応用数学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学
科目番号 0082 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子システム工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高専の数学教材研究会 編集「高専テキストシリーズ 応用数学」森北出版 ISBN 978-4-627-05551-3,参考書:佐藤志保・高遠節夫 ほか著「新 応用数学」大日本図書 ISBN 978-4-477-02716-6
担当教員 矢木 正和,滝 康嘉

到達目標

1. ベクトル・行列の基本的な演算や,内積・外積が計算できる。
2. スカラー場の勾配や等高線,ベクトル場の発散や回転を求めることができる。
3. スカラー場・ベクトル場の線積分・面積分を求めることができる。
4. フーリエ級数,複素フーリエ級数を求めることができる。
5. フーリエ変換を求めることができる。
6. ラプラス変換を求めることができる。
7. ラプラス変換表から逆ラプラス変換を求め,微分方程式を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ベクトル・行列の演算,内積,外積ベクトルの内積・外積の特性を把握し、工学的応用に適用して解くことができる。ベクトル・行列の基本的な演算や,内積・外積の基礎的な問題が解ける。ベクトル・行列の基本的な演算や,内積・外積の計算ができない。
スカラー場の勾配・等高線,ベクトル場の発散・回転電磁気学などの応用問題において,勾配や等高線,発散,回転を求めることができる。スカラー場の勾配や,ベクトル場の発散,回転を,計算できる。スカラー場の勾配や,ベクトル場の発散,回転を,計算できない。
スカラー場・ベクトル場の線積分・面積分ガウスの発散定理やストークスの定理を活用してベクトル場の積分を求められる。基礎的な線積分・面積分の問題を解ける。基礎的な線積分,面積分の計算ができない。
フーリエ級数,複素フーリエ級数フーリエ級数,複素フーリエ級数を応用した問題を解ける。フーリエ係数やフーリエ級数,複素フーリエ係数,複素フーリエ級数を計算できる。フーリエ係数やフーリエ級数,複素フーリエ係数,複素フーリエ級数を計算できない。
フーリエ変換余弦変換や正弦変換を使い分け,積分定理などの特性も理解してフーリエ変換を計算できる。フーリエ変換や逆フーリエ変換の計算ができる。フーリエ変換や逆フーリエ変換の計算ができない。
ラプラス変換ラプラス変換表の活用のみならず,部分積分を駆使してラプラス変換を求められる。積分やラプラス変換表を用いて,簡単な関数をラプラス変換できる。ラプラス変換表を活用しても簡単な関数のラプラス変換を求められない。
逆ラプラス変換,微分方程式たたみ込みの計算で線形システムの微分方程式を解ける。ラプラス変換表を活用して逆ラプラス変換を求め,簡単な微分方程式を解ける。ラプラス変換表を活用して逆ラプラス変換を求められず,微分方程式も解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁気学や流体力学ではベクトル解析,過渡現象論や制御工学ではラプラス変換,信号処理等ではフーリエ級数,フーリエ変換といった数学が用いられ,ベクトル・行列や偏微分もロボット工学で多用される。本科目では工学で用いられる重要な数学について,数学的な基礎と実践力を養うことを目的とする。
授業の進め方・方法:
最初に物理現象や工学的応用を例示しイメージや学習意義をつかんでもらった後,基礎理論と基本的な例題を取り上げる。授業の後半では演習を主体とし,理解を深めてもらう。内容によっては,学生が予習やグループ学習で取り組む演習も設定する。また,必要に応じて課題レポートを課し,理解と実践力の習熟を図る。課題によっては表計算ソフトや数値計算ソフトも取り入れる。
注意点:
第二級陸上無線技術士国家試験「無線工学の基礎」の科目免除には,本科目の単位取得が必要。
オフィスアワーは別途指示しますが,メールでも質問を受け付けます。自学自習に適した教科書を選定したので,予習に活用して下さると幸いです。また,クラウドで講義資料を公開する予定です。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(ベクトル解析の応用),復習 ベクトル・行列の基本的な演算ができる。
2週 ベクトルの内積,外積 ベクトル・行列の基本的な演算や、大きさや内積を求めることできる。
3週 ベクトルの内積,外積 ベクトル・行列の基本的な演算や、外積を求めることができる。
4週 スカラー場と勾配(grad) スカラー場の勾配に関する計算ができる。
5週 スカラー場と勾配(grad) スカラー場の勾配に関する計算ができる。
6週 ベクトル場と発散(div),回転(rot)
ベクトル場の発散と回転を求めることができる。
7週 ベクトル場と発散(div),回転(rot) ベクトル場の発散と回転を求めることができる。
8週 曲線と線積分 スカラー場やベクトル場の線積分を求めることができる。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 曲線と線積分 スカラー場やベクトル場の線積分を求めることができる。
11週 曲面と面積分 スカラー場やベクトル場の面積分を求めることができる。
12週 曲面と面積分 スカラー場やベクトル場の面積分を求めることができる。
13週 ガウスの発散定理 ベクトル場の発散や面積分を求めることができる。
14週 ストークスの定理 ベクトル場の回転や線積分を求めることができる。
15週 まとめ ベクトル場の発散や回転,線積分や面積分を求めることができる。
16週 試験返却と解説
後期
3rdQ
1週 フーリエ解析について フーリエ解析の応用を理解できる。
2週 フーリエ級数(フーリエ係数と級数展開) フーリエ係数・級数を求めることができる。
3週 フーリエ級数と収束定理 フーリエ係数・級数を求めることができる。
4週 複素フーリエ級数 フーリエ変換を求めることができる。
5週 フーリエ変換 フーリエ変換を求めることができる。
6週 積分定理 フーリエ変換を求めることができる。
7週 離散フーリエ変換 フーリエ変換を求めることができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験の返却と解説 フーリエ級数,フーリエ変換を求めることができ,応用を理解できる。
10週 ラプラス変換 ラプラス変換を求めることができる。
11週 ラプラス変換 ラプラス変換を求めることができる。
12週 逆ラプラス変換 逆ラプラス変換を求めることができる。
13週 微分方程式の解 簡単な微分方程式を解くことができる。
14週 たたみこみと合成積 線形システムの基本的な特性を理解できる。
15週 制御工学への応用 線形システムの基本的な特性を理解できる。
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験提出課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000