化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学Ⅱ
科目番号 0024 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 _一般教育科(詫間) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学 数研出版 (104 数研 化学/306)
担当教員 黒木 経秀,中村 篤博,野村 大輔

到達目標

1. 電池・電気分解の仕組みを理解し,それらの量的関係を計算することができる。
2. 気体の法則に基づく温度,体積,圧力の関係について理解し,計算問題ができる。
3. 化学実験の正しい手順を踏み、安全により精度の高い実験をすることができる。
4. 溶解の仕組みと溶液の性質を理解し,各種計算問題を解くことができる。
5. 蒸気圧降下を理解し,それに伴う現象について説明や計算ができる。また,浸透圧について理解している。
6. 簡単な系での化学反応速度式を立て,計算することができる。 
7. 各種有機化合物の性質を理解し,構造式の決定ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電池・電気分解の仕組みを詳細に理解し,それらの量的関係を計算することができる。電池・電気分解の仕組みを理解し,それらの量的関係を計算することができる。電池・電気分解の仕組みを理解しておらず,それらの量的関係を計算することができない。
評価項目2気体の法則に基づく温度,体積,圧力の関係について詳細に理解し,計算問題ができる。気体の法則に基づく温度,体積,圧力の関係について理解し,計算問題ができる。気体の法則に基づく温度,体積,圧力の関係について理解しておらず,計算問題ができない。
評価項目3化学実験の正しい手順を踏み、安全により精度の高い実験をすることができる。質の高い報告書を作成することができる。化学実験の正しい手順を踏み、安全により精度の高い実験をすることができる。化学実験の正しい手順を踏み、安全により精度の高い実験をすることができない。
評価項目4溶解の仕組みと溶液の性質を詳細に理解し,各種計算問題を正確に解くことができる。溶解の仕組みと溶液の性質を理解し,各種計算問題を解くことができる。溶解の仕組みと溶液の性質を理解しておらず,各種計算問題を解くことができるない。
評価項目5蒸気圧降下を理解し,それに伴う現象について詳細に説明や計算ができる。また,浸透圧について詳細に理解している。蒸気圧降下を理解し,それに伴う現象について説明や計算ができる。また,浸透圧について理解している。蒸気圧降下を理解し,それに伴う現象について説明や計算ができない。また,浸透圧について理解していない。
評価項目6簡単な系での化学反応速度式を立て,正確に計算することができる。 簡単な系での化学反応速度式を立て,計算することができる。 簡単な系での化学反応速度式を立て,計算することができない。
評価項目7各種有機化合物の性質を詳細に理解し,構造式の決定ができる。各種有機化合物の性質を理解し,構造式の決定ができる。各種有機化合物の性質を理解しておらず,構造式の決定ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質の状態変化によって起こる諸現象について理解し,反応速度など化学反応に関する一般論を理解する。有機化学では,有機化合物の体系的把握をし,その性質が主として各種官能基,結合種,分子構造によることを理解する。また,実験を通して,既習の化学知識の実体験と実験技術を習得する。
授業の進め方・方法:
教科書と配布プリントを中心に基礎概念・理論を簡潔に解説する。その後、演習の機会を与え,理解を深めることがきるように進める。化学基礎の復習の機会も設ける。また,実験を行うことで,講義で扱った内容を実体験するとともに,結果等をレポートとしてまとめる。
注意点:
前期は,定期試験を75 %,提出物等を25 %で評価する。後期は,定期試験を75 %,提出物等を15 %,四国地区化学共通試験を10 %で評価する。前期と後期の平均を学年総合とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電池・ 電気分解とその量的関係(1) ファラデーの電気分解の法則を理解し,簡単な反応に適用できる。
2週 電池・ 電気分解とその量的関係(2) ファラデーの電気分解の法則を理解し,簡単な反応に適用できる。
3週 粒子の結合と結晶の構造(1) 子の構造と電子配置の概要を理解している。物質の三態とその状態変化を説明できる。
4週 粒子の結合と結晶の構造(2) 代表的な結晶構造を理解し,種々の計算ができる。 
5週 気体の体積と気体の状態方程式 (1) 気体の法則に基づく温度,体積,圧力の関係について理解し,計算問題ができる。
6週 気体の体積と気体の状態方程式 (2) 気体の法則に基づく温度,体積,圧力の関係について理解し,計算問題ができる。
7週 化学基礎総合演習① 1年で履修した,化学基礎の総合的な問題を解くこと
ができる。
