電波伝送学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電波伝送学Ⅰ
科目番号 0073 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:教員作成プリント
担当教員 真鍋 克也

到達目標

1.電波の基本的な問題が解ける。
2.スミスチャートを用いて解答できる。
3.アンテナの性能を表す諸定数が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電波の基本的な問題が解ける。電波の様々な問題が解ける。電波の基本的な問題が解ける。電波の基本的な問題を解くことができない。
スミスチャートを用いて解答できる。スミスチャートを用いて解答できる。スミスチャートの使い方を知っている。スミスチャートの使い方を知らない。
アンテナの性能を表す諸定数が説明できる。アンテナの性能を表す諸定数が説明できる。アンテナの性能を表す諸定数を知っている。アンテナの性能を表す諸定数を知らない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
給電線を伝搬する電気信号の振る舞いについて,分布定数回路理論を用いて理解し,その応用についての知識を得る。次に,電磁波の基礎原理を学び,アンテナからどのように電磁放射がなされるかを理解する。このときに必要となる給電線およびアンテナに関する重要な工学用語および基本定数について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に沿った講義を行う。基本理論,例題などは講義を行うが、各章末の演習問題をレポートとして課す。各自が行った解答を指名された者がホワイトボードに示し,添削を行った後、提出する。
注意点:
無線工学演習,5学年のアンテナ工学(第一級陸上特殊無線技士の免許取得に必要な科目)の履修には電波伝送学の履修が必要である。
各試験を約85 %,レポートを約15 %の比率で評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電波とは,波長,周波数による呼称,1次元の波動 電磁波,電波とは何かが説明できる。
2週 正弦波動の表現,マクスウェルの方程式,媒質定数
3週 自由空間における平面波 平面電磁波の特性を理解する。
4週 電力密度とポインチングベクトル,デシベル表示
5週 演習問題,給電線 電波の基本的な問題が解ける。
6週 損失のある給電線 伝送線路の理論を理解する。
7週 無損失給電線,λ/2給電線,λ/4給電線,終端開放の給電線,終端短絡の給電線 伝送線路上の信号とその特性を理解する。
8週 反射係数
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 テスト返却と解説,定在波比
11週 平行2線と同軸ケーブル,正規化インピーダンス
12週 スミスチャート スミスチャートを用いて解答できる。
13週 演習問題
14週 微小電気ダイポールの電磁界 電波利用の歴史を知っている。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 微小電気ダイポールの指向性,放射電力 微小電気ダイポールの特性を理解する。
2週 半波長アンテナの放射電界,指向性 半波長アンテナの諸定数が言える。
3週 半波長アンテナの指向性,放射電力,放射抵抗,半波長アンテナの実効長,受信開放電圧,受信有能電力 半波長アンテナに関する問題が解ける。
4週 実効面積,演習問題,等方性アンテナ
5週 アンテナの利得 アンテナの利得の定義が説明できる。
6週 指向性利得
7週 受信アンテナの利得
8週 線状アンテナの電流分布
4thQ
9週 後期中間試験
10週 テスト返却と解説,任意長線状アンテナ アンテナの性能を表す諸定数が説明できる。
11週 起電力法,線状アンテナの入力インピーダンス,短縮率,自由空間基本伝送損失 短縮率について理解する。
12週 接地アンテナ,接地アンテナの実効高,放射電界・放射電力 接地アンテナの解析法について理解する。
13週 接地アンテナの形式,接地アンテナの効率,接地方式
14週 演習問題,接地アンテナの垂直面指向性,ループアンテナ,相互放射インピーダンス,アンテナ系の利得 ループアンテナの指向性を理解する。
相互放射インピーダンスが説明できる。
15週 後期期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合85200130100
基礎的能力0000000
専門的能力85200130100
分野横断的能力0000000