国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 211003 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:改訂版現代文B 数研出版 坪内稔典他編 ISBN978-4-410-85122-3 問題集:改訂版現代文B準拠ワーク 数研出版教科書:新編古典B言葉の世界 教育出版 影山輝國他編 ISBN978-4-316-20249-5漢字:級別漢字学習4級~2級 東京法令出版 赤羽靖他 ISBN978-4-8090-7508表現:改訂版基礎からの国語表現の実践2訂版 京都書房 樺島忠夫・佐竹秀雄共著ISBN978-4-7637-4104-2図説:新総合図説国語〈新訂版〉 東京書籍 池内輝雄他 ISBN978-4-487-36125-0辞書:電子辞書等(国語辞典 古語辞典 漢和辞典)     
担当教員 野口 尚志,檜垣 太郎

到達目標

1.現代文や古典の読解を通し、多様な物の見方や考え方を知り、論理的思考の幅を広げる。
2.正しい日本語で論理的に表現する基礎を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1 現代文や古典の読解を通し、多様な物の見方や考え方を知り、論理的思考の幅を広げる。文章読解、作品鑑賞を通し、多様な物の見方や考え方を知り、自己の思考に活かすことができる。現代文や古典の読解を通して、多様な物の見方や考え方を知り、整理してまとめることができる。現代文や古典の読解が十分にできず、記述内容をまとめきることができない。
評価項目2 正しい日本語で論理的に表現する基礎を習得する。正しい日本語で論理的に表現する基礎的事項を習得し、実践することができる。正しい日本語で論理的に表現するための基礎的事項を理解することができ、その実践意欲を持つ。正しい日本語で表現するための基礎的事項を理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
講義形式を基本とする。予習・復習に努めてほしい。
授業の進め方・方法:
小グループでの意見交換の機会を持つ。絶えず自分の意見を持てるよう努力するとともに、他者の意見にも耳を傾けてほしい。
また、意見を書いたり発表したりしてもらうこともある。読解した文章や作品中の根拠となる表現に即し、論理的に意見をまとめるよう意識されたい。
事前に予告して漢字小テストを行う。読書体験披露の機会を持つ。
注意点:
特になし。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ○全体ガイダンス
○国語表現の実践(1) 題材・構成
○現代文 評論(1) 国境を越える言葉(長田弘)
○伝える内容の吟味、分かりやすい表現のための段落構成を意識する。
○論理的文章を読み、論理構成を把握する。
2週 ○現代文 評論(1) 国境を越える言葉(長田弘) ○論理的文章を読み、論理構成や展開の把握を深める。「概念の共有」について理解する。
3週 ○国語表現の実践(2) 論旨・伝達力
○現代文 評論(1) 国境を越える言葉(長田弘)
○論旨を的確に伝えることを意識する。
○「概念の共有」について本文をもとに考え、自分の言葉で説明する。
4週 ○現代文 詩 永訣の朝(宮澤賢治) ○「詩」について理解を深め、情景や作者の心情を理解しつつ朗読できる。宮澤賢治の日本文学史における位置を理解する。
5週 ○現代文 詩 永訣の朝(宮澤賢治) ○情景や心情を理解し、人間についての考えを深め、広げることができる。また、作品の表現の特色・効果に着目し説明できる。
6週 ○古文(1) 更級日記  ○更級日記「『源氏』の五十余巻」を読む。日記と物語との日本文学史における位置を理解し、それぞれに関心を持つことができる。
7週 ○古文(2) 源氏物語  ○源氏物語の文学史的位置づけと梗概を理解し、「光源氏の誕生」を読む。
8週 ○前期中間試験
2ndQ
9週 ○試験返却と解説
○現代文 小説 野火(大岡昇平)
○人物・情景・心情の描写を味わいながら作品を読む。
10週 ○現代文 小説 野火(大岡昇平) ○「一 出発」の部分を中心に、状況・心情の描写を理解して味わい、人間についての考えを深め、広げることができる。
11週 ○現代文 小説 野火(大岡昇平) ○「二 道」の部分を中心に、情景・心情の描写を理解して味わい、人間についての考えを深め、広げることができる。
12週 ○現代文 小説 野火(大岡昇平) ○「三 野火」の部分を中心に、情景・心情の描写を理解して味わい、人間についての考えを深め広げることができる。
13週 ○現代文 小説 野火(大岡昇平) ○人物・情景・心情の描写並びに描写意図などを理解して味わい、「生きる」ことについて考えを深め、意見を持つことができる。
14週 ○古文(2) 源氏物語 ○「光源氏の誕生」の読解に慣れ、「藤壺の宮の入内」を読む。
15週 ○古文(2) 源氏物語
○国語表現の実践(4)読書体験を伝え合う
○「藤壺の宮の入内」の読解に慣れ「若紫との出会い」を読む。
○体験を伝えることの意義を理解する。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 ○試験返却と解説
○国語表現の実践(4)読書体験を伝え合う
  
