科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 法学
科目番号 192003 科目区分 教養 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学専攻(機械工学コース)(2023年度以前入学者) 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 田口 淳,肥塚 肇雄

到達目標

1.どのような条件をみたしたら、発生した損害を賠償する責任を負うのかを説明できる。                      
2.一般法と特別法の関係を説明できる。                                    
3.それぞれの制度趣旨または条文の趣旨、意義、要件および効果を説明できる。                                             

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1新技術と法に係る論点を論理的に十分説明ができる新技術と法に係る論点を論理的に相当な説明ができる新技術と法に係る論点を論理的に説明できる
評価項目2新技術と法に係る民法上論点を論理的に十分説明ができる新技術と法に係る民法上論点を論理的に相当な説明ができる新技術と法に係る民法上論点を説明できない
評価項目3新技術と法に係る自賠法および製造物責任法等の論点を十分に説明ができる新技術と法に係る自賠法および製造物責任法等の論点を相当な説明ができる新技術と法に係る自賠法および製造物責任法等の論点を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
より高性能のAI、自動運転車およびロボットが開発され「データ駆動型社会」が進展していく中において、新技術を原因とする事故が生じた場合、損害の賠償責任を誰が負うのかについて、近代法の原則から考察し、自動運転車事故を例にして検討することにより、基礎知識だけでなく、いわゆる法的思考能力を養う。
授業の進め方・方法:
各授業テーマにそって、原理原則からどのような問題点があるかを解説し、法的推論を行い、法的思考能力を深める。毎回、レジュメ等を配布する予定である。
注意点:
特になし

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 【導入】ガイダンス―進展する「データ駆動型社会」において、法学を学ぶ意義はどこにあるのか?- 「データ駆動型社会」における法的問題点の概要を説明できる
2週 【基礎1】ビッグデータとプライバシー権・個人情報保護法:プライバシーは守られない? ビッグデータとプライバシー権・個人情報保護法の問題点を説明できる
3週 【基礎2】一般法(民法)と損害賠償責任:発生した損害について賠償責任を負うのはどのような場合か? 発生した損害について賠償責任を負う要件を説明できる
4週 【基礎3】特別法(自賠法)と損害賠償責任:自賠法は一般法をどう修正しているか? 自賠法の「運行供用者」責任を説明できる
5週 【基礎4】特別法(自賠法)と保険:被害者救済のため、保険がどのように活用されているか? 自賠法の自賠責保険契約の概要を説明できる
6週 【基礎5】特別法(製造物責任法)と損害賠償責任②:製造物責任法は一般法をどう修正しているか? メーカーが製造物責任を負う要件を説明できる
7週 【基礎6】消費者保護と事業者規制:事業者は消費者保護のためどのような規制を受けるか? 事業者が受ける消費者保護のための規制を説明できる
8週 ☆基礎確認試験(15分:30点/100点):解説(30分)   
【応用0】新技術と法総論(45分)
新技術と法律との乖離があることを指摘できる。
4thQ
9週 【応用1】自動運転事故と自賠法①:自動運転車事故に自賠法は適用されるか? 自動運転車事故に自賠法の適用上の問題点を説明できる。
10週 【応用2】自動運転事故と自賠法②:サイバー攻撃により自動運転車事故が発生した場合は? サイバー攻撃を受けて自動運転事故が発生した場合の責任を説明できる
11週 【応用3】自動運転事故と自賠法③:メーカーは自動運転車事故により損害賠償責任を負うのか? メーカーが自動運転車事故が発生した場合に製造物責任を負う要件を説明できる
12週 【応用4】テレマティクス保険とプライバシー権等:情報収集によりプライバシー等は守られるか? テレマティスク保険の活用による情報収集とプライバシー権等の問題点を説明できる
13週 【応用5】ロボットと損害賠償責任:自動運転車事故と同じように法的問題を処理できるか? ロボットが損害を与えた場合の責任を説明できる
14週 【応用6】健康増進型保険と保険法・保険業法:保険が保険でなくなる? リアルタイムでのリスク測定を行う健康増進型保険と保険法・保険業法による規制の問題点を説明できる
15週 【応用7】「データ駆動型社会」と法:法律はデータ駆動型社会においてどのような役割を担うか? 「データ駆動型社会」における法律の役割について説明できる
16週 学期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力700000070
分野横断的能力0000000