到達目標
耐久性向上に資するための設計・材料・施工分野における考え方を説明できる。将来,実務に結びつく耐久設計方法を身につける。構造物診断・劣化予測,補修方法などについて説明できる。アセットマネジメントやライフサイクルコストの概念を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
耐久設計を実現する設計方法 | 耐久設計を実現する設計方法について説明できる。実際に設計の一部を担うことができる。 | 耐久設計を実現する設計方法について説明できる。 | 耐久設計を実現する設計方法について説明ない。 |
耐久設計を実現する施工方法 | 耐久設計を実現する施工方法について説明できる。実際に施工の一部を担うことができる。 | 耐久設計を実現する施工方法について説明できる。 | 耐久設計を実現する施工方法について説明ない。 |
耐久設計を実現する維持管理方法 | 耐久設計を実現する維持管理方法について説明できる。診断と点検の一部を実施することができる。 | 耐久設計を実現する維持管理方法について説明できる。 | 耐久設計を実現する維持管理方法について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育目標 B-2
説明
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学習・教育目標 E-1
説明
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教育方法等
概要:
土木構造物のうち,特にコンクリート造の構造物について,耐久性向上に資するための設計・材料・施工分野における基本事項を説明する。これにより,将来的に実務に結びつく耐久設計方法を身につけることを目的とする。構造物の維持管理に関わる診断・劣化予測,補修方法,アセットマネジメントやライフサイクルコストの概念を説明する。
授業の進め方・方法:
主にパワーポイントによるプレゼン方法にて講義する。復習のために講義終了時に,学習した耐久設計に関わるいくつかのキーワードを提示するので各自レポートし,次回講義の際に提出する。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
・初回ガイダンス ・土木構造物の耐久設計の概論 |
土木構造物に耐久設計が必要な理由を説明できる。
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2週 |
設計1 鋼材(鉄筋)の腐食 |
設計において,耐久性を阻害する鋼材腐食についてその要因を説明できる。
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3週 |
設計2 コンクリートの劣化 |
設計において,耐久性を阻害するコンクリートの劣化現象を説明できる。
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4週 |
設計3 耐久性のある構造・材料 |
耐久性を向上させるための設計方法を説明できる。
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5週 |
施工1 コンクリートの材料 |
施工において,耐久性を確保するための材料選定について説明できる。
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6週 |
施工2 コンクリート混練・打設 |
施工において,耐久性を確保するためのコンクリートの打込み方法について説明できる。
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7週 |
施工3 型枠・鉄筋・支保工・養生 |
施工において,耐久性を確保するための型枠設置や養生方法について説明できる。
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8週 |
施工4 耐久性を意識した実験 |
耐久性を向上させるための施工方法を説明できる。そのための各種試験方法を説明できる。
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4thQ |
9週 |
中間試験 |
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10週 |
維持管理1 構造物への点検・診断 |
耐久性を評価するための構造物の点検・診断方法を説明できる。
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11週 |
維持管理2 室内での試験・評価 |
耐久性を評価するための各種室内試験について説明できる。
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12週 |
維持管理3 実践的な点検・診断・試験・評価 |
耐久性を評価するための維持管理方法を説明できる。
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13週 |
維持管理4 補修・補強 |
耐久性を維持するための補修・補強工法を説明できる。
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14週 |
維持管理5 アセットマネジメント概論 |
アセットマネジメントの考え方を構造物の維持管理に応用する意味を説明できる。
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15週 |
まとめ |
これまでの学習内容を踏まえ,材料-設計-施工-維持管理で一貫した耐久設計について説明できる。
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 材料 | 材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。 | 5 | |
鋼材の種類、形状を説明できる。 | 5 | |
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。 | 5 | |
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。 | 5 | |
各種セメントの特徴、用途を説明できる。 | 5 | |
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。 | 5 | |
骨材の種類、特徴について、説明できる。 | 5 | |
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。 | 5 | |
コンクリートの長所、短所について、説明できる。 | 5 | |
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。 | 5 | |
配合設計の手順を理解し、計算できる。 | 5 | |
非破壊試験の基礎を説明できる。 | 5 | |
フレッシュコンクリートに求められる性質(ワーカビリティー、スランプ、空気量等)を説明できる。 | 5 | |
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。 | 5 | |
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる。 | 5 | |
コンクリート構造物の維持管理の基礎を説明できる。 | 5 | |
コンクリート構造物の補修方法の基礎を説明できる。 | 5 | |
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
耐久設計を実現する設計方法 | 30 | 7 | 37 |
耐久設計を実現する施工方法 | 20 | 5 | 25 |
耐久設計を実現する維持管理方法 | 30 | 8 | 38 |