○伝えるべき内容を吟味すること、相手に分かりやすい表現をするための順序を考えて段落構成を意識することができる。
2週 ○国語表現の実践(4)読書体験を伝え合う ○論旨を明確に意識し、説得力のある説明をする。的確なレジュメを用意し、質問に答える。
3週 ○国語表現の実践(4)読書体験を伝え合う ○論旨を明確に意識し、説得力のある説明をする。的確なレジュメを用意し、質問に答える。
4週 ○現代文 評論(2) 人はなぜ働かなくてはならないのか(小浜逸郎) ○論理的文章を読み、論理構成を把握する。筆者の「問いの立て方」に着目する。
5週 ○現代文 評論(2) 人はなぜ働かなくてはならないのか(小浜逸郎) ○論理的文章を読み、論理構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約することができる。
6週 ○現代文 評論(2) 人はなぜ働かなくてはならないのか(小浜逸郎) ○論理的文章を読み、論理構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、意見を表すことができる。
7週 ○古文(2) 源氏物語 ○「若紫との出会い」を読み、古文読解に慣れる。平安時代の物の見方、生き方を参考に、現代を生きる自己への視点をひろげる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 ○試験返却と解説
○国語表現の実践(5) 手紙文・メール・敬語
○正しい日本語で表現するための基礎的事項を習得する。実用的文章を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。
10週 ○現代文 短歌と俳句 ○短歌と俳句について理解する。与えられた作品を鑑賞し、好きな作品を見つけ、その理由を述べることができる。
11週 ○現代文 短歌と俳句 ○題材を探し、短歌か俳句を、表現を工夫して創作し、それを発表することができる。
12週 ○現代文 評論(3) 「内的成長」社会へ(上田紀行) ○筆者が論理的に社会の現状を分析していく過程を読み取るとともに、筆者の指摘する問題点を的確に捉える。
13週 ○現代文 評論(3) 「内的成長」社会へ(上田紀行) ○筆者が述べている「『中間社会』の崩壊」と、「『内的成長』社会」について説明し、それぞれに自分の見解を持つ。
14週 ○古文(3)和歌
 
○古語を理解し、和歌のリズムを味わい、内容を理解できる。文学史上の位置を理解し、作品を観賞できる。
15週 ○漢文 漢詩
(1)李白 他 
○「子夜呉歌」他の漢詩を読み、書き下せる。作品の情景・心情を説明することができ、現代にも当てはまる普遍性にも気付く。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前2,前3,後4,後5,後6,後12,後13
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前2,前3,後4,後5,後6,後12,後13
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前4,前5,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後7,後10,後11,後14,後15
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前2,前3,前4,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14,後15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前2,前3,前4,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前9,前10,前11,前12,前13,後4,後5,後6,後10,後11,後12,後13,後15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前2,前3,前4,前5,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前1,前3,前15,後1,後2,後3,後9
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前1,前3,前15,後1,後2,後3,後9
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前1,前3,前15,後1,後2,後3,後9
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前1,前3,前15,後1,後2,後3,後9
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前1,前3,前15,後1,後2,後3,後9
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前1,前3,前15,後1,後2,後3,後9
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前1,前3,前15,後1,後2,後3,後9
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前1,前3,前15,後1,後2,後3,後9

評価割合

試験提出物・発表漢字小テスト合計
総合評価割合603010100
評価項目13515050
評価項目225151050