到達目標
1.有限要素法の概念が理解でき,三角形要素の内挿関数,Bマトリックス,Dマトリックスを定義できる.
2.剛性マトリックスを定義できる.仮想仕事の原理が理解できる.
3.連立方程式の数値解法が説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 有限要素法の概念が理解でき,三角形要素の内挿関数,Bマトリックス,Dマトリックスを定義できる. | 有限要素法の概念が理解でき,三角形要素の内挿関数を定義できる. | 有限要素法の概念が理解できない. |
評価項目2 | 剛性マトリックスを定義できる.仮想仕事の原理が理解できる. | 剛性マトリックスを定義できる. | 剛性マトリックスの意味が理解できない. |
評価項目3 | 連立方程式の数値解法が説明できる. | 連立方程式の数値解法の概要を理解できる | 連立方程式の数値解法を説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この科目は企業で連続体力学に関する数値シミュレーションを研究していた教員が,その経験を活かし,有限要素法について講義と演習形式で授業を行うものである。
材料力学や弾性力学で学んだ固体力学の概念を基礎として,弾性応力場を求めるための有限要素法について学ぶ。有限要素解析における各種要素の性質を理解でき、モデル化の違いによる誤差を評価することができる能力を身につける。三角形要素はもとより四角形要素と軸対称要素の特徴と剛性方程式の性質について理解する。
授業の進め方・方法:
講義形式で進めると共に演習を積極的に取り入れることにより理解の定着を図る。弾性力学や計算力学の内容とも関連させながら授業を進める。特に有限要素解析の概要の復習が中心となるところでは、輪講形式を採用することにより理解を深める。40%が講義、60%が弾性力学に関する小テスト,演習と輪講及び各人の発表形式をとる。
注意点:
基礎となる弾性力学を理解しておくこと。弾性力学に関する小テストを実施しレポート点に加える。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
シラバスの説明,有限要素の概要,エクセルによる有限要素解析の使い方 |
有限要素法の概要について理解できる
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2週 |
エクセルによる有限要素解析の演習 |
エクセルによる有限要素解析ソフトを操作できる
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3週 |
力の釣合い,演習 |
力のつり合いの基礎を理解できる
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4週 |
ひずみと変位の関係,演習 |
3次元応力場での変位からひずみの算出ができる
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5週 |
応力とひずみの関係,演習 |
3次元応力場でのひずみから応力の算出ができる
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6週 |
三角形要素の内挿関数 |
三角形要素の特性が理解できる
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7週 |
Bマトリックスの導出 |
三角形要素のBマトリックスの性質を理解できる
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8週 |
Bマトリックスの演習 |
任意形状の三角形要素のBマトリックスを計算できる
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4thQ |
9週 |
Dマトリックスの導出と演習 |
任意形状の三角形要素のDマトリックスを計算できる
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10週 |
三角形要素での要素剛性方程式の導出 |
三角形要素の剛性方程式を導出できる
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11週 |
要素剛性マトリックスの演習 |
任意形状の三角形要素の要素剛性マトリックスを計算できる
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12週 |
全体剛性マトリックスの導出 |
複数の三角形要素の全体剛性マトリックスを計算できる
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13週 |
全体剛性マトリックスの構成.仮想仕事の原理 |
仮想仕事の原理が理解でき
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14週 |
四角形要素のBマトリックスの考え方 |
四角形要素の内挿関数が理解できる
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15週 |
連立方程式の数値解法 |
各種連立方程式の数値解法の概要を説明できる
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16週 |
試験 試験返却,解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート,復習小テスト(弾性力学) | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 60 | 100 |
三角形要素の内挿関数,Bマトリックス,Dマトリックス | 10 | 10 | 20 |
剛性マトリックス | 25 | 40 | 65 |
連立方程式の数値解法 | 5 | 10 | 15 |