物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 物理Ⅱ
科目番号 1021 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 通信ネットワーク工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:三浦 昇 他 著 改訂「物理基礎」、「物理」 東京書籍
担当教員 黒木 経秀,澤田 士朗,高江洲 義太郎,藤本 泰

到達目標

工学の基礎となる物理学の基本的な概念や原理、法則を理解し、数式として表現することで、科学的な考え方を定着させる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1仕事とエネルギーの計算ができ、力学的エネルギー保存則を物理量の計算に利用できる。仕事とエネルギーの計算ができる。仕事とエネルギーの計算ができない。
評価項目2運動量、円運動、単振動、万有引力の計算ができる。運動量、円運動、単振動、万有引力を理解している。運動量、円運動、単振動、万有引力を理解していない。
評価項目3波動を理解し、計算ができる。波動を理解している。波動を理解していない。
評価項目4光波、熱力学の計算ができる。光波、熱力学を理解している。光波、熱力学を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学の基礎となる物理学の基本的な概念や原理、法則を理解し、数式として表現することで、科学的な考え方を定着させる。
授業の進め方・方法:
前期は力学と振動、後期は波動および熱力学の理解を深め,その普遍的な性質を理解する。また、実験を通じ、物理学の考え方,実験手法を習得できるよう進める。
注意点:
前期、後期とも定期試験を80%,平常点(小テスト,宿題,提出物など)を20%の比率で総合評価し、前期と後期の平均を学年総合とする。
オフィスアワーは木曜日の放課後とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 仕事の原理 仕事と仕事率に関する計算ができる。D1:1-3
2週 運動エネルギー 物体の運動エネルギーに関する計算ができる。D1:1-3
3週 重力による位置エネルギー 重力による位置エネルギーに関する計算ができる。D1:1-3
4週 弾性力による位置エネルギー 弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。D1:1-3
5週 力学的エネルギー保存則 力学的エネルギー保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。D1:1-3
6週 物理実験1,2 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。有効数字を考慮して、データを集計することができる。E1:1-2,E6:1-3,B3:1-3
7週 演習1 仕事とエネルギーの計算ができ、力学的エネルギー保存則を物理量の計算に利用できる。D1:1-3
8週 前期中間試験 仕事とエネルギーの計算ができ、力学的エネルギー保存則を物理量の計算に利用できる。D1:1-3
2ndQ
9週 答案返却・解答 仕事とエネルギーの計算ができ、力学的エネルギー保存則を物理量の計算に利用できる。D1:1-3
10週 運動量と力積 物体の質量と速度から運動量を求めることができる。運動量の差が力積に等しいことを理解している。運動量保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。D1:1-3
11週 円運動 等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。D1:1-3
12週 単振動 周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。単振動における速度、加速度、力の関係を説明できる。D1:1-3
13週 万有引力 万有引力の法則を説明し、物体間にはたらく万有引力を求めることができる。万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。D1:1-3
14週 演習2 運動量、円運動、単振動、万有引力の計算ができる。D1:1-3
15週 前期末試験 運動量、円運動、単振動、万有引力の計算ができる。D1:1-3
16週 答案返却・解答 運動量、円運動、単振動、万有引力の計算ができる。D1:1-3
後期
3rdQ
1週 波の表し方 波の波長、周期、振動数、速さについて説明できる。横波と縦波の違いについて説明できる。ホイヘンスの原理を理解している。波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。D1:1-3, D2:1-3
2週 干渉と重ね合わせの原理 波の重ね合わせの原理を理解している。波の独立性を理解している。2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について説明できる。定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を理解している。共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。D1:1-3
3週 発音体の固有振動 弦の長さと、弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。D1:1-3
4週 ドップラー効果 一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。D1:1-3
5週 物理実験3 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。有効数字を考慮して、データを集計することができる。E1:1-2,E6:1-3, B3:1-3
6週 演習3 波動を理解し、計算ができる。D1:1-3
7週 後期中間試験 波動を理解し、計算ができる。D1:1-3
8週 答案返却・解答 波動を理解し、計算ができる。D1:1-3
4thQ
9週 光波の性質 光の反射角、屈折角に関する計算ができる。自然光と偏光の違いについて説明できる。波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを理解している。D1:1-3
10週 温度と熱 動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを理解している。原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について理解している。時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを理解している。D1:1-3
11週 比熱、熱容量 物体の熱容量と比熱について理解している。熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。D1:1-3
12週 熱力学第一法則 ボイルの法則、シャルルの法則を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。気体の内部エネルギーについて理解している。熱力学第一法則について理解している。D1:1-3
13週 物理実験4 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。有効数字を考慮して、データを集計することができる。E1:1-2,E6:1-3, B3:1-3
14週 演習4 光波、熱力学の計算ができる。D1:1-3
15週 後期末試験 光波、熱力学の計算ができる。D1:1-3
16週 答案返却・解答 光波、熱力学の計算ができる。D1:1-3

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前1,前7,前8,前9
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前2,前7,前8,前9
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前3,前7,前8,前9
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前4,前7,前8,前9
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前5,前7,前8,前9
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前10,前14,前15,前16
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前10,前14,前15,前16
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前10,前14,前15,前16
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前12,前14,前15,前16
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前12,前14,前15,前16
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前11,前14,前15,前16
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前13,前14,前15,前16
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前13,前14,前15,前16
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3後10
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3後10
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3後11,後14,後15,後16
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3後11,後14,後15,後16
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3後10
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3後12,後14,後15,後16
気体の内部エネルギーについて説明できる。3後12,後14,後15,後16
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3後12,後14,後15,後16
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3後1,後6,後7,後8
横波と縦波の違いについて説明できる。3後1,後6,後7,後8
波の重ね合わせの原理について説明できる。3後2,後6,後7,後8
波の独立性について説明できる。3後2,後6,後7,後8
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3後2,後6,後7,後8
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3後2,後6,後7,後8
ホイヘンスの原理について説明できる。3後1,後6,後7,後8
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3後1,後6,後7,後8
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3後3,後6,後7,後8
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3後3,後6,後7,後8
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3後2,後6,後7,後8
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3後4,後6,後7,後8
自然光と偏光の違いについて説明できる。3後9
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3後9,後14,後15,後16
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3後9
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前6,後5,後13
安全を確保して、実験を行うことができる。3前6,後5,後13
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前6,後5,後13
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前6,後5,後13
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,後5,後13
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,後5,後13
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,後5,後13
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,後5,後13
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,後5,後13
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,後5,後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力80000200100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000