コンピュータ工学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 コンピュータ工学
科目番号 242156 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:半谷・見山・長谷川,コンピュータ概論,コロナ社(ISBN: 978-4-339-02428-9),およびプリント
担当教員 藤岡 玄紘

到達目標

1.コンピュータ(PC)の構成,数や文字の表現方法が説明でき,2進数,8進数および16進数の計算ができる。
2.基本的論理回路の説明ができ,加算器などの簡単な組合せ論理回路や順序回路の解析,設計ができる。
3.集積回路(IC)の特徴や,基本的な演算回路(レジスタ,カウンタ等)について説明ができる。
4.ディスク装置の記憶容量の計算ができ,オペレーティングシステム(OS)の基礎的な役割やネットワークの概要が説明できる。



ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータ(PC)の構成,数や文字の表現方法が説明でき,2進数,8進数および16進数の計算ができる。コンピュータ(PC)の構成,数や文字の表現方法が説明でき,2進数,8進数および16進数の基礎的な計算ができる。 コンピュータ(PC)の構成,数や文字の表現方法,2進数や16進数を用いた計算方法が説明できない。
評価項目2基本的論理回路の説明ができ,加算器などの組合せ論理回路や順序回路の解析,設計ができる。基本的論理回路の説明ができ,加算器などの簡単な組合せ論理回路や順序回路の解析,設計ができる。 基本的論理回路を用いた組合せ論理回路や順序回路について,説明できない。
評価項目3集積回路(IC)の特徴や,基本的な演算回路(レジスタ,カウンタ等)の説明,設計ができる。集積回路(IC)の特徴や,基本的な演算回路(レジスタ,カウンタ等)について説明ができる。 集積回路(IC)の特徴や,基本的な演算回路について説明できない。
評価項目4ディスク装置の記憶容量の計算ができ,オペレーティングシステム(OS)の役割やネットワークの概要や応用について説明できる。ディスク装置の記憶容量の計算ができ,オペレーティングシステム(OS)の基礎的な役割やネットワークの概要が説明できる。 ディスク装置の記憶容量の計算法や,オペレーティングシステム(OS)の基礎的な役割やネットワークの概要が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンピュータを構成する各装置の仕組み(ハード)を学び,コンピュータを実際的な機器(道具)の一つとして理解するとともに,それらを動作させる基本的な情報の取扱い方法を身につける。
※実務との関係
この科目は企業で油圧ポンプの機構設計と制御系設計を担当していた教員が, その実務経験を活かし,コンピュータの仕組み,およびコンピュータを用いた信号処理の基礎について,講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義は主に教科書を用いて進めるが,情報処理技術者試験等にも関連していることに配慮し,プリントや実物を用いて解説する。一部の最新の情報については,トピックス的に紹介する。また,本講は即物的科目と考えられ,実物に触れたり演習問題等の具体例を通してコンピュータの仕組みを学ぶ。
注意点:
試験期ごとに,定期試験を80%,小テストを10%,課題レポートを10%として評価し,総合成績60%以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス,コンピュータ(PC)の歴史と基盤技術,PCの5大装置 コンピュータ(PC)の基本構成要素(5大装置)と基盤技術が説明できる。
2週 2進数,8進数,16進数の計算(1)と,丸目誤差,負数と補数(1),符号絶対値法 2進数を理解し,整数,小数,丸め誤差,2進数~16進数の計算ができる。
3週 2進数,8進数,16進数の計算(2)と,負数と補数(2),浮動小数点数,2進数の算術演算(加算,減算,乗算,除算) 負数について理解し,符号絶対値法と補数を説明できる。2進数の算術演算ができる。
4週 データの符号化,文字,コード,ブール代数,基本的論理回路,ドモルガンの公式 データの符号化,ブール代数と基本的論理回路を理解し,論理関数の展開やドモルガンの公式が使える。
5週 基本論理回路のシンボル(1),AND,OR,NOT,NAND,NOR回路とその例 基本論理回路のシンボルを知り,AND,OR回路等を用いた論理回路図が描くことができる。
6週 基本論理回路のシンボル(2),EXOR,XNOR等,論理の応用公式(1),カルノー図による論理関数の簡略化(1) EXOR等を理解し,カルノー図を用いて,全加算器と半加算器の論理回路図を描くことができる。
7週 論理の応用公式(2),カルノー図による論理関数の簡略化(2) 論理の応用公式が理解ができる。例である命題を論理式化し,簡単化した論理式の論理回路図が描ける。
8週 後期中間試験 2進数,8進数,16進数の各種計算,論理回路と論理回路図作成,カルノー図の利用の確認。
4thQ
9週 集積回路(IC),組合せ回路,エンコーダとデコーダ,マルチプレクサとデマルチプレクサ 集積回路(IC)の各種分類,真理値表と機能表が説明できる。レジスタとカウンタの機能が説明できる。
10週 比較器(コンパレータ)とデコーダ(7セグメント),1ビットの比較器,2ビットの比較器の例 デコーダ,比較器(コンパレータ)の機能が説明でき,比較器について簡単な設計ができる。。
11週 順序回路の概要,フリップフロップ回路(1)(FF回路1),RS-FFとJK-FFについて フリップフロップ回路(RS-FFとJK-FF)を用いた順序回路の機能や役割が説明できる。
12週 フリップフロップ回路(2)(FF回路2),D-FFとT-FFとその応用 フリップフロップ回路(D-FFとT-FF)を用いた順序回路の機能や役割が説明できる。
13週 レジスタとカウンタ,基本記憶素子(BMC)に基づく記憶装置 レジスタとカウンタの機能や,基本記憶素子(BMC)の機能が説明できる。
14週 記憶システムの分類と階層化,メモリの分類,磁気ディスク(HD)の容量とアクセス時間の計算(1) 記憶システムの分類と記憶システムの階層化が説明できる。磁気ディスク装置(HD)の記憶容量が計算できる。
15週 磁気ディスク(HD)の容量とアクセス時間の計算(2),オペレーティングシステム(OS)とネットワーク 磁気ディスク装置(HD)のアクセス時間が計算でき,オペレーティングシステム(OS)の機能が説明できる。
16週 後期期末試験 組合せ回路と順序回路,磁気ディスク(HD)の各種計算,オペレーティングシステム(OS)の理解度の確認。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。4後2
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。4後2
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。4後3
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。4後6
条件判断プログラムを作成できる。4後9
繰り返し処理プログラムを作成できる。4後9

評価割合

試験レポート小テスト合計
総合評価割合801010100
到達目標1203225
到達目標2202325
到達目標3203225
到達目標4202325