電磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電磁気学Ⅰ
科目番号 221213 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 多田泰芳・柴田尚志,「電磁気学」,コロナ社
担当教員 漆原 史朗,宮川 勇人

到達目標

静電界や静磁界に関する現象と諸法則を理解した上で,基本的な計算ができ,その過程を論理的に記述できるなど,自然科学の基礎を着実に身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
静電界授業内容ごとの到達目標に対して,基本的な問題を確実に計算することができ,かつ応用問題を計算できる。授業内容ごとの到達目標に対して,基本的な問題を計算することができる。授業内容ごとの到達目標に対して,基本的な問題を計算することができない。
静磁界授業内容ごとの到達目標に対して,基本的な問題を確実に計算することができ,かつ応用問題を計算できる。授業内容ごとの到達目標に対して,基本的な問題を計算することができる。授業内容ごとの到達目標に対して,基本的な問題を計算することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
静電界や静磁界に関する現象と諸法則を理解した上で,基本的な計算ができ,その過程を論理的に記述できるなど,自然科学の基礎を着実に身につけて,専門科目に応用できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書の内容に沿って現象や理論を説明した後,典型的な例題を解説する。
学生は「演習ノート」を用意し,自学自習時間に章末問題を解いて,静電界に関する諸問題の読解能力を高めて記述能力を養う。また,ベクトルや微積分を多用するので,予習復習が必要である。定期試験とは別に小テストを実施する。
注意点:
この科目は,3年次の電気基礎(電磁気学パート)の続編であり,「電界による電界の計算」ができることを前提に進める。
定期的に,「演習ノート」の提出を義務付ける。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
電位,電位の勾配
電位と電界の関係を理解し,電位分布から電界を計算できる。
2週 導体への帯電
静電容量とその計算例
導体への帯電現象を説明できる。
代表的な導体系の静電容量を計算できる。
3週 静電シールド
演習
静電シールドの原理と役割を説明できる。
4週 誘電体の分極,誘電体内の電界
境界条件
分極について説明できる。
異なる誘電率をもつ誘電体の境界面における境界条件を説明できる。
5週 誘電体を含む電界の計算例
演習
誘電体を含む導体について,電位・電界・静電容量を計算できる。
6週 帯電導体系に有するエネルギー
電界のなかに蓄えられるエネルギー
コンデンサに蓄えられたエネルギーを計算できる。
7週 導体系に働く力
演習
コンデンサ内の導体などに働く力を計算できる。
8週 中間試験
返却と解説
2ndQ
9週 電流,定常電流 電磁気学におけるオームの法則を理解し,抵抗などを求めることができる。
10週 定常平行直線導線間に働く力
磁界
フレミングの法則を理解し,磁界中の電流に働く力を求めることができる。
11週 電流素片及び運動する荷電粒子に作用する力
演習
ローレンツ力を理解し,粒子などに働く力を求めることができる。
12週 ビオ・サバールの法則
演習
ビオ・サバールの法則を理解し,与えられた電流路から磁束密度を求めることができる。
13週 アンペアの法則
演習
アンペアの法則を理解し,与えられた電流から磁束密度を求めることができる。
14週 演習
磁性体の磁界,境界条件
磁界の性質を電界の性質と関連付けて理解し,境界条件を適用して計算することができる。
15週 磁気回路
演習
磁性体の性質を理解し,磁気回路を用いて磁束や磁気抵抗を求めることができる。
16週 期末試験
試験返却,解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3前1
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3前5
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3前4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3前4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3前2
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3前6
静電エネルギーを説明できる。3前3,前6,前7
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3前9,前14
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。3前12
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。3前13
磁界中の電流に作用する力を説明できる。3前10
ローレンツ力を説明できる。3前11

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合8020100
静電界401050
静磁界401050