システムソフトウェア

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 システムソフトウェア
科目番号 4044 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 松尾啓志著,「オペレーティングシステム」森北出版
担当教員 服部 哲郎

到達目標

1.プロセス管理における重要問題(排他制御・同期)とセマフォア利用の理論・方法を理解している
2.多重プロセスのスケジューリングと割り込み制御方式についての理論・方法を理解している
3.主記憶とファイルの管理についての理論・方法を理解している

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1プロセス管理上の重要問題(排他制御・同期)とセマフォ利用による対策の理論・方法を理解していて コンピュータ・アーキテクチャに基づく詳細な説明ができるプロセス管理方式の理論・方法の概要についてコンピュータ・アーキテクチャに基づく説明ができるプロセス管理方式の理論・方法の概要についてコンピュータ・アーキテクチャに基づく説明ができない
評価項目2主記憶管理機構について理論・方法を理解していて詳細な説明ができる主記憶管理機構について理論・方法の概要を理解している主記憶管理機構について理論・方法の概要を理解していない
評価項目3ファイル管理におけるファイル構造と入出力制御の理論・方法を理解していて詳細な説明ができる。ファイル管理について理論・方法の概要を理解しているファイル管理について理論・方法の概要を理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンピュータ・ハードウェア資源の有効活用と使い易さを意図した基盤ソフトウェアのオペレーティングシステムについて,その仕組みや構成,更には問題点を学習するとともに,実用上重要なリアルタイム制御システムや分散処理システムなどのシステムプログラミング,或いはシステム設計・構築における基礎的素養を習得する。
授業の進め方・方法:
教科書を基にして,コンピュータシステムの両輪であるハードウェアとソフトウェア(オペレーティングシステム)における設計思想を意識しながら,種々の基礎理論・方法を学習する。特に実用上重要なプロセスの制御・管理機構や入出力制御,及び割り込み処理に重点をおき,主記憶管理やファイル管理などの随所においても,それらの話を繰り返し挿入しながら授業を進める。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オペレーティングシステム概要(1) オペレーティングシステムの役割と歴史について理解する D2:1,3
2週 オペレーティングシステム概要(2) 基本的ハードウェア・アーキテクチャとの関係を理解する D2:1,3, E3:1
3週 CPUの仮想化:プロセス(1) プロセスの概念について理解する D2:1,3
4週 CPUの仮想化:プロセス(2) 割り込み処理について理解する D2:1,3, E3:1
5週 CPUの仮想化:スケジューリング(1) スケジューリングの目的と概要を理解する D2:1,3, E3:1
6週 CPUの仮想化:スケジューリング(2) スケジューリングの具体的アルゴリズムについて理解する D2:1,3, E3:1
7週 並行プロセス:排他制御基礎(1) プロセスの競合・協調・干渉と排他制御の問題点を理解する D2:1,3, E3:1
8週 並行プロセス:排他制御基礎(2) 排他制御方式としてテストアンドセット命令などアトミック命令について理解する D2:1,3, E3:1
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 並行プロセス:セマフォア(1) セマフォアの概念について理解する D2:1,3
11週 並行プロセス:セマフォア(2) 基本的なプロセス協調問題を理解する D2:1,3, E3:1
12週 並行プロセス:モニタ(1) セマフォアの問題点と対策について理解する D2:1,3
13週 並行プロセス:モニタ(2) モニタの概念と,応用としての並行プロセス処理の事例について理解する D2:1,3
14週 主記憶管理:基礎(1) 主記憶管理機構の仕組みについて概要を理解する D2:1,3
15週 主記憶管理:基礎(2) 主記憶管理におけるロック/キー機構のアイデアを理解する D2:1,3
16週 試験対策
後期
3rdQ
1週 主記憶管理:主記憶割り当て(1) プログラムの主記憶領域確保について問題点を理解する D2:1,3
2週 主記憶管理:主記憶割り当て(2) プログラムのロード,領域再配置,オーバーレイについて理解する D2:1,3
3週 主記憶管理:ページング(1) 主記憶における動的再配置の概念を理解する D2:1,3
4週 主記憶管理:ページング(2) ページングの問題点と解決策を理解する D2:1,3
5週 主記憶管理:セグメンテーション(1) ページ化セグメンテーションの概念を理解する D2:1,3
6週 主記憶管理:セグメンテーション(2) 多重レベルページングについて理解する D2:1,3
7週 主記憶管理:仮想記憶システム(1) 仮想記憶の概念について理解する D2:1,3
8週 主記憶管理:仮想記憶システム(2) 仮想記憶システムにおけるスワップスケジュールのアルゴリズムを理解する D2:1,3
4thQ
9週 後期中間試験
10週 主記憶管理:ページ書き換え方式(1) 静的ページ書き換え方式を理解する D2:1,3
11週 主記憶管理:ページ書き換え方式(2) 動的ページ書き換え方式を理解する D2:1,3
12週 ファイル管理の基礎(1) ファイルによる2次記憶管理の概要を理解する D2:1,3
13週 ファイル管理の基礎(2) 2次記憶のアクセス方式などファイル管理の具体的方法を理解する D2:1,3
14週 ファイル管理の実用システム ディスクキャッシュや非同期入出力など実用的ファイル管理機構とMSDOSやUNIXにおける事例を理解する D2:1,3
15週 重要事項の総復習 授業で述べた重要点を復習し理解を深める D2:1,3
16週 試験対策

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000