ディジタル回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ディジタル回路Ⅰ
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:伊原充博 他 著 「(電気・電子系 教科書シリーズ 13)ディジタル回路」コロナ社,関連プリント
担当教員 塩沢 隆広

到達目標

計算機科学の基礎の一つであるブール代数とその電気回路的な実現である論理回路の関係を,数学的概念と物理実現の対応として理解する。具体的には,情報と電気信号の対応,組み合わせ論理回路,順序回路を理解する。
1. 数の体系を理解し,応用できる。
2. 論理関数と論理回路,相互の関連を理解し,応用できる。
3. 組み合わせ回路を理解し,設計できる。
4. 順序回路を理解し,設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
数体系整数,小数を2進数,10進数,16進数で表現できる。 基数が異なる数の間で相互に変換できる。 2進数,16進数の加減算を理解し,応用できる。 整数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法を理解している。 各種符号を理解している。 関連する問題に80%以上正答できる。整数,小数を2進数,10進数,16進数である程度表現できる。 基数が異なる数の間で相互にである程度変換できる。 2進数,16進数の加減算を理解し,である程度応用できる。 整数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法をである程度理解している。 各種符号をである程度理解している。 関連する問題に70%以上正答できる。整数,小数を2進数,10進数,16進数で表現できない。 基数が異なる数の間で相互に変換できない。 2進数,16進数の加減算を理解し,応用できない。 整数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法を理解していない。 各種符号を理解していない。 関連する問題に60%以上の正答することができない。
論理関数と論理回路基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 基本的な論理演算を行える。 ブール代数の法則を理解し,真理値表から標準形を導ける。 論理式から真理値表を作れる。 論理式の簡単化の概念を説明できる。 論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現できる。 与えられた簡単な組合せ論理回路の機能を説明できる。 論理回路を論理式で表現できる。 論理式をMIL記号を使って図示できる。 組合せ論理回路を設計できる。 論理関数の簡単化ができる。 関連する問題に80%以上正答できる。基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式としてある程度表現できる。 基本的な論理演算をある程度行える。 ブール代数の法則をある程度理解し,真理値表から標準形をある程度導ける。 論理式から真理値表をある程度作れる。 論理式の簡単化の概念をある程度説明できる。 論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路としてある程度表現できる。 与えられた簡単な組合せ論理回路の機能をある程度説明できる。 論理回路を論理式である程度表現できる。 論理式をMIL記号を使ってある程度図示できる。 組合せ論理回路を設計することがある程度できる。 論理関数の簡単化がある程度できる。 関連する問題に70%以上正答できる。基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できない。 基本的な論理演算を行えない。 ブール代数の法則を理解し,真理値表から標準形を導けない。 論理式から真理値表を作れない。 論理式の簡単化の概念を説明できない。 論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現できない。 与えられた簡単な組合せ論理回路の機能を説明できない。 論理回路を論理式で表現できる。 論理式をMIL記号を使って図示できる。 組合せ論理回路を設計できる。 論理関数の簡単化ができる。 関連する問題に60%以上の正答することができない。
組み合わせ回路各種組合せ回路を理解し,基本的な組合せ回路の設計ができる。 関連する問題に80%以上正答できる。各種組合せ回路をある程度理解し,基本的な組合せ回路の設計がある程度できる。 関連する問題に70%以上正答できる。各種組合せ回路を理解が不十分で,基本的な組合せ回路の設計ができない。 関連する問題に60%以上の正答することができない。
順序回路各種順序回路を理解し,基本的な順序回路の設計ができる。 関連する問題に80%以上正答できる。各種順序回路をある程度理解し,基本的な順序回路の設計ができる。 関連する問題に70%以上正答できる。各種順序回路を理解が不十分で,基本的な順序回路の設計ができない。 関連する問題に60%以上の正答することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 情報と電気信号の対応,組み合わせ論理回路,順序回路などを講義する。
授業の進め方・方法:
 ディジタル回路の基礎となる2進数と符号の表現法、ANDやORなどの論理演算,組合せ回路の設計法と順序回路の代表例としてフリップフロップ,カウンタなどについて講義する。これにより論理回路の基礎理論を習得する。また、論理回路の基礎的な設計法を学ぶ。
 小テストを適時行う。レポートを適時課す。定期試験毎にノートを各自の集めて評価する。
注意点:
1.講義を大切にする。
 私語を慎み、講義を良く聞く。
 講義時間中に出来るだけ講義を理解する。
 理解できなかったところは、必ず復習する。
 講義ノートを作る。
2.提出物(レポート,ノートなど)は、期限までに必ず提出する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数の体系
10進数,2進数,16進数(2)
整数,小数を2進数,10進数,16進数で表現できる。
2週 基数変換(2) 基数が異なる数の間で相互に変換できる。
3週 2進数と16進数の加減算(2) 2進数,16進数の加減算を理解し,応用できる。
4週 補数加算,負数の補数表示(2) 整数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法を理解している。
5週 符号と符号の誤り検出(2) 各種符号を理解している。
6週 論理関数
集合論と命題論理(2)
7週 ブール代数の基本演算と論理ゲート(MIL記号)(2) 基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。
基本的な論理演算を行える。
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現できる。
与えられた簡単な組合せ論理回路の機能を説明できる。
論理回路を論理式で表現できる。
論理式をMIL記号を使って図示できる。
組合せ論理回路を設計できる。
8週 [前期中間試験](1)
2ndQ
9週 加法形と乗法形(2)
10週 真理値表と標準形(2) ブール代数の法則を理解し,真理値表から標準形を導ける。
論理式から真理値表を作れる。
11週 展開定理(Shannon展開)(2)
12週 カルノー図による簡単化Ⅰ(2) 論理式の簡単化の概念を説明できる。
13週 カルノー図による簡単化Ⅱ(2)
14週 カルノー図による乗法形の簡単化(2)
15週 冗長項を用いた簡単化(2)
16週
後期
3rdQ
1週 簡単化の応用(2) 論理関数の簡単化ができる。
2週 組合せ論理回路(1)
回路構成の変換(1)
3週 加算器(2)
4週 減算器,その他の組合せ回路(2)
5週 エンコーダ(2)
6週 デコーダ,符号変換器(2)
7週 マルチプレクサとデマルチプレクサ(2) 各種組合せ回路を理解し,基本的な組合せ回路の設計ができる。
8週 [後期中間試験](1)
4thQ
9週 SR-FFと状態遷移表,特性方程式(2)
10週 状態遷移図,タイミングチャート(2)
11週 JK-FF(2)
12週 D-FF,T-FF(2) フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明できる。
各種FF,状態遷移表,特性方程式,状態遷移図,タイミングチャートを理解している。
13週 レジスタ,カウンタ(2)
14週 カウンタの設計(2) レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。
15週 論理回路の実際(2)
16週 試験問題の解答(2) 与えられた簡単な順序回路の機能を説明できる。
簡単な順序回路を設計できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テストレポートノート合計
総合評価割合60101515100
専門知識60101515100