公民Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 公民Ⅱ
科目番号 1031 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『政治・経済』東京書籍
担当教員 山岡 健次郎

到達目標

1.政治経済に関する固定的な知識に囚われず、揺れ動く状況を読み解く視座を養っていく。
2.とりわけグローバル化の進行する現代社会にあっては、既存の認識枠組みはもはや有効性を失いつつある。国家単位の発想をいかに乗り越えるのか、という視点が問題の核をなす。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流動的な視点から政治経済情勢を読み解き論じることができる。流動的な視点から政治経済情勢を読み解くことができる。固定的な視点からしか政治経済情勢を見ることができない。
評価項目2国家単位の発想に縛られることなくグローバルな観点を身につけることができている。国家単位の発想にしばられることなく国家間関係を理解できる。国家単位の発想から抜け出せないままである。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期は政治に関する認識を深めていき、後期は経済事象を理解する力を養っていく。
授業は、教科書を中心に講義形式で進めていく。また、映像資料なども活用する。
さらに、できるだけ時事的な事象を取り上げ、メディアの読み解き方を実践的に紹介していく。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に講義形式で進めていく。また、映像資料なども活用する。
さらに、できるだけ時事的な事象を取り上げ、メディアの読み解き方を実践的に紹介していく。
注意点:
オフィス・アワー(火曜 16:00~17:00)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション:政治とは何か 政治という人間活動の特徴を理解する。A2:1
2週 民主政治の基本原理 民主主義の原理を知る。A2:1
3週 民主政治の成立 民主主義の原理を知る。A2:1
4週 基本的人権の確立 民主主義の原理を知る。A2:1
5週 日本国憲法の基本原理 憲法の根本原理を把握する。A1:3, A3:2
6週 憲法の制定と基本原理 憲法の根本原理を把握する。A1:3, A3:2
7週 平和主義 憲法の根本原理を把握する。A1:3, A3:2
8週 前期中間試験 ここまでの内容の理解度を確認する。
2ndQ
9週 日本の政治機構 統治の仕組みを説明できる。A3:1
10週 国会と選挙 統治の仕組みを説明できる。A3:1
11週 戦後政治の特質と課題 政党の役割とメディアの果たす機能について学ぶ。A2:1, A2:2
12週 世論と政治参加 政党の役割とメディアの果たす機能について学ぶ。A2:1, A2:2
13週 現代の国際政治 国際社会の協同のあり様と地球環境保全の取り組みについて学ぶ。A1:2, A3:3
14週 国際社会の組織化と変容 国際社会の協同のあり様と地球環境保全の取り組みについて学ぶ。A1:2, A3:3
15週 地球環境と資源・エネルギー問題 国際社会の協同のあり様と地球環境保全の取り組みについて学ぶ。A1:2, A3:3
16週 前期期末試験 ここまでの内容の理解度を確認する。
後期
3rdQ
1週 現代の資本主義市場経済 資本蓄積過程を把握し、労働力商品化のプロセスを論理的に説明できる。A3:1
2週 マーケット・エコノミーのしくみ 資本蓄積過程を把握し、労働力商品化のプロセスを論理的に説明できる。A3:1
3週 産業資本主義の成り立ち 資本蓄積過程を把握し、労働力商品化のプロセスを論理的に説明できる。A3:1
4週 労働力の商品化 資本蓄積過程を把握し、労働力商品化のプロセスを論理的に説明できる。A3:1
5週 経済主体と経済の循環 現代経済の動態を構造的に捉えることができる。A3:1
6週 生産のしくみと企業 現代経済の動態を構造的に捉えることができる。A3:1
7週 金融・財政のしくみと機能 現代経済の動態を構造的に捉えることができる。A3:1
8週 後期中間試験 ここまでの内容の理解度を確認する。
4thQ
9週 日本経済の発展 若者の就業難や少子高齢化といった社会問題に直面する日本社会の現状を把握する。A1:1, A3:2
10週 日本における産業構造の変化 若者の就業難や少子高齢化といった社会問題に直面する日本社会の現状を把握する。A1:1, A3:2
11週 福祉社会の課題 若者の就業難や少子高齢化といった社会問題に直面する日本社会の現状を把握する。A1:1, A3:2
12週 日本経済が抱える問題点 若者の就業難や少子高齢化といった社会問題に直面する日本社会の現状を把握する。A1:1, A3:2
13週 貿易と国際収支 資本がグローバルに展開する過程を動態的に捉える。A3:1
14週 グローバル化する世界経済 資本がグローバルに展開する過程を動態的に捉える。A3:1
15週 後期期末試験 ここまでの内容の理解度を確認する。
16週 総括 一年間の総括を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3後1
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前14
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3前13
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3前13
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3前13
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3前13
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3前1
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3前1,前2
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前12
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後6
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3後6
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後6
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後6
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3後6
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3後6
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前15
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前15
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前14
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3前14
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3後14
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3後14
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3後14
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3後14
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3前15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3前15
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前15
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3前15
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3後14
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3後14
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3後14
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3後14
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前2
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前2
目標の実現に向けて計画ができる。3後1
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後1
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後1
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後1
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前1
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前1
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前1
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前1
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前1
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前1
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前1
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前6
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前1
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前6
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3前4
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3前4
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3前4
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3前4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3前4
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3後3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3後3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3後3
企業には社会的責任があることを認識している。3後3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3後3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3後3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3後3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3後3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3前6
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3前6
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3前6
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3前6
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3前6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力90000100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000