到達目標
1.実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を理解する。
2.実験を通じて工学の基礎に係わる知識を理解する。
3.実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明できる。
4.実験結果・実験データを整理・加工,図表を活用,構成・内容が充実した実験レポートの作成ができること。
5.プログラミング基礎実験分野では,ソフトウェアの標準的な開発ツールや開発環境の利用経験を通じて,簡単なソフトウェアの生成とその動作確認ができるようになること。また,数値計算ソフトを用いて,数理現象を視覚化する技術を習得する。
6.論理回路設計実験では,簡単な組合せ論理回路と順序回路を設計できること。
7.情報通信ネットワーク実験では,プロトコルの概念を理解し,かつ標準的な技術を理解すること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明でき,改善できる。 | 実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明できる。 | 実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明できない。 |
評価項目2 | 実験を通じて習得した工学の基礎に係わる知識を説明できる,他人に教授できる。 | 実験を通じて習得した,工学の基礎に係わる知識を説明できる。 | 工学の基礎に係わる知識を,実験を通じて習得しておらず,説明できない。 |
評価項目3 | 実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明でき,他人に教授できる。 | 実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明できる。 | 実験から得られたデータについて工学的に考察できず,説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気電子工学実験・実習系領域では,電気電子に関する各種の計測,試験法等についての技術を習得するとともに,専門科目について学習した内容を実験を通して理解することを目標とする。
複雑なコンピュータのハードウェアは,電子デバイスレベル,論理ゲ-トレベル,機能ICレベル等のように,数段の階層構造をなしていることを理解する。同様に,ソフトウェアについても,高級言語のプログラムが下位レベルの機械語へと翻訳されて実行されることを理解する。また,工学的に複雑な数理現象を理解するために,ソフトウェアを使用した数値実験技術を習得することは,技術者として必要である。ネットワ-ク技術者としての基礎知識・能力とコンピュ-タによる機械制御の初歩的能力を習得する。本実験を通して,コンピュ-タの下位レベルから上位レベルまでを包括的に理解できることが目標である。また,技術者として必要な,デバイス・精密な部品・測定機器の取り扱い方法,実験におけるデ-タの収集方法と分析技法,共同作業により円滑に計画を遂行する技能,技術レポ-トの書き方等に関して習得する。
授業の進め方・方法:
各テ-マ毎に,実験前後で2つのレポ-ト提出を義務付けている。実験前のレポ-トで,実験を円滑に進めるための作業手順を考え,内容を予習する。実験開始前の口頭試問で一部確認し,実際の実験で,それを遂行・理解・検証する。実験中,学生は,進行状況・協力状況等を工学実験記録シ-トに記録し,実験終了後に提出する。実験終了後の口頭試問で実験内容・成果の理解度を確認する。実験後のレポ-トでは,実験結果・考察・課題・反省・提案等を技術レポ-ト形式で記述する。前期,後期の最後の時間に,実験で習得した知識を確認するために試験を行う。低学年で履修した,実験項目に該当する電気・電子関係の知識をよく勉強しておくこと。
注意点:
特になし。
この科目は指定科目である。この科目の単位修得が進級要件となるので,必ず修得すること。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
前期実験ガイダンス |
実験に対する心構え・注意事項,記録シート・レポ-トの取り扱い方法等を説明する。
|
2週 |
レポート・論文・発表原稿(ppt)作成テクニック |
実験(科学)レポート,卒業論文・学術論文,卒業研究発表・学会発表時の発表原稿(ppt)の作成テクニック(構成・内容・図表)を習得する。
|
3週 |
レポート・論文・発表原稿(ppt)作成テクニック |
実験(科学)レポート,卒業論文・学術論文,卒業研究発表・学会発表時の発表原稿(ppt)の作成テクニック(構成・内容・図表)を習得する。
|
4週 |
電圧・電流の測定 |
交流回路論における電圧・電流の諸現象について,実験を通して,理解する。
|
5週 |
線形アナログ演算回路の基礎 |
基本演算回路(増幅回路等)の原理・特性について,実験を通して,理解する。
|
6週 |
タイマ-回路の製作I・II |
発振回路・カウンタ回路の原理・特性,7セグメントデコ-ダの利用方法,60進カウンタの原理・特性(TTL-IC),リレ-回路の利用方法,アナログ回路との接続方法,TTL-ICの応用方法を理解する。
|
7週 |
タイマ-回路の製作I・II |
発振回路・カウンタ回路の原理・特性,7セグメントデコ-ダの利用方法,60進カウンタの原理・特性(TTL-IC),リレ-回路の利用方法,アナログ回路との接続方法,TTL-ICの応用方法を理解する。
|
8週 |
コントロールプログラミング |
センサの利用法やUSBポ-トを利用した,コンピュ-タによる機械の操作方法を学習する。ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い,ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。
|
2ndQ |
9週 |
コントロールプログラミング |
