信号処理

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 信号処理
科目番号 221243 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「信号処理入門」,小畑秀文,浜田望,田村安孝共著,コロナ社/参考書:「信号とシステム」,斉藤洋一著,コロナ社
担当教員 雛元 洋一

到達目標

以下の事項について基礎理論を理解し,基本的な応用ができるようになること:
・線形システム
・フーリエ変換
・信号の標本化,量子化,符号化
・コンボリューション
・z変換,逆z変換
・離散化信号のフーリエ変換,高速フーリエ変換

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
線形システム線形システムについて説明でき,一般的なシステムに介在する信号の形態と性質について,説明できる。線形システムについてその概要を説明できる。線形システムについてその概要を説明できない。
フーリエ変換フーリエ変換の解釈を説明でき,各種信号のスペクトル解析に応用することができる。フーリエ変換の解釈の概要を説明できる。フーリエ変換の解釈の概要を説明できない。
信号の標本化,量子化,符号化アナログ信号の標本化,標本化されたサンプルの量子化,量子化された信号の符号化について理解し,説明することができる。信号の標本化,量子化,符号化について概要を説明することができる。信号の標本化,量子化,符号化について概要を説明することができない。
z変換,逆z変換z変換および逆z変換による解析について理解し,説明することができる。離散時間システムの解析に有効なz変換の基礎事項について説明できる。離散時間システムの解析に有効なz変換の基礎事項について説明できない。
離散化信号のフーリエ変換,高速フーリエ変換・ 離散化信号のフーリエ変換について理解・説明することができ,さらに,高速フーリエ変換のアルゴリズムについて説明でき,各種波形の分析に応用できる。離散化信号のフーリエ変換について理解・説明することができる。離散化信号のフーリエ変換について理解・説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
信号処理の対象となるのは計測によって得られる信号である。最終的に受け取られる信号は,元々の信号源に伝達経路やシステムの影響が加わったものである。従って,信号には,様々な情報が含まれており,信号源自体やシステムの働きを明確にするためには的確な処理技術が必要である。ここでは,信号やシステムについて,時間,周波数両領域からの表現,解析法について学び,工学における基礎分析力及び応用力を高める。
授業の進め方・方法:
基本的には講義形式で進めるが,必要と思われるレポート課題を課し,演習を通しながら内容の理解を高めるように配慮する。
注意点:
・演習問題解答レポート提出は受験のための必須条件とする。
・本科目の習得は,専攻科,ディジタル信号処理を受講する上で必要とされる。
・本科目の単位は,高等専門学校設置基準第17条第4項により認定される。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.ガイダンス
1.信号とシステム
信号の表現
一般的なシステムに介在する信号の形態と性質について,その概要を説明できる。
2週 線形システム 線形システムについてその概要を説明できる。
3週 フーリエ変換 フーリエ変換の解釈を説明でき,各種信号のスペクトル解析に応用することができる。
4週 2.アナログとディジタル
サンプリング定理
アナログ信号の標本化,標本化されたサンプルの量子化,量子化された信号の符号化について理解し,説明することができる。
5週 量子化 アナログ信号の標本化,標本化されたサンプルの量子化,量子化された信号の符号化について理解し,説明することができる。
6週 3.離散時間システム
線形・時不変離散システム
線形時不変離散システムの入出力の関係の考え方について説明できる。
7週 コンボリューション
差分方程式
線形時不変離散システムの入出力の関係の考え方について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却・解説
4.z変換
z変換の定義,収束領域
離散時間システムの解析に有効なz変換の基礎事項について説明できる。
10週 z変換の性質
逆z変換
z変換および逆z変換による解析について理解し,説明することができる。
11週 線形・時不変システムのz変換による解析 z変換および逆z変換による解析について理解し,説明することができる。
12週 5.離散信号のフーリエ変換
離散時間フーリエ変換
離散化信号のフーリエ変換について理解・説明することができる。
13週 離散フーリエ変換 離散化信号のフーリエ変換について理解・説明することができる。
14週 離散フーリエ変換 離散化信号のフーリエ変換について理解・説明することができる。
15週 高速フーリエ変換 高速フーリエ変換のアルゴリズムについて説明でき各種波形の分析に応用できる。
16週 期末試験
試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3前1
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前1
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前2,前3,前4,前5
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前6,前7,前9,前10,前11

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
線形システム16420
フーリエ変換16420
信号の標本化,量子化,符号化16420
z変換,逆z変換16420
離散化信号のフーリエ変換,高速フーリエ変換16420