到達目標
固体材料の機能解析及び材料設計の基礎として,結晶学並びにX線結晶構造解析の理論と実際について講述する。機能性固体材料の解析を具体例として取り上げ,理解を深める。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
結晶の対称操作,点群,ブラベ格子,晶系,空間群を理解している | 結晶の対称操作,点群,ブラベ格子,晶系,空間群について理解し、説明できる。 | 結晶の対称操作,点群,ブラベ格子,晶系,空間群について概ね説明できる。 | 結晶の対称操作,点群,ブラベ格子,晶系,空間群について説明できない。
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結晶によるⅩ線の回折理論を理解している。
| 結晶によるⅩ線の回折理論を理解し 、説明できる。 | 結晶によるⅩ線の回折理論を理解し 、概ね説明できる。 | 結晶によるⅩ線の回折理論を理解し 、説明できない。 |
与えられた課題について資料収集し報告書にまとめることができる | 与えられた課題について資料収集し報告書にまとめることができる。 | 与えられた課題について資料収集し報告書にまとめることができる。 | 与えられた課題について資料収集し報告書にまとめることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
固体材料の機能解析及び材料設計に必要となる、結晶学並びにX線結晶構造解析について、その理論と実際について説明する。半導体デバイス材料であるシリコン結晶に加え、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等を例にとり、その材料を実際に測定解析することを併用し,理解を深める。これにより、半導体デバイスや機能性材料の研究開発の実際についても理解する。
14年間の企業における研究開発で経験した集積回路用新規放射線レジストの研究開発、開発したレジストの上市とユーザ対応、超伝導磁束計の研究、光磁気ディスクのマスタリングと生産支援及びAS-MO研究等の経験を活かし、実際のデータ等を用いて講義する。
授業の進め方・方法:
プロジェクタを使って講義をします。資料はTeamsに掲示します。中間試験を実施する場合がある。定期試験(80%)とレポートと発言(20%)で総合評価する。次回の講義内容に関する要点を予告するので、それらについて予習をしておくこと、また、講義中に出題した演習問題や課題等の解答を報告書にまとめることを課す。
注意点:
毎回の授業内容をよく理解してください。1回でも抜けるとそのあとがわからなくなる可能性が高いので,休まないように出席して下さい
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 結晶学とは、及びX線を用いた構造解析の実際
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結晶学とはどんな学問か、またX線を用いた構造解析の実際について理解している。
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2週 |
原子の周期的配列 |
原子の周期的配列を理解している。 D2:1-2
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3週 |
対称操作 |
結晶の対称操作を理解している。 D2:3 D3:1-2
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4週 |
点群 |
結晶の点群を理解している。 D2:3
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5週 |
ブラベ格子 |
ブラベ格子を理解している。 D2:3
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6週 |
晶系 |
結晶の晶系,空間群を理解している。 D2:3
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7週 |
実際の結晶への適用 |
結晶の構造を,晶系と空間群から構築できる。 D3:2
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8週 |
X線結晶構造解析 X線の散乱、回折 |
X線の散乱、回折を理解している。D2:1-3
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2ndQ |
9週 |
X線結晶構造解析 X線の散乱、回折 |
X線の散乱、回折を理解している。D2:1-3
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10週 |
逆格子 |
逆格子を理解している。 D3:1
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11週 |
X線回折測定法 |
実際にX線回折装置を使い測定することで、解析方法の実際を理解する。
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12週 |
エバルト球 |
種々の結晶構造解析法を理解している。 D3:1
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13週 |
ブリルアンゾーン、消滅則 |
ブリルアンゾーン、消滅則について理解している。 D3:1
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14週 |
結晶構造解析(パターソン法、直接法、リートベルト法) |
実際の結晶構造解析において,理論の実践を理解できる。D3:2
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15週 |
試験答案返却, 問題解説、出欠及び最終評価確認 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 10 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 5 | 5 | 70 |
専門的能力 | 20 | 5 | 5 | 30 |