電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 2012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 安達三郎・大貫繁雄著「電気磁気学」森北出版
担当教員 正本 利行

到達目標

電気磁気学は電気電子工学・情報通信工学の基礎となるものである。その理論や考え方の知識なくして現在の電子・通信機器を理解することはできない。そこで本科目では,静電気についての電気磁気現象の基礎理論を理解し,その数学的な表現を習得することで静電界の基本計算ができるようになることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
クーロンの法則の説明と計算ができる。クーロンの法則の説明ができる。また、それを応用した計算ができる。クーロンの法則の説明と基本的な計算ができる。クーロンの法則の説明と計算ができない。
電界、電位、電気力線の説明と計算ができる。電界、電位、電気力線の説明ができる。また、それを応用した計算ができる。電界、電位、電気力線の説明と基本的な計算ができる。電界、電位、電気力線の説明と計算ができない。
ガウスの法則を用いて、電気現象の説明や電界の計算ができる。ガウスの法則を用いて、電気現象の説明ができる。また、それを応用した計算ができる。ガウスの法則を用いて、電気現象の説明や電界の基本的な計算ができる。ガウスの法則を用いて、電気現象の説明や電界の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
静電気についての電気磁気現象の基礎理論を学習する。
授業の進め方・方法:
シラバスに沿って教科書ベースの講義を進める。重要な基本理論,例題や演習問題の一部は講義を行うが,教科書の章末演習問題は自宅学習課題として課す。これら演習問題の詳解は教材 2の演習書にあるので,自宅学習ノートに自己添削したものを課題の記録として提出する。専攻科や大学編入を目指す学生は,教材 3に記載されている参考書と合わせて勉強することが望ましい。
注意点:
学修単位に指定されているため,講義とほぼ同じ時間の自宅学習が課せられている。このため,授業用ノートとは別に自宅学習用ノートを用意すること。オフィスアワー:月曜日放課後-17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質と電荷 電荷について理解する。D2:1
2週 クーロンの法則 クーロンの法則の説明と計算ができる。D2:2-3
3週 電界と電気力線 点電荷のつくる電界の計算ができる。D2:2-3
4週 電位差 電位差の計算ができる。D2:2-3
5週 電位 電位の計算ができる。D2:2-3
6週 等電位面と電位の傾き 電位の傾きを使って電界を求めることができる。D2:2-3
7週 問題演習 電界、電位差、電位の計算ができる。D2:2-3
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ガウスの法則 ガウスの法則の意味を説明できる。 D2:1
10週 ガウスの法則 ガウスの法則を用いて電気現象の説明や電界の計算ができる。 D2:2-3
11週 帯電導体の電荷分布と電界 帯電導体の電荷分布を図示できる。D2:2-3
12週 静電界の計算 帯電導体の電荷分布とガウスの法則を用いて静電界を求めることができる。D2:2-3
13週 電気双極子 電気双極子が作る電界を求めることができる。D2:2-3
14週 電気影像法 電気影像法を使って電界を求めることができる。D2:2-3
15週 電気影像法 電気影像法を使って電界を求めることができる。D2:2-3
16週 試験問題の解説
後期
3rdQ
1週 静電容量 静電容量の計算できる。D2:2-3
2週 静電容量 静電容量の計算できる。D2:2-3
3週 コンデンサの接続 合成容量、各コンデンサの電荷、電圧を求めることができる。D2:2-3
4週 コンデンサの接続 合成容量、各コンデンサの電荷、電圧を求めることができる。D2:2-3
5週 静電界におけるエネルギーと力 静電エネルギーの説明,計算ができる。 D2:2-3
6週 エネルギーと帯電導体に働く力 静電エネルギーの説明,計算ができる。 D2:2-3
7週 演習問題 静電容量、合成容量、静電エネルギー、力の計算ができる。D2:2-3
8週 後期中間試験
4thQ
9週 誘電体と比誘電率 誘電体と分極,電束密度を説明できる。 D2:1
10週 誘電体中のガウスの法則 誘電体中のガウスの法則を使って電束密度、電界を求めることができる。 D2:2-3
11週 誘電体中のガウスの法則 誘電体中のガウスの法則を使って電束密度、電界を求めることができる。 D2:2-3
12週 誘電体境界面での境界条件 境界条件を使って電束の屈折を求めることができる。D2:2-3
13週 誘電体境界面での境界条件 境界条件を使って電束の屈折を求めることができる。D2:2-3
14週 誘電体中に蓄えられるエネルギーと力 誘電体中のエネルギー、力を求めることができる。 D2:2-3
15週 誘電体中に蓄えられるエネルギーと力 誘電体中のエネルギー、力を求めることができる。 D2:2-3
16週 試験問題の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4
電場・電位について説明できる。4
クーロンの法則が説明できる。4
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。4
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4
ジュール熱や電力を求めることができる。4
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4010000050
専門的能力4010000050
分野横断的能力0000000