工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工学実験Ⅱ
科目番号 0111 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 情報工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 実験テーマごとに,自作のテキストを用意する。
担当教員 福間 一巳,德永 修一,鰆目 正志,近藤 祐史,金澤 啓三

到達目標

1.実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を理解する。
2.実験を通じて工学の基礎に係わる知識を理解する。
3.実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明できる。
4.実験結果・実験データを整理・加工,図表を活用,構成・内容が充実した実験レポートの作成ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明でき,改善できる。実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明できる。実験装置・器具・情報機器等を利用して,目的を達成する手法を説明できない。
評価項目2実験を通じて習得した工学の基礎に係わる知識を説明できる,他人に教授できる。実験を通じて習得した,工学の基礎に係わる知識を説明できる。工学の基礎に係わる知識を,実験を通じて習得しておらず,説明できない。
評価項目3実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明でき,他人に教授できる。実験から得られたデータについて工学的に考察し,説明できる。実験から得られたデータについて工学的に考察できず,説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近年の社会の需要に見合った最新の技術の修得や,基礎的ながら応用範囲の広い実験テーマを用意し,情報技術者として即戦力となり得る人材の育成を行なうとともに,これまで授業で学んだ内容を実証し,より深い理解を得ることを目標とする。
授業の進め方・方法:
1班7名程度の6班に分かれ,下記に示す6テーマから各自4テーマを選択してローテーションにより実験を行う。各テーマあたり7週間で完了し,テーマごとにレポートの提出を課す。実験の遅刻,欠課やレポート提出の遅れ,未提出に関しては厳格に対処する。
・ネットワークシステム・インテグレーション実験
・パソコンの組立と設定
・論理回路の設計 と製作実験
・力学系のシミュレーション実験
・ディジタル基礎画像処理
・3D映像の作成実験
注意点:
この科目は指定科目です。この科目の単位修得が卒業要件となりますので,必ず修得して下さい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期実験ガイダンス
実験の班分け
実験に対する心構え・注意事項,記録シート・レポ-トの取り扱い方法等を説明する。
2週 ・ネットワークシステム・インテグレーション実験
1週:イーサネットケーブル作成
イーサネットケーブルの作成法およびその構造について理解する。
3週 2週:データリンク層の働き
3週:ネットワーク層の働き
データリンク層の働きを理解する。
ネットワーク層の働きを理解する。
4週 4週:ルータを利用した環状ネットワーク-基本設定
5週:ルータを利用した環状ネットワーク-ルーティング
ルータの原理を理解する。
ルーティングについて理解する。
5週 6週:ルータを利用した中規模ネットワーク-基本設定 中規模ネットワークの構築法について理解する。
6週 7週:ルータを利用した中規模ネットワーク-ルーティング 中規模ネットワークの構築法について理解する。
7週 ・パソコンの組立と設定
1週:パソコンの分解,部品確認
パソコンを構成する部品と部品名を理解する。
8週 2週:パソコンの組み立て,起動テスト
3週:動作チェックのためのOSインストール,ベンチマークテスト
各部品の取り付けができる。
パソコンの動作チェックができる。
2ndQ
9週 4週:サーバ用OSのインストール,インストール後の各設定
5週:WEBサーバの設定,動作確認
OSのインストールができる。
サーバを設定できる。
10週 6週:FTPサーバの設定,動作確認
DNSサーバの設定,動作確認
7週:Mailサーバの設定,動作確認
サーバを設定できる。
11週 7週:Mailサーバの設定,動作確認
サーバを設定できる。
12週 ・論理回路の設計 と製作実験
1週:7セグメントLEDによる文字表示回路の設計と製作
デコーダ回路の設計製作ができる。
13週 2週:7セグメントLEDによる文字表示回路の設計と製作
3週:VHDLによる論理回路の設計
フリップフロップを応用した論理回路の設計製作ができる。
QuartusⅡとModelsimを用いた、VHDLによる開発手法の基礎を理解する。
14週 4週:VHDLによる論理回路の設計
5週:VHDLによる論理回路の設計
VHDLを用いて基本的な論理回路が作製できる。
コンポーネントの概念について理解する。
15週 6週:VHDLによる論理回路の設計 VHDLを用いてカウンタ回路を作製できる。
16週 7週:VHDLによる論理回路の設計 VHDLを用いて、複数のコンポーネントを使ったストップウォッチを設計製作できる。
後期
3rdQ
1週 ・力学系のシミュレーション実験
1週:解析力学の復習・演習
VBの演習
ラグランジュ関数から運動方程式が導ける。
2週 2週:VBの演習、微分方程式の数値解法の演習
3週:微分方程式の数値解法の演習
力学シミュレータの演習
簡単なVBのプログラムが書ける。
オイラー法、ルンゲクッタ法の誤差を実験的に調べる。
3週 4週:自由課題
(1から3名のグループでシミュレータの開発を行う)
5週:自由課題の続き
例題として与えられた力学シミュレータの動作を理解する。
4週 6週:自由課題の続き ・各グループが設定した系について、運動方程式が導ける。
・設定した系について、運動方程式を数値的に解くことが出来る。
・設定した系について、数値解のグラフィカルな表示が出来る。
・開発したシミュレータの動作の正誤を判断出来る。
5週 7週:自由課題の続き ・各グループが設定した系について、運動方程式が導ける。
・設定した系について、運動方程式を数値的に解くことが出来る。
・設定した系について、数値解のグラフィカルな表示が出来る。
・開発したシミュレータの動作の正誤を判断出来る。
6週 ・ディジタル基礎画像処理
1週:画像処理の基礎
実験の概要説明と実験環境及び実験ツールの使用方法の説明
画像処理実験ツールの使用方法について理解する。
7週 2週:画像処理の基礎①
3週:画像処理の基礎②
テキストに従って実験を正しく行い,実験レポートにまとめることができる。
8週 4週:プログラミング環境の構築とプログラミング基礎
5週:濃淡画像を用いた画像処理プログラミング①
画像処理プログラミングの基本を習得する。
テキスト課題に従ってプログラミングを行い,実験レポートにまとめることができる。
4thQ
9週 6週:濃淡画像を用いた画像処理プログラミング② テキスト課題に従ってプログラミングを行い,実験レポートにまとめることができる。
10週 7週:カラー画像を用いた画像処理プログラミング テキスト課題に従ってプログラミングを行い,実験レポートにまとめることができる。
11週 ・3D映像の作成実験
1週: 3D画像(立体視)の原理
ゲームエンジンの概要
3D画像(立体視)の原理について理解する。
ゲームエンジンの概要を理解する。
12週 2週: 作成する3D映像コンテンツの企画書作成
3D映像コンテンツの作成
ゲームエンジンの使い方
3週: 3D映像コンテンツの作成
企画書の作成手順を理解する。
ゲームエンジンの使い方を理解する。
13週 4週: 3D映像コンテンツの作成
5週: 3D映像コンテンツの作成とその取扱説明書の作成
ゲームエンジンの使い方を理解する。
ゲームエンジンの使い方と取扱説明書の作成手順を理解する。
14週 6週: 3D映像コンテンツの作成とその内容発表の準備 作成した3D映像コンテンツの発表のための手順を理解する。
15週 7週: 作成した3D映像コンテンツの内容発表(プレゼンテーション) 作成した3D映像コンテンツの内容が説明できる。
16週 予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度実験レポートその他合計
総合評価割合00020800100
基礎的能力0001040050
専門的能力0001040050
分野横断的能力0000000