到達目標
1. 熱移動の基本形態(熱伝導,熱伝達,熱放射)を説明でき,それぞれの形態における基礎的な伝熱計算ができる。
2. 熱機器の基本的な伝熱計算ができ,熱移動の量や速さなどを考察することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標1 | 熱移動の基本形態(熱伝導,熱伝達,熱放射)を具体的な例を挙げてわかりやすく説明でき,それぞれの形態における応用的な伝熱計算ができる。 | 熱移動の基本形態(熱伝導,熱伝達,熱放射)を説明でき,それぞれの形態における基礎的な伝熱計算ができる。 | 熱移動の基本形態(熱伝導,熱伝達,熱放射)を説明できない。もしくは,それぞれの形態における基礎的な伝熱計算ができない。 |
到達目標2 | 熱移動の基本形態の立場から熱移動の量や速度の大きさなどを計算し,熱機器の設計において必要な量を求めることができる。 | 熱移動の基本形態の立場から熱移動の量や速度の大きさなどを計算し,熱機器の基本的な計算をすることができる。 | 熱移動の基本形態の立場から熱移動の量や速度の大きさなどを計算できない。もしくは熱機器の基本的な計算をすることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
熱力学の知識を土台として,熱移動の基本形態の立場から熱移動の量や速度の大きさなどを求め,実際の熱機器の設計計算に役立てる。
授業の進め方・方法:
毎時間,パワーポイントを用いて基本事項を説明した後,グループワークで理解を深める。また,到達度確認のため,毎時の小テストと試験期ごとの課題レポートを課す。授業時間中のグループワークには態度目標を設定する。
この科目は学修単位のため,授業外学習として授業内容についてのレポート課題を課す。
注意点:
試験期ごとに,定期試験を80%,課題レポートを10%,毎授業の到達度確認テストを10%として評価し,総合成績60%以上を合格とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,伝熱工学概要 |
熱移動の三基本形態を説明できる。
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2週 |
熱伝導に関する基本事項 |
フーリエの法則と熱伝導率について説明できる。 平行平面板の定常熱伝導における熱流束および伝熱量を求めることができる。
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3週 |
定常熱伝導の計算 |
多層平板および多層円管の定常熱伝導における熱流束および伝熱量を求めることができる。
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4週 |
非定常熱伝導の基本式 |
非定常熱伝導における熱伝導方程式を導出できる。 熱拡散率について説明できる。 一次元定常熱伝導の計算ができる。
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5週 |
熱伝達の基本事項と熱通過 |
熱伝達に関する基本事項が説明できる。 多層平板,多層円管の熱通過に関する計算ができる。
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6週 |
熱交換器の伝熱の計算 |
熱交換器の種類を説明できる。 隔板式熱交換器の対数平均温度差と温度効率を計算できる。 隔板式熱交換器で交換される熱量を算出できる。
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7週 |
フィン付き面からの放熱 |
円柱フィンからの放熱量を計算できる。 フィン効率の定義を説明できる。 フィン付き面からの放熱量を計算できる。
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8週 |
これまでの復習 |
これまでの学習内容に関する問題を解くことができる。
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
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10週 |
境界層方程式 |
速度境界層と温度境界層,層流境界層と乱流境界層を説明できる。 非圧縮性定常流の「連続の式」を導出できる。
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11週 |
境界層方程式(つづき) |
非圧縮性定常流の境界層における「運動量の式」を導出できる。 非圧縮性定常流の境界層における「エネルギの式」を導出できる。
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12週 |
無次元量の物理的意味 |
無次元数の物理的意味を説明できる。 対流熱伝達に関する実験式を用いて,伝熱量を計算できる。
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13週 |
熱放射に関する基本事項 |
放射伝熱の概念を説明できる。 熱放射に関する基本法則を用いて放射エネルギ量を計算できる。
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14週 |
二面間の放射伝熱 |
単純な条件における二面間の放射伝熱量を求めることができる。
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15週 |
沸騰と凝縮の熱伝達 |
沸騰と凝縮の熱伝達の基本的な特性を説明できる。
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題レポート | 確認テスト | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 10 | 10 | 100 |
到達目標1 | 40 | 5 | 5 | 50 |
到達目標2 | 40 | 5 | 5 | 50 |