担当の環境・衛生実験を2班ずつ同時並行に進行させ、2つの実験が終了後、水理実験と環境・衛生実験とを交替する。最後に環境・衛生実験の実験結果発表会を行う。
(2)1つの実験トピックについて、3回の授業で完遂する。実験の予習・計画、実験実施、再実験、レポート作成を行う。
注意点:
1.原則として実験には毎回出席すること。2.レポートを提出期限内に提出すること。
上記1,2に不足がある場合,単位認定することができないので注意すること。この科目は,本年度内及び進級後に単位追認試験が実施できません。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、成績評価
2週 安全教育、機器・実験施設の使用方法 試薬,分析機器,ガラス器具などの安全な使用方法を体得する。
3週 層流と乱流の実験 1回目 層流と乱流について理解し、実験を遂行し、レポートを作成できる。
4週 層流と乱流の実験 2回目 層流と乱流について理解し、実験を遂行し、レポートを作成できる。
5週 層流と乱流の実験 3回目 層流と乱流について理解し、実験を遂行し、レポートを完成させられる。
6週 管路の摩擦損失係数 1回目 管路の摩擦損失について理解し、実験を遂行し、レポートを作成できる。
7週 管路の摩擦損失係数 2回目 管路の摩擦損失について理解し、実験を遂行し、レポートを作成できる。
8週 管路の摩擦損失係数 3回目 管路の摩擦損失について理解し、実験を遂行し、レポートを完成させられる。
2ndQ
9週 ベンチュリメータによる流量測定実験 1回目 ベンチュリーメータの仕組みを理解し、実験を遂行し、レポートを作成できる。
10週 ベンチュリメータによる流量測定実験 2回目 ベンチュリーメータの仕組みを理解し、実験を遂行し、レポートを作成できる。
11週 ベンチュリメータによる流量測定実験 3回目 ベンチュリーメータの仕組みを理解し、レポートを完成させられる。
12週 直角三角ぜきの流量検定実験 1回目 刃型堰の流量公式について理解し、実験を遂行し、レポートを作成できる。
13週 直角三角ぜきの流量検定実験 2回目 刃型堰の流量公式について理解し、実験を遂行し、レポートを作成できる。
14週 直角三角ぜきの流量検定実験 3回目 刃型堰の流量公式について理解し、レポートを完成させられる。
15週 水質調査 1回目 分析結果と理論値,文献値との比較,考察ができる。
16週 水質調査 2回目 水質指標を理解している。
後期
3rdQ
1週 水質調査 3回目
2週 大気中のCO2濃度の測定 1回目 分析結果と理論値,文献値との比較,考察ができる。
3週 大気中のCO2濃度の測定 2回目 地球温暖化を理解している。
4週 大気中のCO2濃度の測定 3回目
5週 浄水操作(凝集・沈殿) 1回目 分析結果と理論値,文献値との比較,考察ができる。
6週 浄水操作(凝集・沈殿) 2回目 浄水の単位操作(凝集・沈澱凝集等)を理解している。
7週 浄水操作(凝集・沈殿) 3回目
8週 廃棄物処理実験 1回目 分析結果と理論値,文献値との比較,考察ができる。
4thQ
9週 廃棄物処理実験 2回目 廃棄物の減量化・再資源化を理解している。
10週 廃棄物処理実験 3回目
11週 実験結果発表会 1回目 準備
12週 実験結果発表会 2回目 準備
13週 実験結果発表会 3回目 発表会 実験内容を分かりやすくプレゼンテーションできる。
14週 実験結果発表会 4回目 発表会 実験内容を分かりやすくプレゼンテーションできる。
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。4
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。4
測定と測定値の取り扱いができる。4
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。4
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。4
ガラス器具の取り扱いができる。4
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。4
試薬の調製ができる。4
代表的な気体発生の実験ができる。4
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。4
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。4
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。4
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。4
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。4
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる。4
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。4
常流・射流・跳水に関する実験について理解し、実験ができる。4
DO、BODに関する実験について理解し、実験ができる。4
pHに関する実験について理解し、実験ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000