電気情報基礎Ⅰ(情報)

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気情報基礎Ⅰ(情報)
科目番号 191207 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:最新社会と情報  ISBN:978-4-407-20227-4 補助教材:最新社会と情報学習ノート ISBN:978-4-407-32861-5
担当教員 村上 幸一

到達目標

情報テキスト(最新社会と情報)の各単元の内容について意味を理解し,説明することができること.また,各種ソフトウェアを操作し,問題解決や情報を発信を行うことができること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1章 情報社会と私たち情報や知識についての意味を理解し,説明することができる.情報や知識についての意味を理解している.情報や知識についての意味を理解していない.
2章 情報機器とディジタル表現情報機器の種類と特徴,ディジタル表現について理解し,説明することができる.特徴,ディジタル表現について理解している.特徴,ディジタル表現について理解していない.
3章 表現と伝達表現の工夫について知っており,表計算ソフト,プレゼンテーションソフトの標準的な機能を使うことができる.表現の工夫について知っており,表計算ソフト,プレゼンテーションソフトの機能を一部使うことができる.表現の工夫について知らない.表計算ソフト,プレゼンテーションソフトを使うことができない.
4章 コミュニケーションとネットワークコミュニケーション,ネットワークの知識を持ち,説明することができる.コミュニケーション,ネットワークについて知っている.コミュニケーション,ネットワークについて知らない.
5章 情報社会と問題解決問題解決,情報発信を行うことができる.問題解決,情報発信を一部行うことができる.問題解決,情報発信を一部行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報を扱う上での倫理観、および情報を主体的に活用しようとする態度を育てる。コンピュータや情報通信ネットワークの活用を通して、情報を適切に収集・処理発信するための基礎的な知識と技能を習得させる。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って授業を進めていくことに加え、適宜、実習を行う。
注意点:
オフィスアワーは授業中に別途指示するが、メールでも質問を受け付ける。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
1章 情報社会とわたしたち
 1節 情報社会
  1 情報社会と情報
  2 情報化の光と影
情報や知識についての意味を理解する.
情報のディジタル化によるコミュニケーションの変化を理解する.
情報化が人類に利益と幸福をもらたしていることについて理解する.
情報化の「影」について,身近な事例で理解する.
2週  2節 情報とメディア
  1 情報の特徴
  2 メディアの特徴
情報の残存性,複製性,伝播性など情報社会における情報の特徴について理解する.
情報とメディアの関係,メディアの分類を理解する.
各表現メディアの特性について理解する.
マスメディアやインターネット等,情報メディアの特性を理解する.
記録メディア,通信メディアなど伝達メディアの特性を理解する.
3週   2 メディアの特徴
  3 メディアリテラシー
情報の信憑性,信頼性について理解する.
メディアリテラシーの意味を理解する.
CMなどメディアから受け取る情報を分析して発信者の意図を理解する.
情報伝達における適切なメディアの選択について理解する.
4週   3 メディアリテラシー
5週  3節 情報モラルと社会のルール
  1 個人に関する情報の管理と保護
 
