到達目標
1. 日本近代文学作品を読み,その発想の仕方や,背景にある社会・文化とともに作品内容をとらえ,作家名や事項を記述できる。
2. 作品を通して社会や個人にかかわる問題意識を持ち,論述できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 日本近代文学作品を時代順に読み,その発想の仕方や,背景にある社会・文化とともに文学史をとらえ,作家名や事項を記述できる。 | 日本近代文学作品を時代順に読み,作家名や事項を記述できる。 | 日本近代文学作品を時代順に読み,作家名や事項を記述することができない。 |
評価項目2 | 作品を通して社会や個人にかかわる問題意識を持ち,客観的・論理的に論述できる。
| 作品を通して社会や個人にかかわる問題意識を持ち,論述できる。
| 作品を通して社会や個人にかかわる問題意識を持ち,論述することができない。
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
日本近代文学作品を読み,文学理論として普及している方法を学びながら実際に作品を読み解く。
近代以降の文学者の思考と照らし合わせながら、現代を生きる我々が直面している課題との接点を見出し,意見として述べることができるようになってほしい。
ひいては,自分の課題や社会問題を分析的に見るための方法として身に着けることも視野に入れたい。
授業の進め方・方法:
・作品に基づいた講義と,割り当てられた担当箇所の発表とを組み合わせて進める。担当でない受講者も討論に参加する。
・作品を中心にプリントを配布するので,次回の授業までに必ず読んでくること。
・講義以外に,レポート,ショートペーパーの提出を求めることがある。
注意点:
・本科目の単位は高等専門学校設置基準第17条4項により認定される。1単位当たり45時間の学修により単位認定を行う。
・オフィスアワーは月曜日放課後とする。
・最終成績は,提出物30%,試験70%として2回の試験の平均点を最終成績とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
全体ガイダンス 葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」
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文学作品の読み方に方法論があることを理解する。
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2週 |
芥川龍之介「桃太郎」 |
構造主義の基本と脱構築的な読み方について理解し、作品を分析できる。
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3週 |
葉山嘉樹「淫売婦」 |
マルクス主義批評的な視点から作品を読解し、意見として述べることができる。
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4週 |
大江健三郎「人間の羊」(1) |
ポストコロニアル批評の視点から作品を読解し、意見として述べることができる。
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5週 |
大江健三郎「人間の羊」(2) |
ジェンダー論的な観点から作品を読解し、意見として述べることができる。
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6週 |
太宰治「皮膚と心」 |
これまでに学んだ視点から作品を読解し、各自の見解を論述する。
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7週 |
まとめ |
ここまでに学んだ理論を用いながら、批評文の下書きをする。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
試験返却 夏目漱石「夢十夜 第一夜」 |
作品を読んで提示されている問題をとらえ、意見を述べることができる。
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10週 |
芥川龍之介「奉教人の死」 |
作品を読んで提示されている問題をとらえ、意見を述べることができる。
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11週 |
中島敦「文字禍」 |
作品を読んで提示されている問題をとらえ、意見を述べることができる。
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12週 |
坂口安吾「桜の森の満開の下」 |
作品を読んで提示されている問題をとらえ、意見を述べることができる。
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13週 |
村上春樹「納屋を焼く」 |
作品を読んで提示されている問題をとらえ、意見を述べることができる。
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14週 |
今村夏子「あひる」 |
作品を読んで提示されている問題をとらえ、意見を述べることができる。
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15週 |
まとめ |
ここまでに学んだ理論と作品読解をふまえながら、批評文の下書きをする。
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16週 |
前期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 提出 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
評価項目1 | 70 | 0 | 70 |
評価項目2 | 0 | 30 | 30 |