センサの利用法やUSBポ-トを利用した,コンピュ-タによる機械の操作方法を学習する。ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い,ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。
|
10週 |
CADによる論理回路の設計I |
CADを用いて,与えられた仕様に合致した論理回路(組み合わせ回路,順序回路)を設計し,論理回路の動作及び設計検証法を,実験を通して,理解する。
|
11週 |
CADによる論理回路の設計I |
CADを用いて,与えられた仕様に合致した論理回路(組み合わせ回路,順序回路)を設計し,論理回路の動作及び設計検証法を,実験を通して,理解する。
|
12週 |
アセンブリプログラミングCASLⅡ-1 |
基本情報技術者試験で採用されている仮想コンピュータCOMETⅡとアセンブリ言語CASLⅡのア-キテクチャおよび命令セット,四則演算方法,サブル-チンを用いた構造化プログラミング技法を理解し,アセンブリ言語による簡単なプログラミングが出来,かつデバッグが出来る。与えられた簡単な問題に対してそれを解決するための専用の開発・実行環境(COMETⅡシミュレータ)利用して記述できる。
|
13週 |
アセンブリプログラミングCASLⅡ-1 |
基本情報技術者試験で採用されている仮想コンピュータCOMETⅡとアセンブリ言語CASLⅡのア-キテクチャおよび命令セット,四則演算方法,サブル-チンを用いた構造化プログラミング技法を理解し,アセンブリ言語による簡単なプログラミングが出来,かつデバッグが出来る。与えられた簡単な問題に対してそれを解決するための専用の開発・実行環境(COMETⅡシミュレータ)利用して記述できる。
|
14週 |
前期末試験と後期実験ガイダンス |
前期に行った実験テ-マに関して,基礎知識の習得状況を確認する。後期実験に対する心構え・注意事項,記録シート・レポ-トの書き方等を説明する。
|
15週 |
D/Aコンバ-タ |
D/Aコンバ-タの原理・基本特性を理解する。
|
16週 |
電子デバイスの静特性の測定 |
半導体素子の電気的特性の測定法を習得し,実験を通して,各デバイスの原理・静特性を理解する。
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
ミニ放送局とラジオによる電子回路の実験 |
電圧などの電気諸量の測定方法を習得する。共振,増幅回路の原理と基本特性を理解する。
|
2週 |
ミニ放送局とラジオによる電子回路の実験 |
電圧などの電気諸量の測定方法を習得する。共振,増幅回路の原理と基本特性を理解する。
|
3週 |
ワンチップマイコンプログラミング |
ワンチップマイコンを用いた回路を作成し,組み込みプログラミングの手法を理解する。ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い,生成したロードモジュールの動作を確認できる。
|
4週 |
ワンチップマイコンプログラミング |
ワンチップマイコンを用いた回路を作成し,組み込みプログラミングの手法を理解する。ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い,生成したロードモジュールの動作を確認できる。
|
5週 |
CADによる論理回路の設計II |
CADを用いて,与えられた仕様に合致した計算機(算術論理演算回路,制御信号生成回路,レジスタ等)を設計し,計算機の動作及び設計検証法を,実験を通して,理解する。
|
6週 |
CADによる論理回路の設計II |
CADを用いて,与えられた仕様に合致した計算機(算術論理演算回路,制御信号生成回路,レジスタ等)を設計し,計算機の動作及び設計検証法を,実験を通して,理解する。
|
7週 |
アセンブリプログラミングCASLⅡ-2 |
CASLⅡによる高度なプログラミング技法や,シミュレータに用意されている入出力装置の利用法を理解する。
|
8週 |
アセンブリプログラミングCASLⅡ-2 |
CASLⅡによる高度なプログラミング技法や,シミュレータに用意されている入出力装置の利用法を理解する。
|
4thQ |
9週 |
数理現象シミュレ-ション |
数値計算ソフトウェアを用いて,数理現象を表現する,数値計算技術と視覚化技術を学習する。
|
10週 |
数理現象シミュレ-ション |
数値計算ソフトウェアを用いて,数理現象を表現する,数値計算技術と視覚化技術を学習する。
|
11週 |
ネットワ-クインテグレ-ションI |
ネットワ-クの管理・構築に必要な基礎的知識の習得とその実践方法の学習を目的とする。プロトコルの概念を説明できる。ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。インターネットの概念を説明できる。
|
12週 |
ネットワ-クインテグレ-ションI |
ネットワ-クの管理・構築に必要な基礎的知識の習得とその実践方法の学習を目的とする。プロトコルの概念を説明できる。ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。インターネットの概念を説明できる。
|
13週 |
後期末試験 |
後期に行った実験テ-マに関して,基礎知識の習得状況を確認する。
|
14週 |
実験レポート指導 |
年度末に,年間提出した全てのレポートの内容を強化する指導を行う。
|
15週 |
|
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 実施状況・態度・口頭試問 | 成果物 | 実験レポート | 合計 |
総合評価割合 | 10 | 0 | 0 | 36 | 0 | 54 | 100 |
基礎的能力 | 5 | 0 | 0 | 18 | 0 | 27 | 50 |
専門的能力 | 5 | 0 | 0 | 18 | 0 | 27 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |