振動工学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 振動工学
科目番号 221113 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 振動工学入門[改訂版](山田伸志監修 パワー社刊)
担当教員 高谷 秀明

到達目標

1.振動工学において,質量,力,運動方程式,バネ定数,SI単位などを理解している
2.1自由度系の自由振動を理解し,その計算ができる
3.1自由度系の強制振動を理解し,その計算ができる
4.1自由度系の過渡振動を理解し,簡単な計算ができる
5.2自由度系の自由振動を理解し,その計算ができる
6.2自由度系の強制振動を理解し,その計算ができる
7.多自由度振動を理解し,その計算ができる
8.弦および棒の振動を理解し,その計算ができる
9.はりの曲げ振動を理解し,その計算ができる
10.回転軸の危険速度や振動対策と振動測定を理解し,その計算ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1振動工学において,質量,力,運動方程式,バネ定数,SI単位などをよく理解し,説明できる振動工学において,質量,力,運動方程式,バネ定数,SI単位などを理解している振動工学において,質量,力,運動方程式,バネ定数,SI単位などを理解が不十分
評価項目21自由度系の自由振動をよく理解して説明でき,その応用の計算ができる1自由度系の自由振動を理解し,その計算ができる1自由度系の自由振動の理解が不足し,その計算力が不十分
評価項目31自由度系の強制振動をよく理解して説明でき,その応用の計算ができる1自由度系の強制振動を理解し,その計算ができる1自由度系の強制振動の理解が不足し,その計算力が不十分
評価項目41自由度系の過渡振動をよく理解して説明でき,その応用の計算ができる1自由度系の過渡振動を理解し,簡単な計算ができる1自由度系の過渡振動の理解が不足し,その計算力が不十分
評価項目52自由度系の自由振動をよく理解して説明でき,その応用の計算ができる2自由度系の自由振動を理解し,その計算ができる2自由度系の自由振動の理解が不足し,その計算力が不十分
評価項目62自由度系の強制振動をよく理解して説明でき,その応用の計算ができる2自由度系の強制振動を理解し,その計算ができる2自由度系の強制振動の理解が不足し,その計算力が不十分
評価項目7多自由度振動をよく理解して説明でき,その応用の計算ができる多自由度振動を理解し,その計算ができる多自由度振動の理解が不足し,その計算力が不十分
評価項目8弦および棒の振動をよく理解して説明でき,その応用の計算ができる弦および棒の振動を理解し,その計算ができる弦および棒の振動の理解が不足し,その計算力が不十分

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
教科書に沿って授業を進める。基礎的事項の解説をした後,練習問題を解き理解を定着させる
主として,バネ質点系及び連続体の自由振動,強制振動の概念と基礎的事項を理解し,それらに関連する計算能力と応用能力を養う。
授業の進め方・方法:
評価方法 定期試験を80%,演習レポートへの取り組みを20%として評価する。
学習項目ごとの全体評価への重みは,1と2(1),2(2)~4,5~7,8~11について,それぞれ25%とする。
注意点:
履修要件 特になし
関連科目 微分積分(2年)→ 工業物理Ⅰ(3年)→ 工業物理Ⅱ(4年)→ 振動工学 → 振動工学特論(AS1)
教  材 教科書:振動工学入門[改訂版](山田伸志監修 パワー社刊)
プリント

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,振動工学の基礎・事例など 基礎となる力学を理解している
2週 1自由度系の振動,運動方程式の解法 1自由度振動系のモデルと運動方程式を理解している
3週 1自由度系の振動,ねじり振動系,変速を含む振動系 各種の1自由度振動系を理解している
4週 1自由度系の振動,エネルギー法による解法,実際の振動数推定法 エネルギー法を理解している
5週 1自由度減衰振動,運動方程式,過減衰 1自由度減衰振動系のモデルと運動方程式を理解している
6週 1自由度減衰振動,臨界減衰,不足減衰,ダンパの効果,実波形の解析 1自由度減衰振動系の実振動を理解している
7週 実波形解析(演習),演習問題 実波形による振動解析法を理解している
8週 1自由度系の強制振動の概要,(1)力による強制振動 1自由度系の強制振動の概要と力による強制振動を理解している
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験結果解答,総合復習 1自由度系の理解を深める
11週 1自由度系の強制振動,(2)変位による強制振動 1自由度系の強制振動の変位による強制振動を理解している
12週 1自由度系の強制振動,振動の伝達,振動測定の原理,実際の強制力, 振動伝達,振動測定の原理,実際の強制力を理解している
13週 1自由度過渡振動,1自由度過渡振動(ステップ,インパルス) 1自由度過渡振動の概要とステップ,インパルスの応答を理解している
14週 1自由度過渡振動,(正弦,半波正弦) 1自由度過渡振動の正弦,半波正弦応答を理解している
15週 1自由度強制・過渡振動,演習問題 1自由度強制・過渡振動について演習問題を通じて理解を深める
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 2自由度系の振動,(運動方程式,並進系) 2自由度振動系の概要と運動方程式を理解している
2週 2自由度系の振動,振動波形,ねじり, 2自由度振動系の振動波形,ねじり振動を理解している
3週 2自由度系の振動,歯車を含むねじり,自動車のサスペンション 2自由度振動系の歯車を含むねじり,自動車サスペンションの事例を理解している
4週 2自由度強制振動,(運動方程式,動吸振器) 2自由度強制振動の概要と運動方程式と動吸振器を理解している
5週 2自由度強制振動,変位による強制振動,不釣り合いによる振動.演習問題(1)(2) 変位による強制振動や不釣り合いによる振動を理解している
6週 多自由度振動 多自由度振動の概要を理解している
7週 演習
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験結果解答,弦および棒の振動(運動方程式、波動解) 弦および棒の振動の概要と運動方程式を理解している
10週 弦および棒の振動,定常解 弦および棒の振動の定常解を理解している
11週 弦および棒の振動,棒の振動 棒の振動を理解している
12週 はりの曲げ振動,境界条件,自由曲げ振動[単純支持,片持ち] はりの曲げ振動と境界条件を理解している
13週 弦・棒・はりの振動(演習) 弦・棒・はりの振動を理解している
14週 回転軸の危険速度 回転軸の危険速度を理解している
15週 振動対策,振動測定 振動対策や振動測定の方法を理解している
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前13
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前1
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前1
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前1
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4前1
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4前1
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4前1
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前1
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4前1
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4前1
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4前1
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4前1
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4前1
仕事の意味を理解し、計算できる。4前1
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4前1
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4前1
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前1
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4前1
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4後9,後10
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4後12
振動の種類および調和振動を説明できる。4前2,前3,前4,後15
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前2,前3,前4,前15,後1,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前5,前6,前7,前8,前15,後2,後4
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前5,前6,前7,前8,前11,前13,前14,前15,後3,後4,後5,後13
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前5,前6,前7,前8,前12,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
評価項目13000104
評価項目2170004021
評価項目3110003014
評価項目490002011
評価項目590002011
評価項目66000107
評価項目75000106
評価項目880003011
評価項目96000107
評価項目106000208