到達目標
目標1:熱輸送の三形態(熱伝導・熱伝達・ふく射)の概略を説明できる。
目標2:保存式の考え方を説明でき,熱伝導の基礎式を導くことができる。
目標3:差分法や有限体積法を理解し,熱伝導問題に適用することができる。
目標4:簡単な熱伝導問題の数値解析を行うことができる。
目標5:対流熱伝達の基礎方程式を説明でき,無次元相関式を説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
熱輸送の三形態 | 熱輸送の三形態(熱伝導・熱伝達・ふく射)の詳細を説明できる。 | 熱輸送の三形態(熱伝導・熱伝達・ふく射)の概略を説明できる。 | 熱輸送の三形態(熱伝導・熱伝達・ふく射)の概略を説明できない。 |
熱伝導の基礎方程式 | 保存式の考え方を説明でき,各種座標系で熱伝導の基礎式を導くことができる。 | 保存式の考え方を説明でき,熱伝導の基礎式を導くことができる。 | 保存式の考え方を説明できず,熱伝導の基礎式を導くことができない。 |
数値解析の理論 | 差分法や有限体積法を理解し,熱伝導問題に適用することができる。 | 差分法や有限体積法を理解し,説明することができる。 | 差分法や有限体積法を説明できない。 |
数値解析の実践 | 熱伝導問題の数値解析を行うことができる。 | 簡単な熱伝導問題の数値解析を行うことができる。 | 簡単な熱伝導問題の数値解析を行うことができない。 |
対流熱伝達と無次元相関式 | 対流熱伝達の基礎方程式を説明でき,無次元相関式を説明することができる。 | 対流熱伝達の基礎方程式を説明できる。 | 対流熱伝達の基礎方程式を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習教育目標 B-2
説明
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学習教育目標 B-3
説明
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教育方法等
概要:
・熱輸送の三形態を理解し,エネルギー輸送式を説明できる。
・各伝熱形態における基礎的な式を用いた計算ができる。
・伝熱工学を簡単な実例に適用して,熱輸送を解析することが出来る。
・伝熱に関する数値計算を行うことが出来る。
授業の進め方・方法:
講義は教科書にそって進めていく。また適宜,小テストを行う。学習内容に関して、自宅学習時間に相当する演習問題を課題レポートとして課す。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 熱輸送の三態 輸送定数 |
熱輸送の三態および輸送定数について説明することができる。
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2週 |
保存量に対する収支式 |
収支式の考え方を理解し,説明することができる。
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3週 |
熱伝導方程式(デカルト座標系) |
デカルト座標系における熱伝導方程式を導出することができる。
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4週 |
熱伝導方程式(円筒・球座標系) |
円筒および球座標系における熱伝導方程式を導出することができる。
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5週 |
定常熱伝導 |
基本的な系における定常熱伝導を計算することができる。
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6週 |
拡大伝熱面 非定常熱伝導 |
拡大伝熱面における定常熱伝導を計算することができる。 非定常熱伝導について,説明することができる。
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7週 |
差分法による微分方程式の数値解法 |
微分方程式から差分式を導出することができる。
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8週 |
差分法による微分方程式の数値解法 |
陽解法と陰解法について説明することできる。 解の安定性について議論することができる。
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2ndQ |
9週 |
数値計算実習 |
一次元非定常熱伝導問題を自分で設定し,その数値解を求めることができる。
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10週 |
数値計算実習 |
一次元非定常熱伝導問題を自分で設定し,その数値解を求めることができる。
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11週 |
数値計算実習 |
一次元非定常熱伝導問題を自分で設定し,その数値解を求めることができる。
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12週 |
有限要素法・有限体積法の概要 |
数値解法の多次元への拡張を説明することができる。 有限要素法・有限体積法の概要を説明することができる。
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13週 |
連続の式とエネルギー輸送式 対流熱伝達の基礎方程式 |
連続の式とエネルギー輸送式・対流熱伝達の基礎方程式を説明することができる。
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14週 |
無次元相関式 |
無次元数を説明することができる。 無次元相関式を使った計算をすることができる。
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15週 |
相変化をともなう熱伝導 |
相変化をともなう熱伝導を説明することができる。
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 5 | |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 5 | |
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。 | 5 | |
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。 | 5 | |
自然科学 | 物理 | 熱 | 時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 5 | |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 5 | |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 5 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 5 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 5 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 熱力学の第一法則を説明できる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
熱輸送の三形態 | 10 | 0 | 10 |
熱伝導の基礎方程式 | 10 | 10 | 20 |
数値解析の理論 | 20 | 0 | 20 |
数値解析の実践 | 0 | 40 | 40 |
対流熱伝達と無次元相関式 | 10 | 0 | 10 |