8週 化学実験① 実験の基礎知識を持ち,事故への対処方法を理解し,対応ができる。また,試薬の調整ができ,測定と測定値の取り扱いができる。
2ndQ
9週 前期中間試験 電池・電気分解の仕組みとその計算、簡単な気体の計算をすることができる。
10週 答案返却・解答 電池・電気分解の仕組みとその計算、簡単な気体の計算をすることができる。
11週 混合気体の圧力,実在気体(1) 混合気体の体積や圧力などの計算をすることができる。
12週 混合気体の圧力,実在気体(2) 混合気体の体積や圧力などの計算をすることができる。
13週 溶液(1) 溶解の仕組みと溶液の性質を理解し,計算問題を解くことができる
14週 溶液(2) 溶解の仕組みと溶液の性質を理解し,計算問題を解くことができる
15週 前期末試験 気体、溶液についてそのふるまいと各種計算問題を解くことができる。
16週 答案返却・解答 気体、溶液についてそのふるまいと各種計算問題を解くことができる。
後期
3rdQ
1週 熱化学方程式 (1) 化学反応における量的な関係と反応熱を理解し,熱化学方程式を解くことができる。 
2週 熱化学方程式 (2) 化学反応における量的な関係と反応熱を理解し,熱化学方程式を解くことができる。 
3週 化学反応の速さとしくみ・化学平衡 (1) 化学反応を起こすための仕組みを理解し,反応速度を
変えるための条件を説明できる。
4週 化学反応の速さとしくみ・化学平衡 (2) 化学反応を起こすための仕組みを理解し,反応速度を
変えるための条件を説明できる。
5週 化学反応の速さとしくみ・化学平衡 (3) 平衡状態を理解している。 
6週 化学実験② 測定結果から,正しく計算し,理論値との比較を行い,その誤差について考察できる
7週 後期中間試験 熱化学、反応速度の計算、仕組みについて問題をとくことができる。
8週 答案返却・解答 熱化学、反応速度の計算、仕組みについて問題をとくことができる。
4thQ
9週 有機化合物 (1) 各種有機化合物の性質を理解し,構造式の決定ができる。また,各種有機化合物間の関係について理解している。
10週 有機化合物 (2) 各種有機化合物の性質を理解し,構造式の決定ができる。また,各種有機化合物間の関係について理解している。
11週 有機化合物 (3) 各種有機化合物の性質を理解し,構造式の決定ができ
る。また,各種有機化合物間の関係について理解して
いる。
12週 化学実験③ 無機化学反応により沈殿を作り,ろ過ができる。実験器具を,目的に応じて選択して,使うことができる。 
13週 化学基礎総合演習② 化学基礎の総合的な問題を解くことができる。
14週 四国地区化学共通試験 化学基礎の総合的な問題を解くことができる。
15週 後期末試験 各種有機化合物の性質を理解し,構造式の決定ができる。また,各種有機化合物間の関係について理解している。
16週 テスト返却 各種有機化合物の性質を理解し,構造式の決定ができる。また,各種有機化合物間の関係について理解している。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。2前5,前6,前11,前12
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。2前5,前6,前11,前12
ダニエル電池についてその反応を説明できる。2前1,前2
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。2前1,前2
一次電池の種類を説明できる。2前2
二次電池の種類を説明できる。2前2
電気分解反応を説明できる。2前2
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。2前2
ファラデーの法則による計算ができる。2前2
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。1前8
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。1前8
測定と測定値の取り扱いができる。1前8
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。1前8
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。1前8
ガラス器具の取り扱いができる。1前8
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。1前8
試薬の調製ができる。1前8
代表的な気体発生の実験ができる。1前8
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。1後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75000250100
基礎的能力75000250100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000