到達目標
1.確率と統計の基礎を理解できる。
2.信頼性データを統計的に解析できる。
3.信頼性に関する種々の固有技術を理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1.確率と統計の基礎を理解できる。 | 信頼性工学の概要を説明でき,確率と統計の計算ができる。 | 信頼性工学の概要を説明でき,確率と統計の基礎的な計算ができる。 | 信頼性工学の概要を説明できず,確率と統計の基礎的な計算ができない。 |
2.信頼性データを統計的に解析できる。 | 信頼性データから各種分布の母数や評価関数を推定できる。 | 基本的な信頼性データから各種分布の母数や評価関数を推定できる。 | 基本的な信頼性データから各種分布の母数や評価関数を推定できない。 |
3.信頼性に関する種々の固有技術を理解できる。 | 信頼性の評価方法について説明できる。 | 基本的な信頼性の評価方法について説明できる。 | 基本的な信頼性の評価方法について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
信頼性工学は信頼という定性的な性質を定量的に評価し,工業製品の信頼性向上を目指すことである。そのため,確率・統計の基礎を復習し,その使用法に的を絞って,工学の基礎学力と工学的思考法を応用しつつ,信頼性に関する種々の固有技術を理解し,それらを統合して学習する。また,信頼性工学に関連するリスクマネージメント,リスクコミュニケーションについても学習する。
授業の進め方・方法:
例題と問題が多く収録された教科書を使用する。本の解説,例題・問題がわかるように多くの問題を解いていきたい。さらに関連プリントも多く配布する。自学自習時間に相当する課題を毎回出題する。
注意点:
レポート作成のため,毎週4時間の自主学習が必要である。
高橋洋一教員(機械工学コース)は窓口教員である.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
0.ガイダンス 1.信頼性工学の概要 |
信頼性工学の概要が分かる。ここで信頼性,安全性,リスクの類似点と相違点も説明できる。
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2週 |
2.確率と統計の基礎 |
確率と統計に関する基礎的な計算ができる。
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3週 |
3.信頼性測度の基礎 |
信頼性を定量化する方法を説明できる。
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4週 |
4. 信頼性評価関数の基礎 (1)離散型分布 |
確率分布から信頼度を計算できる。2項分布とポアソン分布を説明できる。
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5週 |
(2)連続型分布1 |
指数分布,正規分布,対数正規分布を説明できる。
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6週 |
(3)連続型分布2 |
2母数ワイブル分布,3母数ワイブル分布が説明できる。
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7週 |
5.信頼性データの統計的解析 (1)正規確率紙と対数正規確率紙 |
基礎的な回帰分析ができる。分布の母数推定を確率紙で行うことができる。
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8週 |
(2)ワイブル確率紙 |
ワイブル確率紙を用いて,2母数ワイブル分布と3母数ワイブル分布の母数推定ができる。
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2ndQ |
9週 |
(3)分布のχ2適合度検定 |
分布のχ2適合度検定法を行うことができる。
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10週 |
6.アイテムの信頼性 (1)信頼性設計 |
アイテムが信頼性を確保する設計の概念が説明できる。
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11週 |
(2)冗長性と信頼性 |
冗長系と信頼性について説明できる。
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12週 |
7.アイテムの保全性
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修理系アイテムの保全の効果を考慮した信頼性評価方法が説明できる。
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13週 |
8.信頼性物理 |
リスクマネジメントの応用として,アイリングモデルとマイナー則(線形損傷則)が説明できる。
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14週 |
9.構造信頼性 (1)ストレス-強度モデル (2)安全余裕と故障確率 |
構造信頼性の評価として,ストレス-強度モデル,安全余裕と故障確率の使い方を理解する。
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15週 |
(3)安全係数と故障確率 |
安全係数と故障確率が計算できる。この計算を通じ,リスクコミュニケーションについて,理解を深める。
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16週 |
期末試験 |
学修内容が,問題として解ける。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 60 | 100 |
1.確率と統計の基礎を理解できる。 | 15 | 20 | 35 |
2.信頼性データを統計的に解析できる。 | 10 | 20 | 30 |
3.信頼性に関する種々の固有技術を理解できる。 | 15 | 20 | 35 |