システム制御工学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 システム制御工学
科目番号 7032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報通信工学専攻(2023年度以前入学者) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 杉江俊治,藤田政之著 「フィードバック制御入門」 コロナ社
担当教員 小野 安季良

到達目標

フィードバック制御理論について講義と演習を行い,対象となるシステムの特性を把握でき,フィードバック制御系が設計できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
伝達関数の極から、システムの安定性を判別できる伝達関数の極を求め、システムの安定性を判別できる。伝達関数の極が分かれば、システムの安定性を判別できる。伝達関数の極が分かっても、システムの安定性を判別できない。
ボード線図を描くことができる複雑な系のボード線図を描くことができる。簡単な系のボード線図を描くことができる。簡単な系のボード線図を描くことができない。
フィードバック制御系の安定性を判別できる一巡伝達関数からフィードバック制御系の安定性を判別できる。一巡伝達関数のベクトル軌跡が分かれば、フィードバック制御系の安定性を判別できる。一巡伝達関数のベクトル軌跡が分かっても、フィードバック制御系の安定性を判別できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
最近制御工学の応用範囲がますます広がり,その基本的知識がエンジニアにとって必須のものになっている。本授業では,フィードバック制御理論について講義と演習を行い,対象となるシステムの特性を把握でき,フィードバック制御系が設計できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書に基づき,フィードバック制御理論について講義を行う。その際,具体的なイメージが湧くように簡単な電気回路や機械系の例を挙げて解説する。また,学習項目での過渡応答や周波数応答では,応用数学のラプラス変換や複素数に関する知識が不可欠であり,復習をしながら学習を進める。
注意点:
オフィスアワー:毎週木曜日 16:00~17:00 
総授業時間数の3分の1を超えて欠課した場合,評価は0点とする。なお,遅刻3回で欠課1時間とみなす。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 フィードバック制御とは フィードバック制御の概念を理解する。D2:2
2週 ダイナミカルシステムの表現 簡単な電気回路や機械系の例で、制御対象を微分方程式で記述できる。D2:3
3週 伝達関数 制御対象の入出力関係に着目し,伝達関数でシステムが記述できる。D2:3
4週 ラプラス変換による応答解析 微分方程式と初期条件が与えられたとき、ラプラス変換を用いて、微分方程式を解くことができる。D2:3
5週 ブロック線図 ブロック線図の基本単位を理解し、複雑な系のブロック線図を簡単化できる。D2:2
6週 過渡応答(インパルス応答・ステップ応答) インパルス応答、ステップ応答を理解する。D2:2
7週 過渡応答(1次系) 1次系のインパルス応答、ステップ応答を理解し、時定数と応答波形の概形を対応付けることができる。D2:2
8週 過渡応答(2次系) 2次系の伝達関数のパラメータと応答波形の概形を対応付けることができる。D2:2
2ndQ
9週 安定性(極・零点) 極の位置から安定性を判別できる。D2:3
10週 安定性(ラウスの安定判別法、フルビッツの安定判別法) ラウスの安定判別法、フルビッツの安定判別法を用いて、システムの安定性を判別できる。D2:2
11週 周波数応答(ベクトル軌跡) 周波数応答とは何かを説明でき、制御系の基本(積分系、1次系など)のベクトル軌跡を描くことができる。D2:2
12週 周波数応答(ボード線図) 制御対象のボード線図を描くことができる。D2:3
13週 フィードバック制御系の内部安定性 システムの内部安定性について説明できる。D2:1
14週 ナイキストの安定判別法,ゲイン余裕,位相余裕 一巡伝達関数からフィードバック制御系の安定性を判別できる。D2:1
15週 前期末試験
16週 試験問題の解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力200000020
専門的能力5000003080
分野横断的能力0000000