電磁波・光波工学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電磁波・光波工学
科目番号 7040 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報通信工学専攻(2023年度以前入学者) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 1. 教科書:鹿児嶋憲一著「光・電磁波工学」コロナ社 2. 参考書:山村泰道・北川盈雄 共著「電磁気学演習 新訂版」サイエンス社 3. 参考書:David M. Pozar著「Microwave Engineering, Third Edition」John Wiley & Sons, Inc.
担当教員 草間 裕介

到達目標

電磁波および光の放射,伝搬,ならびに受信特性の基礎をマクスウェルの方程式に基づいて理解するとともに,それらに関連する応用技術の基本となる素子,回路システムについての知識を習得する。その際,数式の背景になる意味や考え方の理解を重視し,電磁界の基本計算ができるようになることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電磁波の諸性質を説明できる。電磁波の諸性質を説明できる。電磁波の諸性質を説明できない。
評価項目2マクスウェルの方程式を規範問題に適用し、電磁界を求められる。マクスウェルの方程式を規範問題に適用し、電磁界を求められる。マクスウェル方程式を規範問題に適用し、電磁界を求められない。
評価項目3基本的な伝送線路について、モードと伝送電力を説明できる。基本的な伝送線路について、モードと伝送電力を説明できる。基本的な伝送線路について、モードと伝送電力を説明できない。
評価項目4アンテナの放射を説明できる。アンテナの放射を説明できる。アンテナの放射を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁波および光の放射,伝搬,ならびに受信特性の基礎をマクスウェルの方程式に基づいて理解するとともに,それらに関連する応用技術の基本となる素子,回路システムについての知識を習得する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を進める。重要な基本理論や演習問題の一部は講義で説明を行うが,各自理解を深めるために教科書の章末演習問題は自宅学習課題として課す。これら演習問題の詳解は教科書巻末の``理解度の確認・解説’’にあるので,自宅学習ノートに自己添削をしたものを課題の記録として提出する。さらに大学院編入を目指す学生は教材2および教材3に記載されている参考書も合わせて勉強することが望ましい。定期試験は手書きノートのみ持ち込みを認める。
注意点:
全講義時間の2/3以上の出席を課す。本科目を履修していない場合,後期開講科目の無線工学特論(第1級陸上無線技術士「無線工学の基礎」の科目免除指定)を履修できないので注意すること。オフィスアワー:月曜日放課後-17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 光・電磁波とその応用分野1
(1) 周波数バンド (2) 光・電磁波とその応用例
無線・光通信技術の概要と応用例を理解する。D2:1
2週 光・電磁波の基礎物理2
(1) 反射,屈折,透過,回折,散乱 (2) 各種伝送線路
光・電磁波特性の基礎知識を理解する。D2:1
3週 光・電磁波の数式表現1
(1) マクスウェル方程式と波動方程式,波長短縮
マクスウェル方程式を復習し,平面波の性質を導く。D2:1-3
4週 光・電磁波の数式表現2
(2) 偏波の定義,ポインティングの定理
マクスウェル方程式を復習し,平面波の性質を導く。D2:1-3
5週 電磁波の反射,屈折,回折1
(1) 境界条件
マクスウェルの方程式から境界条件を導く。D2:1-3
6週 電磁波の反射,屈折,回折2
(2) 垂直入射における反射と透過
マクスウェルの方程式から境界条件を導く。D2:1-3
7週 電磁波の反射,屈折,回折3
(3) TE, TM斜入射における反射と透過
光・電磁波の反射,屈折,回折特性が境界値問題の解となることを理解する。D2:1-3
8週 電磁波の反射,屈折,回折4
(4) 回折の数式表現
光・電磁波の反射,屈折,回折特性が境界値問題の解となることを理解する。D2:1-3
2ndQ
9週 伝送線路における電磁波伝搬1
(1) 分布定数線路と特性インピーダンス
光・電磁波の反射,屈折,回折特性が境界値問題の解となることを理解する。D2:1-3
10週 伝送線路における電磁波伝搬2
(2) 定在波とスミスチャート
光・電磁波の反射,屈折,回折特性が境界値問題の解となることを理解する。D2:1-3
11週 伝送線路における電磁波伝搬3
(3) 導波管と空洞共振器
伝送線路理論,線路特性,整合回路を理解し,関連する導波管,共振回路の基礎知識を習得する。D2:1-3
12週 光ファイバと光回路1
(1) 光ファイバ
光ファイバ,光回路の性質を理解する。D2:1
13週 光ファイバと光回路2
(2) 光導波路
光ファイバ,光回路の性質を理解する。D2:1
14週 電磁波の放射と受信1
(1) 微小ダイポールの放射界と波動インピーダンス
アンテナに関する基礎方程式に基づいて電磁波の放射
と受信特性を理解し,アンテナ定数を知る。D2:1-3
15週 電磁波の放射と受信2
(2) 遠方電磁界とアンテナ定数
アンテナに関する基礎方程式に基づいて電磁波の放射
と受信特性を理解し,アンテナ定数を知る。 D2:1-3
16週 電磁波の放射と受信3
(3) 環境電磁工学とEMC
環境電磁工学とElectromagnetic Compatibility (EMC) の概要を理解する。D2:1

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験報告書相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4010000050
専門的能力4010000050
分野横断的能力0000000