工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学実験Ⅱ
科目番号 4037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 情報工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 実験テーマごとに,自作のテキストを用意する。
担当教員 宮武 明義,德永 修一,近藤 祐史

到達目標

1.実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を理解する。
2.実験を通じて工学の基礎に係わる知識を理解する。
3.実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明できる。
4.実験結果・実験データを整理・加工,図表を活用,構成・内容が充実した実験レポートの作成ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明でき,改善できる。実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明できる。実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明できない。
評価項目2実験を通じて習得した工学の基礎に係わる知識を説明できる,他人に教授できる。実験を通じて習得した,工学の基礎に係わる知識を説明できる。工学の基礎に係わる知識を,実験を通じて習得しておらず,説明できない。
評価項目3実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明でき,他人に教授できる。実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明できる。実験から得られたデータについて工学的に考察できず,説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近年の社会の需要に見合った最新の技術の修得や,基礎的ながら応用範囲の広い実験テーマを用意し,情報技術者として即戦力となり得る人材の育成を行なうとともに,これまで授業で学んだ内容を実証し,より深い理解を得ることを目標とする。
授業の進め方・方法:
5班に分かれ,下記に示す4テーマをローテーションにより実験を行う。テーマ(1),(2),(3)は5週間で,テーマ(4)は10週間で完了し,テーマごとにレポートの提出を課す。実験の遅刻,欠課やレポート提出の遅れ,未提出に関しては厳格に対処する。
(1)ネットワークシステム・インテグレーション実験
(2)ネットワークプログラミングの基礎と応用
(3)論理回路の設計と製作実験
(4)3D映像コンテンツの作成実験
注意点:
この科目は指定科目です。この科目の単位修得が卒業要件となりますので,必ず修得して下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験ガイダンス
K-SEC情報セキュリティ管理者教材
実験に対する心構え・注意事項,記録シート・レポ-トの取り扱い方法等を説明する。
情報セキュリティ管理について理解する。
2週 ・ネットワークシステム・インテグレーション実験
1週:イーサネットケーブル作成
イーサネットケーブルの作成法およびその構造について理解する。D2:1,2, E2:1,2, E3:1,2
3週 2週:データリンク層の働き
データリンク層の働きを理解する。
4週 3週:ネットワーク層の働き ネットワーク層の働きを理解する。
ルータの原理を理解する。
5週 4週:ルータを利用したネットワーク-基本設定
ルーティングについて理解する。
6週 5週:K-SECログ教材 セキュリティエンジニアの手法を理解する。
7週 実験報告書の作成
8週 ・ネットワークプログラミングの基礎と応用
1週:ネットワークプログラミングの手順を理解(チャットサンプル)
インターネットの原理とプログラムインターフェイスを理解し,LANで接続されたコンピュータ間で通信を行なうプログラムを作成できる
D2:1, 2, E2:1,2, E3:1-3
2ndQ
9週 2週:課題,研究課題のチェック 主な開発手順を理解し、開発手順に従ってペアで設計できる。
10週 3週:ネットワークアプリケーション名と概要説明 主な開発手順を理解し、開発手順に従ってペアで開発できる。
11週 4週:研究項目1,2,3の解答提出
インターネットの原理とプログラムインターフェイスを理解し,LANで接続されたコンピュータ間で通信を行なうプログラムを説明できる。
12週 5週:作品発表・評価 ペアで開発したソフトウェアを説明し相互評価できる。
13週 実験報告書の作成
14週 ・論理回路設計製作実験
1週:LED文字表示回路の設計製作
デコーダ回路の設計製作ができる。D2: 1-3, E2:1,2, E3:1-3, E4:1, 2
15週 2週:VHDLによる論理回路の設計 QuartusⅡとModelsimを用いた、VHDLによる開発手法の基礎を理解する。
16週
後期
3rdQ
1週 3週:VHDLによる論理回路の設計
VHDLを用いて基本的な論理回路が作製できる。
2週 4週:VHDLによる論理回路の設計 コンポーネントの概念について理解する。
3週 5週:VHDLによる論理回路の設計 VHDLを用いて、複数のコンポーネントを使ったFPGA設計製作ができる。
4週 実験報告書の作成
5週 ・3D映像コンテンツの作成実験
1週: 3D画像(立体視)の原理,ゲームエンジンの概要
3D画像(立体視)の原理とゲームエンジンの概要について理解する。D1:2, D2:1,2, E2:1,2, E3:1-3
6週 2週: 作成する3D映像コンテンツの企画書作成
ゲームエンジンの使い方
企画書の作成手順を理解する。
ゲームエンジンの使い方を理解する。
7週 3週: 3D映像コンテンツの作成 3D映像コンテンツを作成方法を理解する。
8週 4週: 3D映像コンテンツの作成とその取扱説明書の作成 3D映像コンテンツの取扱説明書の作成手順を理解する。
4thQ
9週 5週: 中間発表の準備 作成した3D映像コンテンツのプレゼンテーション方法を理解する。
10週 6週: 作成した3D映像コンテンツの中間発表(プレゼンテーション) 作成した3D映像コンテンツの内容が説明できる。
11週 7週: 3D映像コンテンツの追加・修正 3D映像コンテンツを作成方法を理解する。
12週 8週: 3D映像コンテンツの取扱説明書の追加・修正 3D映像コンテンツの取扱説明書の作成手順を理解する。
13週 9週: 3D映像コンテンツの追加・修正と最終発表の準備 作成した3D映像コンテンツのプレゼンテーション方法を理解する。
14週 10週: 作成した3D映像コンテンツの最終発表(プレゼンテーション) 作成した3D映像コンテンツの内容が説明できる。
15週 実験報告書の作成
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワークネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。4前3,前4,前5
無線通信の仕組みと規格について説明できる。4前2
有線通信の仕組みと規格について説明できる。4前2,前3,前4,前5
基本的なルーティング技術について説明できる。4前4,前5
基本的なフィルタリング技術について説明できる。4前3
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。3前14
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。3後1
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。3後3
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度実験レポートその他合計
総合評価割合00020800100
基礎的能力0001040050
専門的能力0001040050
分野横断的能力0000000