技術者倫理

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 技術者倫理
科目番号 192005 科目区分 工学基礎 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学専攻(建設環境工学コース)(2023年度以前入学者) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 北原 義典,「はじめての技術者倫理 未来を担う技術者・研究者のために 」,講談社
担当教員 岡野 寛,高橋 洋一,重田 和弘,石井 耕平,津守 伸宏,多川 正

到達目標

1.技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者としての社会的な責任を十分理解して倫理意識を養う。
2.技術者倫理に関わる事例、課題を調査し、自身の意見をまとめることにより、問題に遭遇したときに、適切に対応できる力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
技術者倫理の概要技術者倫理の概要を詳しく説明できる。技術者倫理の概要を説明できる。技術者倫理の概要を説明できない。
事例研究、調査結果の発表、報告技術者倫理に関する事例研究を行い、調査結果の報告を行うことができる。さらに自身の意見を述べることができる。技術者倫理に関する事例研究を行い、調査結果の報告を行うことができる。技術者倫理に関する事例研究と調査結果の報告を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 A-1 説明 閉じる
学習・教育目標 A-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(A)広い視野と技術者としての倫理観
人類、世界、文化に広く関心を持ち、視野の広い技術者になる。技術の産物が社会や自然に及ぼす影響に関心を持ち、責任感と倫理観を養う。
授業の進め方・方法:
アクティブラーニング(AL)形式と講義形式を併用する。総論・材料科学、機械工学、電気情報工学、機械電子工学、建設環境工学の5分野について、各分野担当の教員が3回ずつ講義を担当する。講義の詳しい進め方、評価方法は各分野の初回講義に説明を行う。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 (1)総論(岡野 寛 )
技術者倫理概要
技術者倫理の概要が理解できる。
2週 (2)材料科学分野(岡野 寛 )
(2-1)事例紹介、材料科学工学分野における事例調査
材料科学分野に関わる事例、課題を調査し、まとめることができる。
3週 (2-2)調査結果の発表 調査結果を発表することができる。
4週 (3)機械工学分野(高橋洋一)
(3-1)課題説明、機械工学分野における事例調査
機械工学分野に関わる事例、課題を調査し、まとめることができる。
5週 (3-2)機械工学分野における事例調査、まとめ 機械工学分野に関わる事例、課題を調査し、まとめることができる。
6週 (3-3)調査結果の発表 調査結果を発表することができる。
7週 (4)電気情報工学分野(重田和弘)
(4-1)課題説明、電気情報工学分野における事例調査
電気情報工学分野に関わる事例、課題を調査し、まとめることができる。
8週 (4-2)電気情報工学分野における事例調査、まとめ 電気情報工学分野に関わる事例、課題を調査し、まとめることができる
2ndQ
9週 (4-3)調査結果の発表 調査結果を発表することができる。
10週 (5)機械電子工学分野(石井耕平、津守伸宏)
(5-1)課題説明、機械電子工学分野における事例調査
機械電子工学分野に関わる事例、課題を調査し、まとめることができる。
11週 (5-2)機械電子工学分野における事例調査、まとめ 機械電子工学分野に関わる事例、課題を調査し、まとめることができる。
12週 (5-3)調査結果の発表 調査結果を発表することができる。
13週 (6)建設環境工学分野(多川 正)
(6-1)土木学会倫理規定、安全と工学倫理
土木学会倫理規定の紹介、事例紹介・ディベート(例:笹子トンネル天井板崩落事故など)
土木学会倫理規定を理解する。
14週 (6-2)環境問題と倫理
環境倫理学、環境容量、公害問題における倫理、原子力発電に伴う廃棄物問題が抱える倫理的問題
環境問題、公害問題等に関わる倫理的問題を理解する。
15週 (6-3)科学技術と資源
未来世代へのエネルギー確保、バイオテクノロジーの功罪(GMOなど)ディベート
科学技術と資源に関する問題を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。5
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。5
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。5
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。5
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。5
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。5
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。5
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。5
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。5
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。5
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。5
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。5
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。5
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。5
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。5
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。5
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。5
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。5
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。5
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。5
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。5
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。5
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる5
複数の情報を整理・構造化できる。5
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。5
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。5
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。5
事実をもとに論理や考察を展開できる。5
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。5
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。5
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。5
目標の実現に向けて計画ができる。5
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。5
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。5
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。5
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。5
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。5
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。5
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。5
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。5
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。5
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている5
法令やルールを遵守した行動をとれる。5
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。5
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。5
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。5
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。5
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。5
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。5
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。5
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。5
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。5
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。5
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。5
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。5
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。5
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。5
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。5
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。5

評価割合

レポート発表合計
総合評価割合5050100
総論、材料科学分野101020
機械工学分野101020
電気情報工学分野101020
機械電子工学分野101020
建設環境工学分野101020