機械工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械工学実験Ⅰ
科目番号 2128 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 各実験テーマで作成された実験指導書など
担当教員 吉永 慎一,上代 良文,前田 祐作,木村 祐人,高谷 秀明

到達目標

1.機械工学(材料力学,材料工学,加工学,流体工学),応用物理やマイコンの各分野において,実験・解析を実行し,結果を正確に解析・分析し,工学的に考察する能力を身につける。
2.与えられた制約の下で計画的に結果の解析を進め,文書にまとめる能力を身につける。
3.実験を通して,技術者に必要な責任感と倫理観を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1機械工学,応用物理に関する実験,解析を実行し,結果を正確に分析して,工学的に考察できる。機械工学,応用物理に関する実験,解析を実行し,結果を分析して,考察できる。機械工学,応用物理に関する実験,解析を実行できず,結果を分析して,考察できない。
評価項目2実験内容を分かりやすく報告書にまとめることができる。実験内容を報告書にまとめることができる。実験内容を報告書にまとめることができない。
評価項目3技術者に必要な責任感と倫理観を実験と関連づけて説明できる。技術者に必要な責任感と倫理観を説明できる。技術者に必要な責任感と倫理観を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学(材料力学,材料工学,加工学,流体工学),応用物理の各分野において,実験・解析を行う。
授業の進め方・方法:
半期(12週)で○○を行い、残り半期は1 班7 人程度の少人数構成で3 班に分かれ,1 年間を通じて下記24 テーマの実験を行う。実験は指導書に従って主体的に実施し,実験結果を整理して論理的に考察する。実験レポートは所定の書き方に従い,決められた
期日までに提出する。各実験テーマの始めにシラバスを用いたガイダンスを行う。
注意点:
この科目は指定科目です。この科目の単位修得が進級要件となりますので,必ず修得して下さい。
評価方法については,別紙の「機械工学実験I・II 評価方法(学生用)」も参照すること。
1回の実験は,2コマで実施し,年間24週間で行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.ガイダンス(木村)
実験概要,レポートの書き方,安全教育
実験概要およびレポートの書き方が理解できる。
2週 1.材料力学(前田) 金属および樹脂の引張試験の方法について,JIS規格より調査できる。
3週 金属および樹脂の引張試験を実施できる。
4週 金属および樹脂の引張試験結果について考察できる。
5週 シャルピー衝撃試験についてJISを調査し,実施,考察できる。
6週 2.材料工学(木村) 炭素鋼の標準組織の観察と硬さ測定を実施し, 平衡状態図と組織, 硬さの関係について考察できる。
7週 炭素鋼の熱処理組織の観察と硬さ測定を実施し, CCT線図と熱処理, 組織, 硬さの関係について考察できる。
8週 予備日
2ndQ
9週 3.流体工学(上代) マノメータを用いた管内流の圧力損失測定の原理を理解し,説明できる。
10週 ピトー管を用いた一様流の流速測定の原理を理解し,説明できる。
11週 4.加工学(吉永)
(1)旋盤における表面粗さ
旋盤における表面粗さが測定でき,それについて考察ができる。
12週 (2)旋盤における切削力 旋盤における切削力が測定でき,それについて考察ができる。
13週 (3)ワイヤーカットによる加工実験 放電加工の原理が説明でき,簡単なワイヤーカットのプログラムが作成できる。
14週 5.応用物理(吉永)          力のつりあい,摩擦,滑車,バネの自由振動 力のつりあい,バネの自由振動を理解し,説明できる。
15週 予備日
16週
後期
3rdQ
1週 総合.プログラミング実習(高谷)
プログラミング実習の概要・環境構築
プログラミング実習の概要を理解し、プログラムを実行環境「Processing」を準備・構築することができる。
2週 CLIとGUIプログラミング CLIプログラムとGUIプログラミングの違いを理解し、それぞれの手法で文字や図の描画ができる。
3週 変数を使った計算処理 簡単な変数の使い方と、ローカル変数とグローバル変数の違いを活用してプログラムを書ける。
4週 関数定義を使った構造化プログラム 簡単な関数の使い方と、関数定義の方法を理解し、これを活用したプログラムを書ける。
5週 条件分岐、繰り返しを使った構造化プログラム 条件分岐文や繰り返し文の使い方を理解し、これらを活用したプログラムを書ける。
6週 配列を使ったプログラミング 配列の使い方を理解し、これまでの条件分岐・繰り返し・関数と組み合わせ活用したプログラムを書ける。
7週 予備日
8週 総合.プログラミング実習(高谷)
物理系のシミュレーション
物理法則に従う現象のシミュレーションをオイラー法などで計算するプログラムを書ける。
4thQ
9週 入力の処理 Processingでキーボードやマウス入力を受け取る方法を理解し、これを利用したプログラムを書ける。
10週 作品製作1 グループに分かれて、物理シミュレーションを利用した作品 (ツール等) を作成する。作品を紹介するスライドを作成する。
11週 作品製作2 グループに分かれて、物理シミュレーションを利用した作品 (ツール等) を作成する。作品を紹介するスライドを作成する。
12週 作品製作3 グループに分かれて、物理シミュレーションを利用した作品 (ツール等) を作成する。作品を紹介するスライドを作成する。
13週 作品発表会 グループに分かれて作品を完成させて、作品についてわかりやすく発表できる。
14週 予備日
15週 予備日
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4前2,前3,前4
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4前6,前7
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。4前5
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3前6,前7,前11,前12,前13,前14
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3前6,前7,前11,前12,前13,前14,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000