無線通信工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 無線通信工学Ⅰ
科目番号 2026 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:一之瀬優著 「一陸技 無線工学A無線機器」 情報通信振興会, 参考資料:電波受験界(情報通信振興会)
担当教員 小野 安季良

到達目標

1. 時間領域と周波数領域で信号を対応付けることができ,スペクトル図が描ける。
2. アナログ変調方式について理解し,電力,変調度について説明できる。
3. 送信機・受信機の回路構成を理解し,各回路の特徴を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
時間領域と周波数領域で信号を対応付けることができ,スペクトル図が描ける。時間領域で現された信号から,スペクトル図が描ける。時間領域で現された信号から,その信号の周波数成分が分かる。時間領域で現された信号から,その信号の周波数成分が分からない。
アナログ変調方式について理解し,電力,変調度について説明できる。AM波を理解し,電力,変調度について説明できる。電力,変調度が計算できる。電力,変調度が計算できない。
送信機・受信機の回路構成を理解し,各回路の特徴を説明できる。送信機・受信機の回路構成を理解し,各回路の特徴を説明できる。送信機・受信機の回路構成を理解している。送信機・受信機の回路構成を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
通信方式について,その理論および送受信機の回路構成を学ぶ。無線通信工学Ⅰでは,線形変調方式の無線通信機に用いられる各種の回路について学ぶ。回路の詳細な動作解析よりも,動作原理や回路の特徴,長所短所といった事項に関して留意して学び,簡単な解説ができる程度になることを目標とする。
授業の進め方・方法:
学習項目ごとに,必要なプリントを配布しながら講義する。また,必要に応じて国家試験既出問題を解きながら講義を進める。
注意点:
無線通信工学Ⅱの履修には本科目の履修が必要である。
第一級陸上特殊無線技士の免許取得には,本科目の単位取得が必要である。
第二級海上特殊無線技士の免許取得には,本科目の単位取得が必要である。
オフィスアワー:毎週木曜日 16:00~17:00 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明
信号の時間軸表現,周波数軸表現
時間領域と周波数領域で現された信号を対応付けることができる。D1:1
2週 スペクトル図 信号のスペクトル図が描ける。
3週 フーリエ級数 時間領域で現された信号の持つ周波数成分が分かる。
4週 サンプリング関数、フーリエ変換 非周期関数の時間領域で現された信号の持つ周波数成分が分かる。
5週 フーリエ変換の性質 フーリエ変換の性質が理解できる。
6週 変調とは 変調とは何かを理解している。D2:3
7週 振幅変調 AM変調について,時間領域および周波数領域で説明できる。
8週 変調度と帯域幅 AM変調の変調度と帯域幅について説明できる。
2ndQ
9週 AM波の電力 AM波の電力について理解している。
10週 DSB送信機の構成 送信機の構成を知っている。D2:3
11週 SSB波とDSB波の比較 SSB波とDSB波の違いを説明できる。
12週 発振回路(PLL) 発振回路について理解している。
13週 発振回路(周波数ミキシング方式) 発振周波数を計算できる。
14週 緩衝増幅器,周波数逓倍回路,変調回路 送信機の各要素の物理的意味を知っている。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 スーパーヘテロダイン受信機の構成 受信機の構成を知っている。
2週 スーパーヘテロダイン受信機の特徴 スーパーヘテロダイン受信機の特徴を説明できる。D2:3
3週 受信機の高周波増幅回路 高周波増幅回路の役割を理解している。
4週 受信機の周波数変換器 周波数変換器の役割を理解している。
5週 受信機の中間周波増幅回路 中間周波増幅回路の役割を理解している。
6週 受信機の性能 受信機の性能について説明できる。
7週 混変調,相互変調 混変調,相互変調について理解している。
8週 まとめと試験
4thQ
9週 検波回路 検波回路を描くことができる。
10週 検波回路の検波効率 検波効率について説明できる。
11週 2乗検波 2乗検波した際のスペクトルが描け,ひずみ率を計算できる。
12週 検波器で生じるひずみ 検波器で生じるひずみについて理解している。
13週 受信機の付属回路1 受信機の付属回路について知っている。D2:1
14週 受信機の付属回路2 受信機の付属回路について知っている。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力2000010030
専門的能力6000010070
分野横断的能力0000000