個人情報の意味と個人情報保護法について理解する.
個人情報の漏洩の実態,防止対策について学ぶ.
6週   2 情報を扱う責任とモラル メールやSNSを利用する際のモラルとマナーについて学ぶ.
有害サイト,チェーンメール等,特に携帯電話利用の注意点を理解する.
7週   3 知的創作活動による知識の創出と社会での活用 知的財産権の構成について理解する.
産業財産権の種類と内容について事例を通じて理解する.
著作権の構成と各権利の内容,及び例外規定について理解する.
著作権の構成と各権利の内容,及び例外規定について理解する.
著作権の侵害事例について理解し,著作権法を守る態度を身に付ける.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験返却
2章 情報機器とディジタル表現
 1節 情報機器 
情報機器の種類と特徴,インターフェースについて学ぶ.
ディジタルカメラの原理や画像・映像の処理について学ぶ.
10週   2節 ディジタル表現
  1 アナログとディジタル
  2 2進数と情報量
アナログとディジタルの意味について理解する.
ディジタル化のメリットについて理解する.
情報を2進数で表現することについて理解する.
情報量の概念と単位について理解する.
11週   3 数値・文字の表現
  4 音声の表現
2進数・10進数・16進数の相互変換ができるようにする.
文字のディジタル表現について理解する.
音声の標本化,量子化,符号化について理解する.
周波数,周期の関係や,標本化定理について理解する.
12週   5 画像の表現
  6 情報のデータ量
ディジタルでのカラー表現の原理について学ぶ.
画像のディジタル化の仕組みと,解像度と階調と画質の関係を理解する.
図形のディジタル表現について理解する.
動画と立体のディジタル表現について学ぶ.
音声のデータ量を求めることができるようにする.
静止画・動画のデータ量を求めることができるようにする.
13週 3章 表現と伝達
 1節 表現の工夫
  1 わかりやすい情報伝達
  2 見やすくわかりやすい文書の作成
情報伝達する際の留意点について学ぶ.
チラシや案内状の作成を通じて分かりやすい情報伝達について学ぶ.
企画書の作成を通じて,文字・表・図形・画像などを工夫して利用する.
14週  2節 表計算送付との利用
  1 データの入力
  2 データの抽出
表計算ソフトへのデータ入力について実習で学ぶ.
相対参照と絶対参照の使い分けについて実習で学ぶ.
表計算ソフトを利用してデータの並べ替えができるようにする.
表計算ソフトを利用してデータの抽出ができるようにする.
15週   3 関数と引数
  3 グラフの作成
表計算ソフトの関数の利用について理解する.
SUM,IFなどの関数を利用してデータの統計や,条件のある計算を実習で習得する.
各種のグラフとその特徴について学ぶ.
表計算ソフトを使ってグラフを作成する.
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週  3節 プレゼンテーション
  1 プレゼンテーションとは
プレゼンテーション実施の流れについて学ぶ.
プレゼンテーションのリハーサルや実施上の留意点について理解する.
プレゼンテーションの評価方法について学ぶ.
2週   2 多様な表現メディアの利用 静止画と動画の利用効果について実習を通じて学ぶ.
画像と音声の利用効果について実習を通じて学ぶ.
3週 4章 コミュニケーションとネットワーク
 1節 コミュニケーション
  1 発達の歴史
  2 さまざまなコミュニケーショ 
技術の進歩によるメディアの発達の歴史について理解する.
メディアの変遷によるメリット・デメリットについて理解する.
発信者と受信者の人数・位置関係によるコミュニケーションの分類について理解する.
同期・非同期によるコミュニケーションの分類について理解する.
4週   3 ネットワークのコミュニケーション 電子メールやメッセンジャーアプリなどを利用したコミュニケーションと留意点について学ぶ.
5週 2節 ネットワーク
  1 ネットワークの特性
  2 インターネットの仕組み  
回線交換方式とパケット交換方式の違いについて理解する.
パケット交換方式の長所と短所について理解する.
コミュニケーションを行う時のプロトコルについて学ぶ.
TCP/IPについて理解する.
クライアントサーバシステムについて学ぶ.
IPアドレスやドメインについて学び,実習でIPアドレスを確かめる.
6週   3 インターネットのサービス WWWについて学び,ブラウザでWebページを表示する仕組みについて理解する.
電子メールの仕組みについて学ぶ.
地図情報,動画配信サービス等のインターネットサービスについて学ぶ.
7週   4 転送速度のデータ圧縮  転送速度とデータ量の基本的な計算ができるようにする.
情報を正確かつ効率的に転送する工夫について理解する.
ディジタル情報の圧縮について理解する.
8週  後期中間試験
4thQ
9週 5章 情報社会と問題解決
 1節 情報システムと人間
  1 社会における情報システム
  2 人に優しい情報システム
座席予約,POSなど身近な情報システムの仕組みと働きについて学ぶ.
行政や企業の情報システムについて学ぶ.
クラウドコンピューティングの概要を知る.
ユーザインターフェースの工夫やアクセシビリティについて事例で学ぶ.
情報の受け手のことを考えた情報表現やユーザビリティの工夫について考える.
10週
試験返却
 3 情報社会の課題
 2節 問題解決
  1 問題解決の手順
サイバー犯罪の種類と具体例を理解し,受信者のリスクや対策について考える.
ディジタルデバイドなど情報社会の課題について考える.

問題解決の過程を理解する.
問題解決のための手段の選択について考える.
11週   2 問題解決の手法 ブレーンストーミング,KJ法などアイデアの収集と分類について学ぶ.
データの統計処理とグラフ化,およびグラフを利用した分析について学ぶ.
12週   3 アンケートの利用
  4 問題解決の実践
アンケートの回答方法について学ぶ.
テキストマイニングなどテキストデータの分析方法について理解する.
13週   4 問題解決の実践 実際に問題解決を行うことによって,問題の明確化,情報の収集・整理・分析の美術を上達させる.
問題解決の結果をWebページ等を利用して公開する.
14週  3節 情報発信
  1 Webサイトの制作
Webサイト制作の流れについて理解する.
Webサイト制作実習を通じて,文字,画像の表示やリンクの設定を学ぶ.
15週   2 Webサイトの評価と改善 Webサイトの評価方法について学ぶ.
CSSの利用や意義について学ぶ.
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習学習ノート合計
総合評価割合603010100
1章 情報社会と私たち126220
2章 情報機器とディジタル表現126220
3章 表現と伝達126220
4章 コミュニケーションとネットワーク126220
5章 情報社会と問題解決126220