機械要素設計Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械要素設計Ⅱ
科目番号 221116 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 林則行 他 「機械設計法」 森北出版(株)
担当教員 徳田 太郎

到達目標

1.機械設計に必要な規格を理解し,適用できる。
2.キー,軸,軸継手,軸受に関する設計計算ができる。
3.歯車,伝導機構,ばねの設計計算ができる。
4.機械設計と技術者倫理の関係について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.機械設計に必要な規格を理解し,適用できる。標準数などの規格を機械設計に適切に適用できる。標準数などの規格を機械設計に適用できる。標準数などの規格を機械設計に適用できない。
2.キー,軸,軸継手,軸受に関する設計計算ができる。キー,軸,軸継手,軸受の強度設計ができ,適切な寸法を決定できる。キー,軸,軸継手,軸受の強度設計ができ,寸法を決定できる。キー,軸,軸継手,軸受の強度設計ができ,寸法を決定できない。
3.歯車,伝導機構,ばねの設計計算ができる。歯車,ベルト,チェーン,ばねの強度設計ができ,適切な寸法を決定できる。歯車,ベルト,チェーン,ばねの強度設計ができ,寸法を決定できる。歯車,ベルト,チェーン,ばねの強度設計ができ,寸法を決定できない。
4.機械設計と技術者倫理の関係について理解できる。機械設計する上で,技術者が考慮すべき倫理事項について説明できる。機械設計する上で,技術者が考慮すべき基本的な倫理事項について説明できる。機械設計する上で,技術者が考慮すべき基本的な倫理事項について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械材料,機械工作法,材料力学,工業力学,機械力学などの基礎知識を活用し,機械要素を設計できる。また,使用目的に応じて材料を選定し,機械要素の寸法を理論と実際の両面から決定できる。
授業の進め方・方法:
設計理論を解説した後,具体的な部品の設計課題を各自が解く。理論通りの設計が最適な設計ではないので,その点について詳しく解説する。また,1 回目の授業時にガイダンスとして,シラバスを用いて,学習項目や評価方法を説明する。
注意点:
毎時間,関数電卓を必ず持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.機械要素設計の概論1 単位,規格,標準数について理解できる。
2週 1.機械要素設計の概論2 疲労について説明し,設計計算できる。
3週 2.締結要素
キー,コッタ,ピン
キー,コッタ,ピンの強度計算ができる。
4週 3.軸
(1)軸の設計1
軸の曲げ,せん断に関する強度計算ができる。
5週 3.軸
(1)軸の設計2
軸のねじりに関する強度計算ができる。
6週 3.軸
(2)軸継手1
軸継手の種類とその概要を説明できる。
7週 3.軸
(2)軸継手2
軸継手の強度計算ができる。
8週 3.軸
(3)クラッチ
クラッチの種類を説明でき、その強度計算ができる。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 4.軸受
(1)概要1
軸受の種類とその概要について説明できる。
11週 4.軸受
(1)概要2
軸受材料と給油方法について説明できる。
12週 4.軸受
(2)ころがり軸受の設計1
ころがり軸受にかかる力を計算することできる。
13週 4.軸受
(2)ころがり軸受の設計
ころがり軸受の寿命計算ができる。
14週 4.軸受
(3)すべり軸受の設計1
すべり軸受にかかる力を計算できる。
15週 4.軸受
(3)すべり軸受の設計2
すべり軸受の寿命計算ができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 5.歯車
(1)歯車の理論1
歯車の概要と種類について説明できる。
2週 5.歯車
(1)歯車の理論2
歯車の各部の名称と歯形について説明できる。
3週 5.歯車
(1)歯車の理論3
標準歯車と転位歯車の特徴について説明できる。
4週 5.歯車
(2)歯車の設計1
歯車に働く力を計算することができる。
5週 5.歯車
(2)歯車の設計2
歯車の強度計算ができる。
6週 5.歯車
(2)歯車の設計3
各種歯車の強度計算ができる。
7週 6.巻掛け伝動装置
(1)概要
巻掛け伝動装置の概要を説明することができる。
8週 6.巻掛け伝動装置
(2)ベルトの設計1
ベルトの設計理論を説明できる。
4thQ
9週 6.巻掛け伝動装置
(2)ベルトの設計2
ベルトに働く力と伝達動力を計算できる。
10週 6.巻掛け伝動装置
(3)チェーンの設計
チェーンの設計理論を説明できる。
11週 6.巻掛け伝動装置
(3)チェーンの設計
ベルトに働く力と伝達動力を計算できる。
12週 7.ばね
(1)概要
ばねの種類や規格とその特徴を説明できる。
13週 7.ばね
(1)ばねの応力
ばねに働く応力を計算できる。
14週 7.ばね
(1)ばねの設計
ばねの強度計算ができる。
15週 8.機械設計と技術者倫理 グループディスカッションで自分の意見を言える。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計軸の種類と用途を理解し、適用できる。4前4
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4前5,前6,前7,前8
キーの強度を計算できる。4前3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4前4,前6,前7,前8
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4前10,前11,前14,前15
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4前10,前11,前12,前13
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4後1,後2,後3
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4後3
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4後3
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4後4,後5,後6
歯車列の速度伝達比を計算できる。4後4,後5,後6
材料疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。4前2
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。4前2
計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前1,前2
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4前1,前2
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4前1,前2
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前1

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
1.機械設計に必要な規格を理解し,適用できる。20525
2.キー,軸,軸継手,軸受に関する設計計算ができる。20525
3.歯車,伝導機構,ばねの設計計算ができる。20525
4.機械設計と技術者倫理の関係について理解できる。20525