工業力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工業力学Ⅰ
科目番号 221108 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 川村康文・鳥塚潔・山口克彦・細田宏樹 著 「わかりやすい理工系の力学」 (講談社)
担当教員 高谷 秀明

到達目標

力学の基礎理論とその導出過程を理解することにより,物理学的思考能力を身につけるとともに,機械工学への応用能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1物理量,単位,次元などの用語やことがらをよく理解している物理量,単位,次元などの用語やことがらを理解している物理量,単位,次元などの用語やことがらを理解していない
評価項目2質点に働く力と運動の法則をよく理解し,応用問題を解くことができる質点に働く力と運動の法則を理解し,問題を解くことができる質点に働く力と運動の法則を理解が不十分で,問題を解くことができない
評価項目3仕事とエネルギーの意味や法則をよく理解し,応用問題を解くことができる仕事とエネルギーの意味や法則を理解し,問題を解くことができる仕事とエネルギーの意味や法則を理解が不十分で,問題を解くことができない
評価項目4運動量保存の法則をよく理解し,応用問題を解くことができる運動量保存の法則を理解し,問題を解くことができる運動量保存の法則を理解が不十分で,問題を解くことができない
評価項目5振動現象をよく理解し,応用問題を解くことができる振動現象を理解し,問題を解くことができる振動現象を理解が不十分で,問題を解くことができない
評価項目6等速円運動をよく理解し,応用問題を解くことができる等速円運動を理解し,問題を解くことができる等速円運動を理解が不十分で,問題を解くことができない
評価項目7平面運動の極座標表示をよく理解し,応用問題を解くことができる平面運動の極座標表示を理解し,問題を解くことができる平面運動の極座標表示を理解が不十分で,問題を解くことができない
評価項目8見かけの力をよく理解し,応用問題を解くことができる見かけの力を理解し,問題を解くことができる見かけの力を理解が不十分で,問題を解くことができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・物理の基礎について学習する.
・質点にはたらく力と運動について,運動の表し方や法則などについて学習する
・仕事とエネルギーについて,力学的エネルギーやその保存の法則について学習する
・運動量保存の法則について,運動量と力積,衝突について学習する
・振動現象について学習する
・等速円運動について学習する
・平面運動の極座標表示について学習する
・見かけの力について学習する
授業の進め方・方法:
教科書を重視する。基本的には教科書に沿って基礎的事項の解説を行い,演習問題を行うことなどで理解を定着させる。
・評価の内訳は,定期試験結果を80%、レポートの成績を20%とする。
・試験や演習課題では,答の正誤だけでなく,考察の内容を特に重視する。
注意点:
履修要件 特になし
関連科目:物理Ⅱ(2年),工業物理Ⅰ(3年),工業物理Ⅱ(4年),基礎機械力学 (2年)
教材: 教科書:川村康文・鳥塚潔・山口克彦・細田宏樹 著 「わかりやすい理工系の力学」 (講談社)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.物理の基礎
(1)ガイダンス
(2)物理量,次元,単位
物理の基礎の物理量,次元,単位について理解している
2週 2.質点にはたらく力と運動
(1)力の表し方とベクトル
質点にはたらく力と運動の力の表し方とベクトルの演算について理解している
3週 2.質点にはたらく力と運動
(2)運動の表し方
位置,速度,加速度の関係を理解し,微積分により変換できる
4週 2.質点にはたらく力と運動
(3)運動の法則
平面運動と空間運動を理解している
5週 2.質点にはたらく力と運動
(3)運動の法則
速度と加速度ベクトルについて理解している
6週 2.質点にはたらく力と運動
(4)簡単な力と運動
運動の法則を理解している
7週 2.質点にはたらく力と運動
(4)簡単な力と運動
運動方程式を立てることができる
8週 [前期中間試験]
2ndQ
9週 2.質点にはたらく力と運動
(4)簡単な力と運動
摩擦力について理解している
10週 2.質点にはたらく力と運動
(4)簡単な力と運動
放物運動について理解している
11週 2.質点にはたらく力と運動
(4)簡単な力と運動
演習問題について理解している
12週 3.仕事とエネルギー
(2)仕事
仕事の概念について理解している
13週 3.仕事とエネルギー
(2)運動エネルギー・位置エネルギー
運動エネルギー・位置エネルギーについて理解している
14週 3.仕事とエネルギー
(3)力学的エネルギー保存の法則
力学的エネルギー保存の法則について理解している
15週 3.仕事とエネルギー
(3)力学的エネルギー保存の法則
力学的エネルギー保存の法則が成り立たない場合について理解している
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 4.運動量保存の法則
(1)運動量と力積
運動量保存の法則について,運動量と力積の概念を理解している
2週 4.運動量保存の法則
(2)2体系の運動量・重心
2物体からなる系の運動を理解している
3週 4.運動量保存の法則
(3)衝突
衝突現象と反発係数を理解している
4週 4.運動量保存の法則
(4)演習問題
運動量保存の法則や衝突の演習問題を理解している
5週 5.振動
(1)単振動など
単振動の基本的性質を理解している
6週 5.振動
(1)単振動など
単振り子の振動を理解している
7週 5.振動
(1)単振動など
浮力による振動を理解している
8週 後期中間試験
4thQ
9週 演習 演習問題を理解し解ける
10週 6.等速円運動 等速円運動を理解している
11週 6.等速円運動 惑星や人工衛星の運動を理解している
12週 7.平面運動の極座標表示 平面運動の極座標表示と角運動量保存の法則を理解している
13週 8.慣性モーメント 慣性モーメントを理解し,計算できる.
14週 9.見かけの力 慣性力や遠心力を理解している
15週 9.見かけの力 コリオリの力などを理解している
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前1
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前2,前3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前2,前3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前2,前3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4後13
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4前2
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前2,前3
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4前4,前5,後14
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4前4,前5,後15
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4前6,前7,前10,前11
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4前6,前7,前10,前11
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4前6,前7,前10,前11
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4後10,後11,後12
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4後10,後11,後12
仕事の意味を理解し、計算できる。4前12,前13
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4前12,前13
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4前12,前13,前14,前15
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4前12,前13,前14,前15
動力の意味を理解し、計算できる。1前12
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前9
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4後1,後2,後3,後4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4後13
振動の種類および調和振動を説明できる。2後5,後6,後7
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2後5,後6,後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
物理の基礎の理解2000103
質点に働く力と運動の理解1800012030
仕事とエネルギーの理解120008020
運動量保存の法則の理解100007017
振動現象の理解60004010
等速円運動の理解4000307
平面運動の極座標表示の理解4000206
見かけの力の理解4000307